水戸黄門 (第29-30部)
本項では、TBSのナショナル劇場(後にパナソニック ドラマシアター→現在の月曜ミステリーシアター)において放送された日本の時代劇『水戸黄門』(みとこうもん)のうち、石坂浩二が主演した2001年放送の第29部及び2002年放送の第30部について記述する。
出演者
詳細は「水戸黄門 (パナソニック ドラマシアター)の登場人物一覧」を参照
各部の概要
放送日はTBSおよび同時ネット局を基準とし、レギュラー・準レギュラーの経験があるゲストは太字で表記する。
第29部
水戸黄門 第29部 | |
---|---|
ジャンル | 時代劇 |
企画 | 中尾幸男 |
脚本 |
宮川一郎 岡本さとる ほか |
監督 |
金鐘守 矢田清己 井上泰治 |
出演者 |
石坂浩二 岸本祐二 山田純大 由美かおる コロッケ 加賀まりこ |
オープニング | 「あゝ人生に涙あり」 |
製作 | |
製作総指揮 | 松下正治 |
プロデューサー | 山田勝ほか |
制作 | TBS |
放送 | |
音声形式 | ステレオ放送 |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 2001年4月2日-9月17日 |
放送時間 | 月曜日20:00 - 20:54 |
放送枠 | ナショナル劇場 |
放送分 | 54分 |
回数 | 全25 |
特記事項: 第1話・最終話:19:00 - 20:54 (114分) |
『水戸黄門 第29部』(みとこうもん だい29ぶ)は2001年4月2日から2001年9月17日までTBSで放送されたナショナル劇場のドラマ。製作はC.A.L。全25話(通算935回)。
ストーリー
水戸藩主・徳川光圀(石坂浩二)は対立関係にあった将軍綱吉(堤大二郎)から中納言を拝命し、水戸で隠居生活を余儀なくされる。そんな光圀の元に謎の刺客たちが立ちはだかる。果たしてそれは綱吉の陰謀なのか?それとも? やがて光圀は「大日本史」の編集のための史料を集めるため、諸国漫遊の旅に出る。
キャスト
レギュラー
準レギュラー
- 望月庄左衛門:沼田爆
- 井上玄桐:山本學
- 藤井紋太夫:大出俊
- 徳川綱吉:堤大二郎
- 徳川光友:橋幸夫
- 徳川光貞:舟木一夫
- 松平頼常:西郷輝彦
- 鍋島元武:長門裕之
- 柳沢吉保:橋爪淳
- 松尾芭蕉:佐川満男(第5話、第19話)
スタッフ
行程
話数 | 放送日 | サブタイトル | 地名 | 脚本 | 監督 | ゲスト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
第1話 | 4月2日 | 将軍が最も恐れた男 (2時間スペシャル) |
江戸 | 宮川一郎 | 矢田清巳 | 花柳錦之輔、渡辺梓、島英臣 | |
第2話 | 4月9日 | 藩を揺がす贈り物 | 水戸 | 岡本さとる | 井上泰治 | 頭師佳孝、赤塚真人、大方斐紗子 | |
第3話 | 4月16日 | 光圀を狙え! | 潮来 | 藤井邦夫 | 石橋保、有沢妃呂子、中野誠也 | ||
第4話 | 4月23日 | 珍客駆け込む西山荘 | 太田 | 櫻井康裕 | 金鐘守 | ケント・ギルバート、島崎路子、伊藤昌一 | |
第5話 | 4月30日 | 波瀾万丈の旅立ち | 甲府 | 宮川一郎 | 八木小織、芦屋雁平、芝本正 | ||
第6話 | 5月7日 | 危機一髪!影武者大作戦 | 高崎 | 岡本さとる | 江藤潤、山田吾一、滝田裕介 | ||
第7話 | 5月14日 | 笛の音哀しき上意討ち | 伊勢 | 井上泰治 | 高橋長英、佐藤友紀、赤羽秀之 | ||
第8話 | 5月21日 | 友よ、立ち上がれ! | 奈良 | 藤井邦夫 | 田中実、鳥居かほり、柄沢次郎 | ||
第9話 | 5月28日 | 老公の運命を握った女 | 熊野 | 金鐘守 | 小松千春、由地慶伍、藤堂新二 | ||
