釣狐
釣狐(つりぎつね)は狂言の演目。集狂言に分類される。鷺流での名称は「吼噦」。
披きとして扱われる演目の一つであり、「猿(『靱猿』の子猿役)に始まり狐に終わる」とも言われる。
白蔵主の伝承を元に作られたとされており[1]、上演する際に白蔵主を祀る大阪の少林寺に參詣する習わしがあった。
登場人物
- シテ:老狐
- アド:猟師
あらすじ
猟師に一族をみな釣り取られた老狐が、猟師の伯父の白蔵主という僧に化けて猟師のもとへ行き、狐釣りをやめさせる。その帰路、猟師が捨てた狐釣りの罠の餌である鼠の油揚げを見つけ、誘惑に負けてしまい、化け衣装を脱ぎ身軽になって出直そうとする。それに気付いた猟師は罠を仕掛けて待ち受ける。本性を現して戻って来た狐が罠にかかるが、最後は罠を外して逃げていく。
脚注
- ^ 『狂言不審紙』(著:大蔵虎光)