針金

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針金

針金(はりがね)とは、金属を細長く状に延ばしたもの。明治時代には電線のことをさす場合もあった。

単純に言う場合にはで出来たものを指すが、常温では液体である水銀を除く金属一般あるいは、黄銅等の合金で出来たものもあり、その材質をもって○○の針金(例として鉄の針金、真鍮の針金、金の針金など)と呼称することもある。なお太さは線径(線の直径)あるいは番手と呼ばれる数字(BWG,AWG)で表される。針金の表面はビニールや紙などの被覆で加工されることもある。なお針金は同じ箇所で曲げを繰り返すと加工硬化で硬くなり、折れることがある。 強度の高いものはピアノ線鋼線などとして区別され、針金と呼称される材料には強度が求められない場合が多い。変形性に富むが、形状記憶性がない材料で、外的要因がなければ基本的にその形状を保持する。 店舗で販売される場合はループ状やらせん状にされている場合が多く、金属材料としては比較的安価で取引されている。

用途[編集]

素材としての針金[編集]

針金を素材として様々な製品に二次的、三次的に加工されて使用されている。針金そのものは腐食しやすいため、樹脂等でコーティングされることも多い。

  • 針金を螺旋状に加工したばねあるいはコイル
  • 針金を規則的に編んで金網などに加工されることで、土木建築、調理器具など
  • 布製品に糸と交えて編み込むことで強度の高い繊維製品に
  • 衣類ハンガーの芯材として

資材としての針金[編集]

  • 古代から屋根瓦の留め具として
  • 園芸の分野でもよく使われ、とくに盆栽では樹形を整えるため
  • 粘土や樹脂などで成形する場合の芯材として
  • 軽量成形物の重量調整や、重心位置調整として
  • 導電性を利用して簡易的な通電線や、静電気のアース線として
  • マスクなどの軟性材料の形状を保持するため

針金そのものが主体の製品[編集]

表面に加工を施さずに用いられることもあるが、加工食品のなどを結束するタイがある。ビニールなどで表面を加工したビニールタイやツイストテープなどがよく用いられ、また、装飾を施した針金入りのモールが用いられることもある。

呼称としての針金[編集]

細いこと、硬いこと、金属的な特徴のあるものをハリガネと呼称することがあり、専らカタカナ表記されることが多い。

  • 痩せていて細い体形のこと。比較的男性について呼称するケースが多い
  • 麺類を茹でる際の時間を短くし、食す目的の極端に硬い麺のこと。
  • 鋭いこと。ハリガネシュート、ハリガネサーブなど。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]