谷真介

谷真介（たにしんすけ、本名：赤坂早苗〈あかさかさなえ〉^[1]、1935年 9月7日 - 2024年 2月7日）は、日本の児童文学作家。日本文芸家協会会員。

来歴・人物[編集]

東京府（現在の東京都）出身。中央大学文学部仏文学科中退後、雑誌「総合」や書評文化誌「週刊読者人」の編集者を経て、創作活動に専念。主な作品に『沖縄少年漂流記』、『トン子ちゃんのアフリカぼうけん』、『台風の島に生きる』、『ひみつの動物園』など多数。中でも実弟の赤坂三好との挿絵による作品が多い。また、筆名水木連の実兄が絵を担当した作品もある。1992年に巖谷小波文芸賞受賞。

安部公房とも親交が深く、1956年に初めて出会って以来、著作年譜執筆を依頼されて文学全集・文庫などの年譜や文献解題作成に携わった。『安部公房レトリック辞典』（新潮社）、『安部公房評伝年譜』（新泉社）の著書・編著書がある。

2024年2月7日に老衰のため死去。88歳没^[1]。

著書[編集]

『十七才の季節』秋元書房　1961
『晴れたり曇ったり』秋元書房　1962
『みんながねむるとき』赤坂三好絵　理論社　1963　
『ピンポンパンがやってきた』理論社　1965　のちフォア文庫　
『300番地のこどもたち』理論社　1967　
『森の中のペガサス』盛光社　1967　創作S・Fどうわ
『石川啄木』国土社　子ども伝記全集 1968　
『トン子ちゃんのアフリカぼうけん』ポプラ社　1968　のち文庫　
『ひみつの動物園』あかね書房　1968　
『ぴょんぴょん丸のたび』小峰書店　1968　
『一万人のたまご』盛光社　1969　創作SFえほん
『おくびょううさぎ』ポプラ社　1969　ちびっこ絵本
『こねこのあかいぼうし』ポプラ社　1969　ちびっこ絵本
『かげろうの村』ポプラ社　1970　のち偕成社文庫　
『片目のカジキ』国土社　1970
『九ひきの小おに』ポプラ社　1970　
『くちぶえふいて』あかね書房　1970　のちフォア文庫　
『ちいさくなったぞう』あかね書房　1970
『フィルムは生きていた』国土社　1970　創作子どもSF全集
『プカプカ島たんけん』理論社　1970
『おくびょうきかんしゃ』ポプラ社　1971　
『沖縄少年漂流記』水木連絵　理論社　1972
『カプラのもり』偕成社　1972
『三月イヌの日』あかね書房　1972
『十二さま』国土社　1973
『たんたんタグボート』偕成社　1974
『そのごのうさぎとかめ』小学館　1975　
『ブルくんダンプくん』山本忠敬絵　偕成社　1975
『台風の島に生きる石垣島の先覚者・岩崎卓爾の生涯』偕成社　1976　のち文庫　
『てんぐのきのこ』あかね書房　1976
『ひとしずくのなみだ』国土社　1976
『ピン・ポン・パンとユメはかせ』理論社　1976
『こねこのポックとなんでもはかせ』偕成社　1977
『牧野富太郎　少年少女世界伝記全集』主婦の友社　1977
『ピコちゃんとプッチたんていになる』金の星社　1977　ピコちゃんとプッチ 1
『ピコちゃんとプッチふしぎな森へいく』金の星社　1977　ピコちゃんとプッチ 2
『ピコちゃんとプッチおばけにであう』金の星社　1978　ピコちゃんとプッチ 3
『フランシスコ・ザビエル日本にはじめてキリストを伝えた人』女子パウロ会　1977　のち文庫　
『ほらあなじまたんけん光と水のはたらき』斎藤博之画　小学館　1977
『きかんしゃちびちび号』ポプラ社　1978
『二十六の十字架』女子パウロ会　1978　のち文庫　
『ふえふきとうげ』金の星社　1978
