近藤祐司

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近藤 祐司
生誕 近藤 真人
(こんどう まさと)

(1974-01-21) 1974年1月21日(50歳)
日本の旗 日本京都府京都市
教育 立命館大学経済学部
職業 スポーツアンカー
配偶者 あり
公式サイト http://www.ugk-sports.com/ 近藤祐司オフィシャル
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近藤 祐司(こんどう ゆうじ、本名: 近藤 真人〈こんどう まさと〉[1]1974年1月21日 - )は、スポーツキャスター、スポーツ解説者、アンカーマン。京都府出身。立命館大学経済学部卒業。現在、株式会社UGK Sports&Communications 代表。

来歴[編集]

京都府京都市出身[2]。祖父は城北埼玉中学・高等学校創立者、近藤薫明。父は日本航空に勤務し、非常に厳格な家庭に生まれる。幼少期から小学生までの間は、父の仕事の関係で各地を転々とする。

子供時代に過ごしたアメリカ合衆国サンディエゴアメリカンフットボールに出会った[3]。ただ、2023年のインタビューでは、アメフトとの出会いを「グアム時代にテレビで見たArmy-Navy Game(陸軍士官学校海軍兵学校カレッジフットボール戦)」だとしている[4]。その後中学時代は京都府で過ごし、京都紫光サッカークラブのジュニアユースで松原浩樹とツートップを組んでいた[4]。その一方でアメフトチームの練習にも参加していたが、高校受験で「アメフト部のある学校」を目指したものの失敗してしまう。やむを得ず京都府立鴨沂高等学校に進学するが、アメフトの夢は捨てがたく、両親に頼み込んでサンディエゴの高校に留学した[4]。アメリカの大学からも誘いはあったものの、郷愁の念も強くなったため、高校卒業後は日本に帰国[4]

立命館大学時代にはアメリカンフットボール・立命館大学パンサーズディフェンスバックとして活躍し、アメリカンフットボール日本代表にも選出された(当時の登録名は本名の「真人」)。法政大学トマホークスを破って、学生日本一に輝いた1994年甲子園ボウルでは、最優秀守備賞を受賞するなどしてチームの勝利に貢献。また、ビッグプレイの後に敬礼をするパフォーマンスでも有名で、日本のアメフト界にエンターテイメント性を取り入れた第一人者でもある。

立命館大学卒業後は、母校のコーチに就任。また、NFLヨーロッパにも挑戦した。日本ではXリーグアサヒ飲料チャレンジャーズでプレー。

引退後はスポーツ専門アンカーマン・キャスターに転身し、GAORAでNFLとプロ野球(2015年から2022年まで北海道日本ハム一軍の主催試合)、J SPORTSMLBの実況を担当している。また、2016年以降はGAORAがNFLの放送を行わなくなったこともあり、G+でNFL中継を担当することになった[5]

2016年からはBS12 プロ野球中継の副音声で日ハムのビジターゲームを実況しており、北海道日本ハム一軍の主催試合を担当していた頃はチームと同様に札幌での連戦終了後、翌日に敵地へ移動することもしばしばあった。

2020年新型コロナウイルスの感染拡大に伴って自身が実況担当予定だったスポーツ中継がことごとく中止になったことから、2020年3月18日から自身のYouTubeチャンネル「Ugk Tube!」を立ち上げ、アメリカのスポーツに関する話題の発信も行っている[6]

2022年をもってGAORAから離れることとなり、2023年BS12 プロ野球中継で放送の千葉ロッテマリーンズ主催試合の実況を数試合務める他[7]、2023年6月1日には同番組で放送の日本ハム対ヤクルト戦でも実況を務めた(解説:黒羽根利規。ヤクルト応援副音声:解説:上田剛史、ゲスト:パトリック・ユウ、実況:田中大貴[要曖昧さ回避][8]

2024年からはスポーツライブ+の中継を担当することが同年2月に発表され、主に福岡ソフトバンクホークス主催試合の実況を務めることになった[9]

人物[編集]

後述の独特な実況スタイルから、「ゴーンヌおじさん[10][11][12]というニックネームで、野球ファンからは親しまれている。2021年5月にはGAORAが、近藤のこの決め台詞を題材としたiOSアプリ「IT’S GONE アプリ」を発売したほど[13]。ちなみに近藤本人は、自分のことを「ugk」と表すことが多く、YouTubeのチャンネル名やTwitterのIDに使用している。

ベリーという名前のミニチュア・シュナウザーを飼っており[14]、「Ugk Tube!」内にも登場している。

スポーツナビが行った「ファンが選ぶ!好きな実況&解説者ランキング」で、野球実況アナ部門で1位を獲得した[15]

野球以外にも、アメリカンフットボールの解説者としてよみうりテレビの中継を主に登場した経験がある。

実況スタイル[編集]