第10話 | 6月4日 | 石屋は頑固で石頭 | 湊川 | 岡本さとる | 井上泰治 | 石田太郎、若林久弥、深山凛 | |
第11話 | 6月11日 | 木綿畑に正義の矢 | 出雲・松江 | 藤井邦夫 | 岩崎良美、佐伯太輔、有川博 | ||
第12話 | 6月18日 | 父を呼ぶ子の鯖街道 | 小浜 | 宮川一郎 | 矢田清巳 | 樋浦勉、米倉斉加年、石沢徹 | |
第13話 | 6月25日 | 少年よ大志を抱け! | 大聖寺 | 鹿水晶子 | 三原じゅん子、高津住男、佐野圭亮 | ||
第14話 | 7月2日 | 鬼オヤジの目に涙 | 井波 | 岡本さとる | 金鐘守 | 竜雷太、濱田万葉、ひかる一平 | |
第15話 | 7月9日 | 非道巡察使に喝ッ! | 高山 | 宮川一郎 | 古柴香織、永野典勝、野崎海太郎 | ||
第16話 | 7月16日 | 葵の御紋の名推理 | 松本 | 藤井邦夫 | 井上泰治 | 前田吟、日下由美、舞の海秀平 | |
第17話 | 7月23日 | 酒と涙と隠居と女将 | 高遠 | 櫻井康裕 | 中山仁、秋野太作、土田早苗 | ||
第18話 | 7月30日 | 渡る世間に鬼はなし | 善光寺 | 矢田清巳 | 萩原流行、森下涼子、田京恵 | ||
第19話 | 8月6日 | 謎の俳諧師を追え! | 高田 | 宮川一郎 | 麻乃佳世、田中隆三、中村孝雄 | ||
第20話 | 8月13日 | 岸壁に祈る母 | 柏崎 | 横山一真 | 金鐘守 | 宇津宮雅代、草野康太、深江章喜 | |
第21話 | 8月20日 | 許せ!妻よ、友よ | 新潟 | 鹿水晶子 | 山口崇、北原佐和子、沢竜二 | ||
第22話 | 8月27日 | 天狗面が悪を斬る! | 新発田 | 田上雄 | 井上泰治 | 伊東貴明、友里千賀子、原田清人 | |
第23話 | 9月3日 | 祝言に飛び込んだ男 | 会津 | 櫻井康裕 | 鮎ゆうき、太川陽介、宗方勝巳 | ||
第24話 | 9月10日 | 天晴れ!若殿の改革 | 白河 | 岡本さとる | 金鐘守 | 小西美帆、阪本浩之、若林豪 | |
第25話 | 9月17日 | 陰謀と裏切りの果てに (2時間スペシャル) |
江戸・水戸 | 宮川一郎 | 矢田清巳 | 中島誠之助、藤田佳子、堀江奈々 | 藤井紋太夫が死去 |
解説
- 第29部は後述のとおり水戸光圀の隠居から話がスタートしており、前作の第28部までとはアナザーストーリーとなっていた。ただし、この後の水戸黄門 (第31-38部)時代になってから、両者の区別がなくなっている。
- 石坂の「史実に基づいた光圀を演じたい」との意向により、トレードマークの白ひげがなくなった(ただし違和感があるとして論争が起こり、第29部最終話の終盤シーンからひげをつけるようになった)。この点については「エピソード」的な一面もある。
- 光圀の旅衣装がこれまでの黄色と紫色ではなく地味になった。
- 堅物が格之進から助三郎になった。助三郎はやや攻撃的な性格になったが、それをカバーする冷静さは健在であった。
- 格之進役の山田は初代助三郎役の杉良太郎の息子であり、親子2代の助演である。
- 第1話のエンディングでは「あゝ人生に涙あり」の2番が放送された。
- 第1話では光圀が隠居するまでが描かれ、第4話までは水戸での隠居生活が描かれた。
- 28部までは助三郎・格之進役の俳優が歌っていた主題歌「あゝ人生に涙あり」は、御三家の西郷輝彦、橋幸夫、舟木一夫がG3K(御三家)として歌った。また、第1話で舟木が紀州藩主・徳川光貞役、第1話と最終回では西郷が高松藩主・松平頼常役、橋が尾張藩主・徳川光友役で出演した。3人は第30部にも同じ役で登場する。
- これまでは旅先で光圀が「越後の縮緬問屋の隠居・光右衛門」と名乗っていたが、石坂黄門の2シリーズでは「日新斎」(これは光圀の実際の号でもある)と「光右衛門」を使い分けているほか、「光右衛門」の場合の肩書きが「江戸の太物問屋」になっている。
