胎教

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胎教(たいきょう) とは一般に妊婦が精神の安定に努めて、胎児によい影響を与えようとすることである。胎内教育ともいう。

歴史

胎教という言葉の起源は中国の「青史氏之期」という古書であり、胎教思想は未開社会における禁忌死産に対する恐怖心から生じたものではなく聖人君子を形成する教育思想の一種であった。

日本においては6~8世紀頃医書を通じ部分的に伝来した。江戸時代末期になると妊婦の保護や妊娠中の食物禁忌などと相まって胎教と解釈されるようになった。明治以降は西洋医学の伝来により、科学的根拠に欠けることから否定される傾向にありつつも家庭の絆形成や家庭教育の始発点として実践的運動に用いられるようになった。

現代においては、胎教の概念の礎は不明瞭と言わざるを得ないが、大衆に広く普及、認知されるものとなった。特に代表的なものは、クラシック音楽を胎児に聴かせたり、妊婦が名画鑑賞したり、絵本を読み聞かせるなどの行為が知られている。また、妊娠中の食事に気を遣うことや、マタニティヨガウォーキングなどの軽スポーツを行うことも胎教の一部であると捉えられている。

胎教の効果

一般的にあげられる胎教の効果には以下のような項目がある。

  • 夜泣きをしない。
  • 情緒の安定した子に育つ。
  • 比較的安産の傾向がある。

これらの項目は充分な科学的根拠に基づいているとはいいにくい面があるが、近年産婦人科医などが著書で臨床事例を発表するなどしている。

参考文献

  • 七田眞 『胎内記憶』 ダイヤモンド社、1998年
  • 関本昭一 『胎教・赤ちゃんは天才です』 潮文社、1989年
  • 池川明 『胎内記憶-命の起源にトラウマが潜んでいる』 角川SSC文庫、2008年
  • 池川明 『子どもはあなたに大切なことを伝えるために生まれてきた。~胎内記憶からの88のメッセージ~』青春出版社、2010年

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