英検1級の堪能な英語力を生かして、実況中に現地コメンタリーやインタビューの同時通訳やドキュメンタリー映像の翻訳を行うこともある。

フットボールの実況においては、トライフォーポイントフィールドゴール成功時の「It's good!」が決めゼリフとなっている。

プロ野球では「○○ピッチ」「ピッチャーズ(ヒッティング)カウント」カウント「○ランショット」本塁打「ワンツースリー」三者凡退「ヒット・バイ・ピッチ」デッドボール「バックトゥバック」(打席連続)などのアメリカンスタイルを取り入れた用語を使い、「アメリカでは同一カード3連勝(3タテ)の事をsweep(掃く)と言います」と自ら説明も交える。本塁打を放った時には「It's gone!!」「It is gone!!」(以上、ホームの選手が本塁打を放った場合)「Good bye!!」(相手チームが本塁打を放った場合)と叫ぶ場合がある。「It's gone!!」は「イッツ・ゴーンヌ」と聞こえることもあってインパクトが強く、パ・リーグTVがこれをまとめた動画が公開されたこともあった[16]

ホームラン時の「It's gone!!」が「イッツ・ゴーンヌ」と聞こえる現象には理由があり、鼻に抜ける「ヌッ」の音を小さく付け加えるのはアナウンサーとしてのこだわりで、語尾が流れないようにするために用いており、ピリオドの役割を果たしている[17]

実績[編集]

テレビ・ラジオ関係[編集]

司会・MC関係[編集]

執筆関係[編集]

  • コラム 近藤祐司のアラウンド・ザ・フットボール NFL JAPAN
  • コラム アメリカンフットボールマガジン ベースボールマガジン コラム
  • コラム 試合に出る英単語 Number 2020年9月~

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 公式プロフィール(インターネット・アーカイブ)
  2. ^ 2015年GAORAプロ野球中継(ファイターズ、オープン戦)で出演者とゲストの出身が全員関西である会話をしていた時に"京都生まれ"と発言。
  3. ^ そのため、好きなNFLのチームはチャージャーズである。
  4. ^ a b c d 「ゴーンヌ」実況・近藤祐司は50m5秒台、垂直跳び103cmのアメフト名選手だった! 本人が明かす「アメフト部がないのでアメリカの高校に行きました」 - NumberWeb・2023年6月30日
  5. ^ 2016年9月12日の発言
  6. ^ 生中継250試合が白紙…近藤祐司アナ、おなじみ“英語絶叫”生かしYouTubeで情報発信スポニチアネックス 2020年4月12日 2020年4月28日閲覧
  7. ^ 【独占】「ゴーンヌおじさん」近藤祐司さん、ファイターズ実況卒業の理由と今後の野望  今季はマリーンズに“移籍””. デイリー新潮. p. 2 (2023年3月29日). 2023年3月29日閲覧。
  8. ^ GARAでは解説:鶴岡慎也、実況:土井悠平が担当。
  9. ^ 「ゴーンヌは最大の補強!」名物実況アナウンサーが今季からソフトバンク戦を担当 ファン「ようこそ」「移籍先がパリーグで良かった」”. 西日本スポーツ (2024年2月6日). 2024年2月6日閲覧。
  10. ^ 【私が野球を好きになった日4】日ハム名物実況「“ゴーンヌ”は言い続けることが大事」 MLB打点王から学んだ“極意””. Full-Count(フルカウント) ― 野球ニュース・速報・コラム ― (2020年4月26日). 2021年5月10日閲覧。
  11. ^ 「中継ゴーンヌ」で収入激減も… 日ハム名物実況、開幕延期で“新たな挑戦”へ”. Full-Count(フルカウント) ― 野球ニュース・速報・コラム ― (2020年4月5日). 2021年5月10日閲覧。
  12. ^ 近藤祐司さんから学ぶ。〜スポーツ界からみえてくる、今のアメリカと今後を予想〜”. TBSラジオ FM90.5 + AM954~何かが始まる音がする~. 2021年5月10日閲覧。
  13. ^ CS放送「GAORA」近藤祐司氏の名フレーズが再生できる「IT’S GONE アプリ」販売開始 - スポーツニッポン・2021年5月26日
  14. ^ 2017年6月13日の発言
  15. ^ ファンが選ぶ!好きな実況&解説者ランキングスポーツナビ 2020年8月6日閲覧
  16. ^ 《Best Scene Selection》バリエーション豊富!! 『It’s gone!!』まとめ パシフィック・リーグTV 2016年6月7日
  17. ^ https://full-count.jp/2017/06/06/post71373/2/
  18. ^ [1]
  19. ^ 秋元才加も興奮! S. スタローンがプロデュース、アスリートが“ザ・ビースト”に挑戦

外部リンク[編集]