- 第28部まで長年続いた原案 葉村彰子に代わり、印籠シーンを考案した宮川一郎が脚本監修として表記される(31部以降は脚本のみの表記に統一)。
- オープニングタイトルバックを市川崑が手がけた。タイトル構成も第1部から第28部まで続いた三葉葵のアップから出演俳優などの実写映像を交えたものに変わり、キャスト・スタッフ表示も縦書きから横書きとなった。同じく市川とC.A.Lが関与した木枯し紋次郎(フジテレビ)のタイトルバックに近いイメージとなっている。
- 第29部のポスターからTBSのロゴ部分がマイナーチェンジされ、「ジ〜ン」のマークが入るようになった。
- 2015年10月1日より、TBSチャンネル1にてCS初の再放送開始。
- 再放送にあたっては、初回、最終回を前編・後編に分けて放送した。
第30部
水戸黄門 第30部 | |
---|---|
ジャンル | 時代劇 |
企画 | 中尾幸男 |
脚本 |
宮川一郎 岡本さとる ほか |
監督 |
金鐘守 矢田清己 井上泰治 |
出演者 |
石坂浩二 岸本祐二 山田純大 由美かおる コロッケ 加賀まりこ |
オープニング | 「あゝ人生に涙あり」 |
製作 | |
製作総指揮 | 松下正治 |
制作 | TBS |
放送 | |
音声形式 | ステレオ放送 |
放送国・地域 | 日本 |
放送期間 | 2002年1月7日-7月1日 |
放送時間 | 月曜日20:00 - 20:54 |
放送枠 | ナショナル劇場 |
放送分 | 54分 |
回数 | 全25 |
特記事項: 第12話:18:55 - 20:54 (119分) |
『水戸黄門 第30部』(みとこうもん だい30ぶ)は2002年1月7日から7月1日までTBSで放送されたナショナル劇場のドラマ。製作はC.A.L。全25話(通算960回)。
ストーリー
尾張大納言・光友(橋幸夫)から朝廷より日光東照宮へ使わされる例幣使に関する悪い噂を聞いた光圀は、その真相を究明するため日光へ向かう。 その後、足利で母親を探しているという少年・源吾(横田凌祐)兄弟と出会った一行は、源吾とともに旅を続ける。
キャスト
レギュラー
- 水戸光圀:石坂浩二
- 佐々木助三郎:岸本祐二
- 渥美格之進:山田純大
- 疾風のお娟:由美かおる
- せん:清水あすか
- みつ:児玉百合香
- ひで:尾上彩
- (素破の)次郎坊:コロッケ
- 源吾:横田凌祐(第2話 - 第11話)
- おるい:加賀まりこ
準レギュラー
スタッフ
行程
話数 | 放送日 | サブタイトル | 地名 | 脚本 | 監督 | ゲスト | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
第1話 | 1月7日 | 初春の旅立ち | 水戸・日光 | 宮川一郎 | 井上泰治 | 橋幸夫、入川保則、尾上紫 | |
第2話 | 1月14日 | やんちゃ坊主が仲間入り | 足利 | 宮川一郎 鹿水晶子 |
渡辺哲、ベンガル、岡本舞 | ||
第3話 | 1月21日 | 肝っ玉おかみの決闘 | 喜連川 | 宮川一郎 横山一真 |
金鐘守 | 中村玉緒、沢向要士、三夏紳 | |
第4話 | 1月28日 | 殿を殴った指南役 | 松島 | 櫻井康裕 | 藤岡弘、草川祐馬、森ほさち | ||
第5話 | 2月4日 | 謎の河童の恩返し | 遠野 | 藤井邦夫 | 矢田清巳 | 沼田曜一、八木小織、清水美沙 | |
第6話 | 2月11日 | 酔いどれ親父の北国に春 | 盛岡 | 宮川一郎 横山一真 |
金鐘守 | 千昌夫、宮下直紀、高松あい | |
第7話 | 2月18日 | 津軽と南部 両藩公に物申す! | 津軽 | 櫻井康裕 | 髙倉祐二 | 一色彩子、大竹修造、水澤心吾 | |
第8話 | 2月25日 | 記憶を探した津軽三味線 | 陸奥十三湊 | 宮川一郎 | 中村獅童、三船美佳、井上博一 | ||
