権代敦彦
権代 敦彦(ごんだい あつひこ、1965年9月6日 - )は、東京都生まれの現代音楽作曲家。
略歴
桐朋学園大学作曲科卒業、同大学研究科修了。DAAD(ドイツ学術交流会/西ドイツ政府)奨学生として、フライブルク音楽大学現代音楽研究所に留学。文化庁派遣芸術家在外研修員としてパリ・IRCAM(フランス国立音響音楽研究所)でコンピュータ音楽を研究、実践。1994年よりイタリアのチッタ・ディ・カステロ市の芸術奨学金を得て同地にて研修。作曲を、末吉保雄、クラウス・フーバー、フィリップ・マヌリー、サルヴァトーレ・シャリーノに師事。
1985年文化庁舞台芸術創作奨励特別賞、1986年日本音楽コンクール作曲部門入選、1987年日本音楽コンクール作曲部門第一位、1989・90年名古屋市文化振興賞、1991年ヴァレンティーノ・ブッキ国際作曲コンクール第一位、1992年第四回カジミェシュ・セロツキ国際作曲コンクールメック出版社特別賞(第二位相当)、1993年アメリカ・バーロゥ基金作曲賞、1996年芥川作曲賞、1996年出光音楽賞、1999年中島健蔵音楽賞、2002年芸術選奨文部科学大臣新人賞など、入賞・入選・受賞多数。 2016年には尾高賞を受賞。
現在、パリと東京を拠点に作曲活動を展開。桐朋学園大学作曲科非常勤講師として後進の指導にもあたっている。
カトリックの洗礼を受けたクリスチャンであり、スピリチュアリズムに感化された曲名を持つ作品が多い。作風の表面的な類似性から、欧米の作曲界では「日本のペルト」として呼ばれることもあるが、反復語法であってもサクレド・ミニマリズムとは全く違ったものを用いている。
主要作品
管弦楽
- マラナ・タ(男声合唱、管弦楽)
- 沈黙への7つのコラール変奏曲
- 怒りの日/嘆きの日
- Father Forgive~The Litany of Reconciliation~ + In Paradisum
- 最後の7日間へのプレリュード
- 愛の儀式
- 終わりのはじまり/終わりのあとで
- 84000×0=0
- 子守歌(メゾソプラノ、ピアノ、児童合唱、管弦楽)
- ゼロ
- ジャペータ――葬送の音楽I
- Utopia―どこにもない場所―作品142
室内楽
- Rosario~薔薇の形をした詩による祈りの花環~(メゾソプラノ、チェロ、ピアノ)
- 虹(アルトサクソフォン、ピアノ)
- 聖衆早来迎(ソプラノ、クラリネット、ヴァイオリン、チェロ、ピアノ、ハープ、打楽器)
- コズミック・セックス(フルート、ヴァイオリン、チェロ、打楽器、ハープ、ピアノ)
マンドリンオーケストラ
- ふるへ/をののき〜quake〜
現代邦楽
- 彼岸の時間(雅楽)
ピアノ曲
- フーガ/ストレッタ
- 祈りの音―ピアノのための7つの瞑想―
- 高き道より我は来たれり
- 十字架への道/光への道
- 狂ったように、狂ったように、私も光を求める
- 青の彼方へ
- 無情の鐘
その他の独奏曲
- 木はやはりなにも言わない(マリンバ)
- 永遠の賛歌(ヴァイオリン)
声楽
- AGNUS DEI/ANUS MUNDI I・II(I:混声合唱、ピアノ II:混声合唱、ピアノ、打楽器)
- Beyond the Light~gleam / gleam(混声合唱、ピアノ)
- 無量光/無量寿―無限のひかりといのち―(声明、雅楽、復元楽器、ソプラノ、オルガン)
- DYING PROJECT(混声合唱、ピアノ)
- 涙の谷にあなたを慕う(ソプラノ、2台のハープ)