王様

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Focus35mm (会話 | 投稿記録) による 2016年3月13日 (日) 04:32個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (→‎アルバム)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

王様(おうさま、1960年7月7日 - )は、兵庫県西宮市出身のミュージシャンギタリスト。「有限会社オフィス王様」代表。王様という芸名は、髭をたくわえていた際の風貌が一般的なトランプのキング(王様)に似ていたことに由来すると言われている。

本人曰く、本名は「王様 治郎(おうさま じろう)」であるとのこと。これは、兄である長男が王位継承を辞退したため、次男の治郎が王位に就いたという(1990年代のラジオ番組ゲスト出演時の本人談)。過去にはこれとは別の本名が紹介されていた例もある[1][2]

人物

東京都立杉並高等学校上智大学経済学部を卒業。パルコに就職したが入社後1年半ほど経った時に千葉パルコへの転勤の辞令を拒否するかたちで退職した。その後、バンドや個人での音楽活動を続けながら職を転々とする。

1990年代に入り英語詞を直訳し原曲に乗せて歌うという直訳ロックと呼ばれるスタイルを確立。1995年、バンドメンバーとして参加した近藤名奈のライブの打ち上げで披露した直訳ロックが音楽ディレクター佃淳三の眼にとまり、CDデビュー[3]ディープ・パープルの英語詞を直訳したメドレー曲『深紫伝説』を発表し、売り上げ25万枚のスマッシュ・ヒットとなる。本作品により、同年の第37回日本レコード大賞企画賞を受賞。社会学者の宮台真司はこの歌詞について、「正しすぎて腰が抜けた」と話している(『荒川強啓 デイ・キャッチ!』2010年8月20日)。

1998年ファンハウスからマーキュリー・ミュージックエンタテインメントに移籍。近年はインディペンデントレーベルでの直訳曲の発表に加え、英語詞の翻訳やテレビ出演、ライブ活動など多方面で活動している。土日・祝日の日程の殆どがライブ活動でスケジュールが埋まっており、2010年3月7日、奈良県にて行われたライブをもって日本全国47都道府県でのライブ開催を達成した。

「深紫伝説」がヒットした当時、その風貌からサザンオールスターズ桑田佳祐が変装しているのではないかという噂も一部で流れた。ちなみに『浜っ子伝説』は山下達郎がノー・クレジットでサウンド・アドバイザーとコーラスをつとめ、ビーチ・ボーイズ愛好家でもある村上春樹も愛聴している。川原泉がファンを公言しており、王様も彼女のファンである。

「東京入浴会」会長。銭湯愛好家であり、銭湯保存運動にも参加している。趣味はロールプレイングゲーム

今まで絶対に年齢を明かさない姿勢を貫いていたが、2007年6月17日放送の『クイズ!みっけタウン』(テレビ朝日)であっさり「47歳」と明かしてしまった。

2009年10月19日の日本テレビ「SUPER SURPRISE」に出演。『くりそつ伝説』に収録されている「万の土になった」について出演者から質問が集中し、プロモーションビデオ撮影当日はデジタルビデオカメラが1日限定という条件でレンタルしたため曇りの日になったと語った。

2011年、ファンキー末吉プロデュースの爆風スランプトリビュートアルバム『We Love Bakufu Slump』に参加。[1]。ギター演奏のみ。

2013年、「王様、はち王子様&渡辺英樹家来」名義のユニットで直訳ロックライブツアーを敢行。はち王子様とは、親交のあるファンキー末吉が王様とユニットを組んでライブを行う際の別名(ファンキー末吉は八王子在住である)。ユニットに途中から参加したC-C-Bの渡辺英樹には家来の称号が与えられた(のちに渡辺は英KINGに格上げされ、「王様+はち王子様+渡辺英KING」名義でライブツアーを行った)。

ディスコグラフィー

直訳曲については、原曲を発表したアーティスト名を付記している。

シングル

アルバム

  • コニシス・エンタテインメント(インディペンデント)
    • 接吻伝説(キッス2000年
    • 虹伝説(レインボー2001年
    • 村人伝説(ヴィレッジ・ピープル2002年
    • いとしのオイラ/しろあんこ伝説(エリック・クラプトン他)2003年
    • くりそつ伝説(どこかで聞いたことのある楽曲)2008年7月
    • 帰って来た鋼鉄伝説〜金の巻〜 2009年2月
      生産中止となった下記の鋼鉄伝説からDVDを除いて、音源のみリマスターを施して再発売したもの
    • ハードロック講座〜Vol.1〜(トークと直訳ロックの2本立て)2010年6月
  • ビクターエンタテインメント
    • カブトムシ外伝(ビートルズがカバーした楽曲)[5]2005年
    • 鋼鉄伝説 〜金の巻〜(正統派ヘヴィメタカバー)[6]2008年6月
      付属のDVDに権利問題が発生したために生産中止

DVD

  • アーツエイハン
    • 銭湯伝説(銭湯がテーマの娯楽映像)2008年7月

サポートミュージシャンとして

  • ラスト・コーヒー スミレ(大塚利恵Withマリモーズ)2003年

CMソング

  • 『甘熟王』 - スミフル(旧:住商フルーツ)
「バナナの王様!甘熟王!」 - 2007年(歌のみ)、2010年(歌とナレーション)

BS・CS系番組

  • 王様のご立派ROCK伝説70'S(2003年 - 2004年)
  • 王様のご立派ROCK伝説リターンズ(2004年 - 2005年)

メガポート放送BS900ch。 王様がナビゲーターで登場したロック音楽バラエティ。王様のフェバリットアーティストを紹介する「今週のご立派」や松田盗作扮する王様が検証する「くりそつロック探偵事務所」、さらには既に他界している様々なアーティストをあの世から呼び寄せる赤柳徹男の「徹男の部屋」など、短いコーナーが脈絡無く登場した。王様の番組SPライブも毎回演奏した。後期には影山ヒロノブダイアモンド☆ユカイ人間椅子大橋純子富田京子などがゲストで登場し、ロックヒストリーを語った。しかし番組は2005年の放送局閉鎖により放送が打ち切られた。

映画

脚注

  1. ^ 「マイポケット 王様 ロック歌手」『朝日新聞』1996年(平成8年)4月20日付東京本社夕刊8面。
  2. ^ 石井健「直訳ロックで大喝采!! 王様 いかだでこぎ出し あとは力つきるまで」『産経新聞』平成8年(1996年)2月13日付東京本社夕刊10面。
  3. ^ 『王様の本』シンコー・ミュージック、1996年、p. 63頁。ISBN 4-401-61534-4 
  4. ^ 収録曲『俺たちはアメリカ人の楽団(完全版)』ではマーク・ファーナーがギターを入れている。これは実際に彼の元を尋ねてギターを入れてもらった。
  5. ^ ビートルズの楽曲を英語以外の言語で歌うことが禁じられているため。詳しくはライナノーツを参照。
  6. ^ 1980年代から現在までのヘヴィメタル楽曲を予定していたが、殆ど直訳の許可が下りず、1970年代のハードロックが中心となっている。詳しくは付属DVDを参照。
  7. ^ 主人公・ケンヂが働くコンビニのキャンペーンキャラクターとして画像のみの出演

関連項目

外部リンク