知的財産戦略本部
知的財産戦略本部(ちてきざいさんせんりゃくほんぶ)は、知的財産基本法第24条の規定に基づき、知的財産の創造、保護及び活用に関する施策を集中的かつ計画的に推進するため、2003年5月に内閣に設置された機関。知的財産推進計画の作成及び実施の推進を主要な業務としている。長である知的財産戦略本部長は内閣総理大臣が務める。実体的には、知的財産戦略会議の役割を引き継ぐ機関であると考えられる。
また、政府の知的財産戦略本部にならい、各地域にも同名の機関が設けられている。また、農林水産省にも同名の機関が設けられていた[1]。大学においても、同名の機関を設けた例がある。
構成員
- 本部長 - 内閣総理大臣[2]
- 副本部長
- 本部員
- 他のすべての国務大臣
- 有識者
- 奥山尚一(弁理士)
- 川上量生(KADOKAWA・DWANGO会長)
- 五神真(東京大学大学院理学系研究科長)
- 小林喜光(三菱ケミカルホールディングス社長)
- 迫本淳一(松竹社長)
- 竹宮惠子(漫画家、京都精華大学学長)
- 日覺昭廣(東レ社長、日本経済団体連合会知的財産委員会委員長)
- 原山優子(総合科学技術・イノベーション会議議員)
- 宮川美津子(弁護士)
- 山田理恵(東北電子産業社長)
専門調査会
知的財産戦略本部には、専門の事項を調査させるために専門調査会を設置することができる(知的財産戦略本部令第2条)。
現在は以下の専門調査会が設置されている。
また、過去には以下の専門調査会が設置されていた。
- 権利保護基盤の強化に関する専門調査会(2003年7月 - 2005年6月) → 知的創造サイクル専門調査会へ移行
- コンテンツ専門調査会(2003年7月 - 2007年7月) → コンテンツ・日本ブランド専門調査会へ移行
- 医療関連行為の特許保護の在り方に関する専門調査会(2003年7月 - 2005年6月)
- 知的創造サイクル専門調査会(2005年7月 - 2007年7月) → 知的財産による競争力強化専門調査会へ移行
地域知的財産戦略本部
知的財産推進計画において、中小企業・ベンチャー企業の権利取得等を支援するため、地域の経済産業局等に「地域知財戦略本部」を整備することが定められたことを受け、各経済産業局等に設置された機関。
農林水産省知的財産戦略本部
高品質・高付加価値、安全・安心といった日本の農林水産物・食品の特質を知的財産権として権利化し、国際競争力の強化や収益性の向上を図る等の知的財産に関する施策を推進するために、2006年2月に農林水産省内に設置された機関[1]。
2008年を最後に会合は開催されておらず[1]、2010年3月に定められた「新たな農林水産省知的財産戦略」でも農林水産省知的財産戦略本部についての記載はない。
脚注
- ^ a b c 農林水産省知的財産戦略本部・専門家会議等 農林水産省
- ^ 知的財産戦略本部構成員 (PDF) 知的財産戦略本部