温室

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花博記念公園鶴見緑地咲くやこの花館の温室

温室(おんしつ)とは、建物(ハウス)の一種であり、室内の温度を上げることで、農家が農作物を栽培するために使用する他、植物園で暖かい地方の植物を展示するのに利用される。

農業

H鋼等の強固な鋼材を使用し、その外面をガラスで被覆した構造をとる。基本的には間口が8m~14mぐらいある大屋根型が多いが、屋根部がノコギリの刃のように細かく並んだフェンロータイプとされるものもあり、どちらも一定の間隔で奥行き方向に柱を建ててゆくことで、奥行きの長さを自由に決めることができる。このほかに、農業用ポリ塩化ビニル(農ビ)や、農業用ポリオレフィン(POフィルム)、十数年の耐候性のあるフッ素フィルム(硬質フィルム)を被覆するハウスもあるが、一般的にはガラスを被覆したハウスのことを温室という。

中華人民共和国北部では、太陽温室日光温室)と呼ばれる蓄熱壁トロンブ壁)を持つ無加温温室が普及している。ソーラーハウスを参照。

植物園

東京府青山開拓使農園(明治3年)の温室が日本で初めてで、現存最古は、東山動植物園の温室(国の重要文化財)である[1]。多くの植物園では熱帯地方や乾燥帯地方の植物を展示するために温室を設けている。また、熱帯をテーマにしたもっぱら娯楽のためのテーマパークも設けられ、そのような施設では植物をただ展示するだけではなく、ワニヘビ等を飼育していることもある。

脚注 

  1. ^ 高田京子、滝澤謙一『ニッポン最古巡礼』新潮社

関連項目