珠洲デカ曳山

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珠洲デカ曳山まつり(すずデカひきやままつり)は、毎年10月第2日曜日に石川県珠洲市宝立町鵜島の海岸で開催される曳山イベント。1958年昭和33年)まで、鵜島の海岸で曳かれていたデカ曳山を再現し建造された曳山を曳き出す。前日の土曜日には前夜祭が行われる。

NPO法人の珠洲デカ曳山保存会[1]が建造し保存している。

概要

鵜島では昭和30年代初頭まで南黒丸、中鵜島、宗玄の3地区が3基のデカ曳山を見附島から宗玄の間の塩田が広がる砂浜を曳き回していた。しかし砂浜の浸食が進んだため1958年(昭和33年)に護岸堤防を建設したことによってデカ曳山を曳けなくなった。そこで鵜島の5地区が新たに小型の曳山を建造し道路を曳き回すこととなった。これが現在まで続く鵜島の曳山祭りであるが、その後デカ曳山が曳かれることはなかった。

2008年平成20年)に入り、旧黒丸地内にて当時のコマ(車輪)が見つかったことを受け、奥能登の伝統芸能の継承のため、デカ曳山の復活と保存また、地域振興を目的にNPO法人珠洲デカ曳山保存会を設立、このコマ(車輪)の大きさとこれまでに残る写真から大きさを割り出し、約50年ぶりにデカ曳山1基を再建し砂浜を曳き回した。その後2010年(平成22年)から正式に「珠洲デカ曳山まつり」というイベント名が付けられ今日まで継続されている。まつり当日は一般観光客が砂浜で曳くことができる。

曳山(デカ曳山)

デカ曳山は鵜島海岸・見附島を望む場所に建てられている「珠洲デカ曳山展示場」に展示されている[2]。なお、見学は国民宿舎能登路荘もしくは見付茶屋に連絡する必要がある。

  • 高さ:約18m
  • 横幅:約12m
  • 幅:約3m(上に付いている岩山も含む)
  • 重量:約20t
  • 人形の制作は担い手継承を目的に、鵜島地区の有志が毎年作り替えている。

飾られた題材

2010年度

エピソード

2008年(平成20年)10月11日に実施された「珠洲デカ曳山お披露目会」終盤に、曳山の心棒(車軸)が折れた。

その他

  • 2010年(平成22年)11月に公式パンフレットとポスターが完成。珠洲デカ曳山を支える有志、協賛店に配られる。
  • 2011年(平成23年)9月に心棒(車軸)と下山(土台)を新しく加工、縦棒・横棒を補強した。
  • 2013年(平成25年)2月に西村賢三によって「鵜島デカ曳山」の唄が出来る。
  • 2014年(平成26年)9月、岩山(屋根)などを補強。ポスターを新調。

NPO法人珠洲デカ曳山保存会の役員

  • 理 事 長:平蔵 歳吉
  • 副理事長:後坊 松男・辻口 勝雄
  • 事務理事:高橋 昭市
  • 理 事:石井 巌・越後 正一・大丸 順弘・大貫 善信・田崎 正彦・今井 欽次・山下 清一・矢野 好二
  • 監 事:河端 毅・花谷 駿三郎
  • 会 計:上浜 全吾

(この名簿は公式パンフレットに記載されています。)

名物

  • デカ曳山うどん
  • マツタケご飯
  • 奥能登・珠洲 デカ曳山饅頭

参考文献・出典

  • 『加越能の曳山祭』(宇野通 著・能登印刷出版部)平成9年(1997年)8月20日発行ISBN4-89010-278-7 246P 鵜島曳山祭
  • DVD『復活!珠洲デカ曳山』 NPO法人 珠洲デカ曳山保存会
  • DVD『鵜島木遣りげ唄』 NPO法人 珠洲デカ曳山保存会
  • 写真集:祭りの国 能登 能登の曳山祭(渋谷利雄 著)
  • 珠洲デカ曳山保存会公式ホームページ

脚注

  1. ^ NPO法人一覧(その25) - 石川県NPO支援センター(2010年10月5日閲覧)
  2. ^ 2010年9月15日現在

関連項目

外部リンク