防腐剤

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防腐剤(ぼうふざい)とは、(1)微生物の侵入・発育・増殖を防止して、(2)腐敗発酵が起こらないようにする、「静菌作用」を目的として使われる薬剤である。必ずしも殺菌作用はなく、持続的に働くことが求められる。

種類[編集]

以下の3種に大きく分けられる。

工業用防腐剤[編集]

例:コールタール(木材防腐用)

食品防腐剤(保存料:食品添加物)[編集]

人体に無害、かつ、食品を食べられる状態に保つものでなければならない。

例:安息香酸

医薬品防腐剤[編集]

化粧品目薬など。

例:パラヒドロキシ安息香酸エステル類(略称パラベン

類似物[編集]

類似のものに、微生物を直接死滅させる殺菌剤消毒剤がある。工業用防腐剤には同じ作用を持つものもあるが、食品用や医薬品用の防腐剤は微生物の侵入・発育・増殖を防ぐのみである点で、それらのものとは異なる。