秋分の日

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秋分の日(しゅうぶんのひ)は、日本の国民の祝日の一つである。日付は天文学上の秋分日。

しばしば、「昼と夜の長さが同じになる。」といわれるが、実際は昼の方が長い。詳細は秋分を参照のこと。

国民の祝日

秋分の日は、1948年(昭和23年)に公布・施行された国民の祝日に関する法律(祝日法、昭和23年7月20日法律第178号)によって制定された。同法第2条によれば、「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ」ことを趣旨としている。

休日としては、1878年(明治11年)改正の年中祭日祝日ノ休暇日ヲ定ム(明治11年6月5日太政官布告第23号)による秋季皇霊祭から続くもので、1947年(昭和22年)に廃止される休日ニ關スル件(昭和2年3月4日勅令第25号)までこの名称だった。

仏教各派ではこの日「秋季彼岸会」が行われ、宗派問わず墓参りをする人も多い。

日付

秋分の日は毎年9月23日ごろ。祝日法の上では「秋分日」としており、地球が秋分点を通過する日(日本時間)としている。国立天文台が作成する『暦象年表』という小冊子に基づいて閣議で決定され、前年2月第1平日付の官報で発表される。つまり、2年後以降の天文学における秋分日は計算によって求められるが、2年後以降の秋分の日は確定していないのである。ただしこれまでに、天文計算によって求められた秋分の日付以外の日が秋分の日とされたことはない。なお天文計算上、1979年は9月24日で、1980年から2011年までは毎年9月23日で変わらず、その後2012年から2044年までは閏年に限り9月22日、平年は9月23日と計算される[1]。次に9月24日が秋分となるのは2103年となり(22世紀もこの年1度だけ)21世紀中には生じない(ただし、9月24日が振替休日の年もある)。

近年の春分日と秋分日

国立天文台サイトより。将来の日付はあくまで計算に基づく予測であり、将来の天文学的観測により変わる事がありえる。)

暦年 春分日 曜日 秋分日 曜日
2000年平成12年) 3月20日 月曜日 9月23日 土曜日
2001年(平成13年) 3月20日 火曜日 9月23日 日曜日
2002年(平成14年) 3月21日 木曜日 9月23日 月曜日
2003年(平成15年) 3月21日 金曜日 9月23日 火曜日
2004年(平成16年) 3月20日 土曜日 9月23日 木曜日
2005年(平成17年) 3月20日 日曜日 9月23日 金曜日
2006年(平成18年) 3月21日 火曜日 9月23日 土曜日
2007年(平成19年) 3月21日 水曜日 9月23日 日曜日
2008年(平成20年) 3月20日 木曜日 9月23日 火曜日
2009年(平成21年) 3月20日 金曜日 9月23日 水曜日
2010年(平成22年) 3月21日 日曜日 9月23日 木曜日
2011年(平成23年) 3月21日 月曜日 9月23日 金曜日
2012年(平成24年) 3月20日 火曜日 9月22日 土曜日
2013年(平成25年) 3月20日 水曜日 9月23日 月曜日
2014年(平成26年) 3月21日 金曜日 9月23日 火曜日
2015年(平成27年) 3月21日 土曜日 9月23日 水曜日
2016年(平成28年) 3月20日 日曜日 9月22日 木曜日
2017年(平成29年) 3月20日 月曜日 9月23日 土曜日
2018年(平成30年) 3月21日 水曜日 9月23日 日曜日
2019年(平成31年/令和元年) 3月21日 木曜日 9月23日 月曜日
2020年(令和2年) 3月20日 金曜日 9月22日 火曜日
2021年(令和3年) 3月20日 土曜日 9月23日 木曜日
2022年(令和4年) 3月21日 月曜日 9月23日 金曜日
2023年(令和5年) 3月21日 火曜日 9月23日 土曜日
2024年(令和6年) 3月20日 水曜日 9月22日 日曜日
2025年(令和7年) 3月20日 木曜日 9月23日 火曜日
2026年(令和8年) 3月20日 金曜日 9月23日 水曜日
2027年(令和9年) 3月21日 日曜日 9月23日 木曜日
2028年(令和10年) 3月20日 月曜日 9月22日 金曜日
2029年(令和11年) 3月20日 火曜日 9月23日 日曜日
2030年(令和12年) 3月20日 水曜日 9月23日 月曜日
2031年(令和13年) 3月21日 金曜日 9月23日 火曜日
2032年(令和14年) 3月20日 土曜日 9月22日 水曜日
2033年(令和15年) 3月20日 日曜日 9月23日 金曜日
2034年(令和16年) 3月20日 月曜日 9月23日 土曜日
2035年(令和17年) 3月21日 水曜日 9月23日 日曜日
2036年(令和18年) 3月20日 木曜日 9月22日 月曜日

1900年~2099年までの秋分の日の数学的な簡易な求め方

西暦年数の4での剰余が0の場合
  1900年~2008年までは9月23日
  2012年~2096年までは9月22日
西暦年数の4での剰余が1の場合
  1901年~1917年までは9月24日
  1921年~2041年までは9月23日
  2045年~2097年までは9月22日
西暦年数の4での剰余が2の場合
  1902年~1946年までは9月24日
  1950年~2074年までは9月23日
  2078年~2098年までは9月22日
西暦年数の4での剰余が3の場合
  1903年~1979年までは9月24日
  1983年~2099年までは9月23日 [2]

ハッピーマンデー適用による影響

従来9月15日だった敬老の日が、祝日法の改正(いわゆるハッピーマンデー)により、2003年から9月第3月曜という移動日に変更されたことにより、9月21日、または20日が敬老の日となるケースが発生することとなった。

敬老の日が9月21日で、続く秋分の日が9月23日となるか、敬老の日が9月20日で秋分の日が9月22日となる場合、祝日法の規定により間に挟まれる日(それぞれ22日か21日)が国民の休日となり、結果として敬老の日前日の日曜から4連休(週休2日制であれば5連休)となる。この連休はいわば「第2のゴールデンウィーク」であり、敬老の日が関係することもあって「シルバーウィーク」と呼ばれることもある。

このケースが最初に発生したのは2009年であった。敬老の日と秋分の日の両祝日及び国民の休日について今後祝日法が改正されないとすると、2回目にこのケースに該当するのは2015年の見込みである。両年とも、敬老の日が9月21日で秋分の日が23日である。

なお、2020年は、敬老の日が9月21日になるものの、秋分の日が9月22日となる見込み(天文計算上)で、2日連続で祝日となるため上記のケースとはならず(週休2日制でも4連休となる)、続く2021年は、敬老の日が9月20日になるものの、秋分の日が9月22日ではなく23日になる見込のためやはり上記のケースとはならない。このような5連休のケースは次は2026年2032年には、敬老の日が9月20日、秋分の日が9月22日になるため、9月21日が国民の休日になる。逆に、秋分の日が9月24日となる場合は、曜日に関係なく上記のケースとはならない。

出典

  1. ^ 2012年はレアな秋分の日 116年ぶりに9月22日 asahi.com 2011年2月1日更新、2011年9月13日閲覧
  2. ^ 現代天文学講座14 天文計算セミナー(堀源一郎 編) 97頁~101頁(森 巧 執筆) , 1981 恒星社

関連項目

外部リンク