楞伽経
『楞伽経』(りょうがきょう、梵: Laṅkāvatāra Sūtra, ランカーヴァターラ・スートラ)とは、中期大乗仏教経典の一つ。如来蔵思想と唯識思想が説かれる。
禅についても説かれているため、初祖である達磨大師以来、中国における初期の禅宗でも重視された(六祖・慧能からは、代わりに『金剛経』(金剛般若経)が重視されるようになった)[1]。
ネパールでは、九法宝典(Nine Dharma Jewels)の一つとして位置づけられる[2]。
原題は、「ランカー(楞伽)」(Laṅkā)が「スリランカの古名」、「ヴァターラ」(vatāra)が「城」、「スートラ」(sūtra)が「経」、総じて「(釈迦によって説かれた)ランカーの城での教え」の意。
概要
ランカー島(セイロン島)を訪れた釈迦がラーヴァナと対話する、という体裁をとる。
以下の三種の訳書が現存する。
大正新脩大藏經では「経集部」に収録。
参考文献
『華厳経』『楞伽経』 (現代語訳大乗仏典5) 中村元著、東京書籍、2003年 ISBN 978-4487732852
脚注・出典
- ^ 『華厳の思想』 鎌田茂雄 講談社学術文庫 pp152-153
- ^ CiNii 論文 - 金光明経の教学史的展開について14頁