『ふしぎなえぷろん』あかね書房　1978
『よるのゆうえんち』小峰書店　1978
『とけいよまわれ』フレーベル館　1979
『ヘビのネロネロ』岩村和朗絵　理論社　1979
『マリコちゃんのまくら』PHP研究所　1979
『かあさんねずみのおくりもの』小峰書店　1980
『こねこのポックとへびのパク』偕成社　1980
『こんやはおつきみ』北田卓史絵　金の星社　1980　えほん・こどもの四季
『小さなぎんのほしクリスマスえほん』女子パウロ会　1980
『伝説の旅』創林社　1980
『鳥の島漂流記』鴇田幹絵　講談社　1980　のち青い鳥文庫　
『どんなケーキがいいかしら』ポプラ社　1980
『にんじゃやしきたんけん』あかね書房　1980
『まかびのうま』あかね書房　1980
『いちどにさいた白い花』女子パウロ会　1981　キリシタン昔ばなしシリーズ
『大魚コシヌプイ』太田大八絵　国土社　1981
『こうえんはこびとのくに』PHP研究所　1981
『人魚のひみつ沖縄の歴史伝説物語』講談社　1981
『ネコのひげ丸、空をとぶ』理論社　1981
『ねこのむかし話』森田出版　1981　日本のむかし話
『ふしぎないちもんせん』チャイルド本社　1981 日本の民話
『ふしぎな十字架』女子パウロ会　1981　キリシタン昔ばなしシリーズ
『ふしぎなたまご』PHP研究所　1981
『いぬのむかし話』森田出版　1982　日本のむかし話
『うたうケーキはどうかしら』ポプラ社　1982
『海にしずんだしま』女子パウロ会　1982　キリシタン昔ばなしシリーズ
『おれたちわんぱくモンキーズ』ポプラ社　1982
『黒うしのはなし』国土社　1982　雪の絵話
『サンタ・マリアのかご』女子パウロ会　1982　キリシタン昔ばなしシリーズ
『にじのケーキはおいしいかしら』ポプラ社　1982
『ねこのかぐやひめ』金の星社　1982
『ピエロさんとホポのたび』ティビーエス・ブリタニカ　1982
『ふみ絵のはなし』女子パウロ会　1982　キリシタン昔ばなしシリーズ
『ブルくんダンプくん』偕成社　1982　のりものストーリー
『むしのむかし話』森田出版　1982　日本のむかし話
『雪わらしのうた』国土社　1982　雪の絵話
『ローマへいった少年使節』依光隆絵　女子パウロ会　1982
『あかいぼうしのハイキング』ポプラ社　1983
『アムンゼン』チャイルド本社　1983 伝記ものがたり
『あんまりけすなよ』小学館　1983
『おうさまはケーキだーいすき』ポプラ社　1983
『鬼おどり』PHP研究所　1983
『かにのケーキやさん』ポプラ社　1983
『学級しんぶん(秘)ニュース』ポプラ社　1983
『魚のむかし話』森田出版　1983　日本のむかし話
『ジュリア・おたああらしの時代に生きたキリシタン』女子パウロ会　1983
『花のむかし話』森田出版　1983　日本のむかし話
『ホットケーキでゆうえんち』ポプラ社　1983
『雪太郎やーい』国土社　1983　雪の絵話
『江戸のキリシタン屋敷』女子パウロ会　1984
『おばけのぷぷのチョコレートケーキ』ポプラ社　1984
『びっくりランドのびっくりすべりだい』ポプラ社　1984
『むかでじてんしゃケーキごう』ポプラ社　1984
『もりのオルゴール・ケーキ』ポプラ社　1984
『石になったマーペー沖縄・八重山地方の伝説から』儀間比呂志絵ほるぷ出版　1985
『おえかきケーキでつくったら』ポプラ社　1985
『女たんけん隊(秘)ニュース』ポプラ社　1985
『かにのようふくやさん』ポプラ社　1985
『8ひきのこねずみと8このチーズケーキ』ポプラ社　1985
