陰茎亀頭
陰茎亀頭 | |
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ファイル:Male reproductive system lateral ja.png 男性器の断面図 | |
陰茎の動脈 | |
ラテン語 | arteria urethralis |
英語 | Glans penis |
器官 | 男性器 |
動脈 | 尿道動脈 |
陰茎亀頭(いんけいきとう、英: Glans penis)または単に亀頭(英: Glans)は、陰茎の先端のピンク色をした比較的敏感な部分である。先端には尿道口があり、末端のつけ根に沿って陰茎亀頭冠がある。皮膚は他の部分と比べてずっと薄く、皮膚の下にはすぐ尿道海綿体が癒合している。割礼を行っていない者の陰茎亀頭は、全体または部分的に包皮 (Foreskin) に包まれているのが一般的とされる。亀頭は男性器の成長のTannerの第4段階より発達する[1]。
文化
特に割礼を行う文化を持つ民俗においては、亀頭がむきだしではいくらなんでも危険だと言うため、各種ペニスケースや布、乾燥させた南瓜などでこれを保護する。また、包皮を引っ張って紐で結わえる、もしくは腰紐に挟むなどして(これは陰茎をより逞しく見せる効果もある)包皮によって亀頭を保護する文化もある。
これら文化圏においては、亀頭のみを隠して陰茎(包皮)や陰嚢が、もしくは陰茎をも隠して陰嚢のみが丸出しである場合があるが、特に亀頭に関しては非常な羞恥心を持つケースが見られ、ヨーロッパ人が全裸で(亀頭を露わにして)水浴びをする様を見て仰天するなどの事例もあった[2]。さらにアフリカのズールー族では人前で亀頭を晒す事は著しく礼儀を逸した犯罪行為であり、殴り殺されても文句は言えない様な行為であったという[2]。なお、亀頭については同性になら見せて良い場合と、同性にも見せてはいけない場合があり、これについてはその文化次第である。
また古代ギリシアでは全裸でのスポーツ競技が行われていたが、やはり亀頭はいささか特別扱いであり、包皮からそれが飛び出さない様に紐で固定するなどの措置がなされた。宗教上、割礼により包皮が切り取られているユダヤ人などは古代ローマなどにおいても嘲笑の対象となることがあった[3]。
脚注
- ^ 思春期の発現・大山健司
- ^ a b デュル (1993) p.168
- ^ デュル(1988) pp.11-12, 368
参考文献
- ハンス・ペーター・デュル、1988, 1990(邦訳)、『裸体とはじらいの文化史』、法政大学出版局
- ハンス・ペーター・デュル、1993, 1997(邦訳)、『性と暴力の文化史』、法政大学出版局 pp. 162-178
- 福田和彦、1978、『世界風俗じてんIII 性風俗の巻』、三省堂 pp. 250 - ペニスケース全般について