第9話 | 3月4日 | 娘が知った父の秘密 | 久保田 | 吉本昌弘 | 金鐘守 | 石田太郎、芦川よしみ、織本順吉 | |
第10話 | 3月11日 | 女サギ師は子猫好き | 酒田 | 岡本さとる | 森下涼子、三波伸一、岡まゆみ | ||
第11話 | 3月18日 | やんちゃ坊主の大冒険 | 敦賀 | 櫻井康裕 | 矢田清巳 | 安井昌二、西田篤史、多賀勝一 | |
第12話 | 4月1日 | 古都に消えた!双子の秘密 (2時間スペシャル) |
京都 | 宮川一郎 | 井上泰治 | 小野寺昭、伊藤榮子、湯原昌幸 | 加賀が二役で出演 再放送では欠番 |
第13話 | 4月8日 | 黄門様は名鑑定士! | 天橋立 | 矢田清巳 | 横山通乃、勝野雅奈恵、田京恵 | ||
第14話 | 4月15日 | 激闘!忍びの対決 | 和歌山 | 藤井邦夫 | 舟木一夫、江藤潤、鶴水瑠衣 | ||
第15話 | 4月22日 | 謎の美人は危険な匂い | 堺 | 岡本さとる | 金鐘守 | 佳那晃子、西川弘志、樋浦勉 | |
第16話 | 4月29日 | 浪花の恋の夢芝居 | 大坂 | 桂三枝(現・六代目桂文枝)、高田次郎、三浦リカ | |||
第17話 | 5月6日 | 二枚目助さん 女難の相 | 倉敷 | 宮川一郎 | 井上泰治 | 新克利、中島ひろ子、梓陽子 | |
第18話 | 5月13日 | 格さんのじゃじゃ馬馴らし | 下津井 | 横山一真 | 矢田清巳 | 芦屋小雁、有沢妃呂子、長井梨紗 | |
第19話 | 5月20日 | 決戦!村人たちよ立ち上がれ | 津和野 | 石坂浩二 | 髙倉祐二 | 濱田万葉、片桐はいり、笹野高史 | |
第20話 | 5月27日 | 新妻お娟の大奮闘 | 唐津 | 藤井邦夫 | 井上泰治 | 山田吾一、山内としお、長内美那子 | |
第21話 | 6月3日 | 遊女が狙った異人館 | 長崎 | 宮川一郎 | 髙倉祐二 | 小林綾子、野平ゆき、岩尾正隆 | |
第22話 | 6月10日 | 神々の里の奇妙な話 | 高千穂 | 岡本さとる | 金鐘守 | 勝野洋、赤塚真人、山本ゆか里 | |
第23話 | 6月17日 | いい湯だよ お母さん | 由布院 | 岡本さとる 秋田佐知子 |
佐藤友紀、山口粧太、赤羽秀之 | ||
第24話 | 6月24日 | 我ら御老公の名代なり! | 松山 | 櫻井康裕 | 矢田清巳 | 中山仁、宮本真希、佐川満男 | |
第25話 | 7月1日 | 父は子を、子は父を | 高松 | 宮川一郎 | 井上泰治 | 西郷輝彦、阿藤快、誠直也 |
解説
- 石坂黄門最終シリーズ。
- 石坂が体調不良で降板したため、第24話、第25話には光圀は登場しない。その他、格之進の登場しない第21話、石坂が脚本を書いた第19話など、シリーズ中異色エピソードの多い作品。
- 第17話では倉敷市の美観地区でのロケーションを敢行。この模様は山陽放送の情報番組「VOICE21」が密着取材しており、当時の番組出演者がクレジット付きのカメオ出演した。
- 第19話ではおるい、第21話、第22話では助三郎、第24話では松尾芭蕉(佐川満男)が印籠を出している。
- 光圀役の石坂浩二をはじめ、おるい(加賀まりこ)、素破の次郎坊(コロッケ)、せん(清水あすか)、みつ(児玉百合香)、ひで(尾上彩)、望月庄左衛門(沼田爆)、井上玄桐(山本學)、鍋島元武(長門裕之)の最終シリーズである。
- お娟の忍び装束がお銀時代のものに戻り、それに伴ってキャラクターもお銀時代に戻っている。
- 29部では素破の次郎坊(コロッケ)の名前が、公式HPでは“素破”と付いている。
- 第一話のオープニングで「素破の次郎坊」とクレジットされたが、以降は、「次郎坊」とだけの表示に変わっている。
- 2016年3月17日より、TBSチャンネル1でCS初の再放送開始。(但し上記の通り第12話は放送されない予定)