『ひきがえるグルのぼうけん』チャイルド本社　1985 すばらしい自然ものがたり
『もりのとこやはおおさわぎだんえもんさんとネコのゴロゴロ1』小峰書店　1985
『へんてこたまごはおばけだよだんえもんさんとネコのゴロゴロ2』小峰書店　1985
『ムカデじてんしゃとんだだんえもんさんとネコのゴロゴロ3』小峰書店　1986
『うんどう会(秘)ニュースはウルトラC』ポプラ社　1986
『絵本弁慶』金の星社　1986
『おばけのカードはまっしろけだんえもんさんとネコのゴロゴロ』小峰書店　1986
『きかんしゃ0909ごう』ポプラ社　1986
『外海の聖者ド・ロ神父』矢車涼絵　女子パウロ会　1986
『デンベとドンベおばけのがっこう』小峰書店　1986
『8ひきのこねずみといたずらクッキー』ポプラ社　1986
『みんなでつくったネズミごう』佼成出版社　1986
『沖縄伝説物語青い空,青い海に秘められた美しくも悲しいお話』1987　講談社青い鳥文庫
『沖縄のむかし話』1987　講談社青い鳥文庫
『学級しんぶん(秘)ニュースかおりちゃんはじけん記者』ポプラ社　1987
『きかんしゃ4864くんと189くん』ポプラ社　1987
『キリシタン伝説百話』1987　新潮選書　のちちくま学芸文庫　
『たんたんタグボート』偕成社　1987　のりものストーリー
『はるだよぼくのおよめさんだんえもんさんとネコのゴロゴロ』小峰書店　1987
『木にネズミがなった話』国土社　1988　日本びっくりふしぎ話
『くじらをたすけたじぞうさん』佼成出版社　1988　民話こころのふるさとシリーズ
『くまのえんちょうせんせいと8ひきのこねずみ』ポプラ社　1988
『聖書物語』ポプラ社　1988
『人間にもどりたい犬の話』国土社　1988　日本びっくりふしぎ話
『びっくりタッくんまめだぬき』国土社　1988
『ゆうれいの手紙をあずかった話』国土社　1988　日本びっくりふしぎ話
『あたまつるつるもぐらぼうず』1989　ポプラ社文庫怪奇・推理シリーズ
『あたまでぴょんぴょんさかだちゆうれい』1989　ポプラ社文庫怪奇・推理シリーズ
『おばけぞろぞろばけものやしき』1989　ポプラ社文庫怪奇・推理シリーズ
『五人の死神たちの話』国土社　1989　日本びっくりふしぎ話
『しろい手ちょこちょこかわいいおばけ』1989　ポプラ社文庫怪奇・推理シリーズ
『千里眼のお坊さんの話』国土社　1989　日本びっくりふしぎ話
『チップとチャップのわくわくじどうしゃ』佼成出版社　1989
『なかよくひゅるひゅるろくろっ首』1989　ポプラ社文庫怪奇・推理シリーズ
『8ひきのこねずみのおばけケーキ』ポプラ社　1989
『くりすますのおはなし』女子パウロ会　1990
『チップとチャップのわくわくうちゅうりょこう』佼成出版社　1990
『バスケットくんのたのしいおうち』金の星社　1990
『はつゆめはひみつ一月(初夢のはなし)』佼成出版社　1991　行事むかしむかし
『鬼といりまめ 2月(節分のはなし)』佼成出版社　1991　行事むかしむかし
『たまごからうまれた女の子三月(ひな祭りのはなし)』佼成出版社　1991　行事むかしむかし
『おしゃかさまのたんじょう日四月(花祭りのはなし)』佼成出版社　1992　行事むかしむかし
『どろだらけのじぞうさん六月(田植えのはなし)』佼成出版社　1992　行事むかしむかし
『じごくへいった三人八月(お盆のはなし)』佼成出版社　1991　行事むかしむかし
『月へいったうさぎ九月(十五夜のはなし)』佼成出版社　1991　行事むかしむかし
『あとかくしの雪十一月(大師講のはなし)』佼成出版社　1991　行事むかしむかし
『いのこのまつり十月(収穫、感謝のはなし)』佼成出版社　1991　行事むかしむかし
『外国人の見た信長・秀吉・家康日本にはいってきた南蛮文化』1991　ポプラ社教養文庫
『どっちがほんと』国土社　1991　かずくん・まりちゃん 1
『びっくりゆうえんち』国土社　1991　かずくん・まりちゃん 2
『みんないっとうしょう』国土社　1991　かずくん・まりちゃん 3
『ぼくたち学校たんけんたいおはなし小学校ってどんなとこ?』チャイルド本社　1991
『五分次郎』佼成出版社　1992　民話こころのふるさとシリーズ
『コロンブス』小学館　1993　新訂版オールカラー世界の伝記
『安部公房レトリック事典』新潮社　1994
『はるじいさんとしか』佼成出版社　1994
『むしのむかしばなし』チャイルド本社　1994 日本のどうぶつ昔話
『キリスト』ポプラ社　1998　おもしろくてやくにたつ子どもの伝記　のち文庫　
『小さなぎんのほし』ポプラ社　2003
『黄泉のくに』ポプラ社　2003　日本の物語絵本
『アラスカのほし』チャイルド本社　2004　感動ノンフィクション絵本
『イノシシとお月さま』佼成出版社　2006　十二支むかしむかしシリーズ
『おもちのすきなヘビのおふじ』佼成出版社　2006　十二支むかしむかしシリーズ
『子ウシをすくった母ウシ』佼成出版社　2006　十二支むかしむかしシリーズ
『たまごから生まれたウマ』佼成出版社　2006　十二支むかしむかしシリーズ
『トラのおんがえし』佼成出版社　2006　十二支むかしむかしシリーズ
『リュウのむすめとおいしゃさん』佼成出版社　2006　十二支むかしむかしシリーズ
『赤ちゃんをまもったサル』佼成出版社　2007　十二支むかしむかしシリーズ
『あわてんぼうのニワトリねえさん』佼成出版社　2007　十二支むかしむかしシリーズ
『ヒツジのおやこのおくりもの』佼成出版社　2007　十二支むかしむかしシリーズ
『ふしぎな黒イヌ』赤坂三好,赤坂美歩絵　佼成出版社　2007　十二支むかしむかしシリーズ
『キリシタン大名高山右近』女子パウロ会・パウロ文庫　2011

共編著[編集]

『失われぬ季節ある学童疎開児童の記録』赤坂三好共著　虎見書房　1968　のち冬樹社　
『安部公房文学語彙辞典』編　スタジオVIC　1976
『絵本ギャラリー』赤坂三好共著　創林社　1984
『行事のおはなし12か月』西本鶏介共著　金の星社　1986-87　
『日づけのあるお話365日』編・著金の星社　1993-94
『安部公房評伝年譜』編著　新泉社　2002
『366日のむかし話かならずその日のお話がある』編著　講談社　2004
『石上玄一郎小説作品集成』全3巻編　未知谷　2008

脚注[編集]

^ ^a ^b “谷真介さん死去、８８歳…「ピン・ポン・パンとユメはかせ」「安部公房レトリック事典」”. 読売新聞オンライン (2024年2月8日). 2024年2月8日閲覧。

外部リンク[編集]

谷真介とは･コトバンク

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[yomiuri20240208-1] “谷真介さん死去、８８歳…「ピン・ポン・パンとユメはかせ」「安部公房レトリック事典」”. 読売新聞オンライン (2024年2月8日). 2024年2月8日閲覧。

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