柳澤桂子
柳澤 桂子(やなぎさわ けいこ、1938年1月12日[1] - )は、東京出身の生命科学者、サイエンスライター、エッセイスト、歌人。夫は柳沢嘉一郎。
略歴
- 1956年、東京都立戸山高等学校卒業。
- 1960年、お茶の水女子大学理学部植物学科卒業。
- 1963年、コロンビア大学動物学科大学院修了Ph.D.取得。慶應義塾大学医学部分子生物学教室助手。
- 1969年、このころ原因不明の難病を発病し、最初の入院をする。
- 1971年、三菱化成生命科学研究所副主任研究員。
- 1975年、同主任研究員。東北大学理学博士。
- 1977年、このころより入退院を繰り返す。
- 1983年、三菱化成生命科学研究所退職。
- 1986年、短歌を始め、「音」短歌会に入会。
- 1993年、『卵が私になるまで』で第10回講談社出版文化賞科学出版賞受賞。
- 1994年、『お母さんが 話してくれた 生命の歴史 4巻』産経児童出版文化賞受賞。
- 1995年、『二重らせんの私』で第44回日本エッセイスト・クラブ賞受賞。
- 1999年、NHK「ドキュメントにっぽん」の「いのち再び」で闘病する姿が放送される。日本女性科学者の会功労賞受賞。
- 2001年、NHK「ETV2001」〜いのちの対話(ピアニスト梯剛之との対話)が放送される。
- 2002年、お茶の水女子大学名誉博士。
著書
- 『愛をこめいのち見つめて 書簡集病床からガンの友へ』主婦の友社 1986 のち集英社文庫
- 『いのち 科学者からの手紙』桑原伸之絵 ほるぷ出版(1986年)
- 『木仏』玉井司絵 リブロポート 1987
- 『死を見つめて生きる 続・愛をこめいのち見つめて』主婦の友社 1987
- 『放射能はなぜこわい 生命科学の視点から』地湧社 1988 「いのちと放射能」ちくま文庫
- 『「いのち」とはなにか 生命科学への招待』講談社 1989 のち講談社学術文庫
- 『意識の進化とDNA』地湧社(1991年) のち集英社文庫
- 『認められぬ病 現代医療への根源的問い』山手書房新社 1992 のち中公文庫
- 『いのちと医療 「認められぬ病」を超えて』山手書房新社 1993
- 『お母さんが話してくれた生命の歴史』全4巻 朝倉まり絵 岩波書店 1993
- 『卵が私になるまで 発生の物語』新潮選書 1993
- 『いのちとリズム 無限の繰り返しの中で』中公新書 1994
- 『二重らせんの私 生命科学者の生まれるまで』早川書房 1995 のち文庫
- 『脳が考える脳 「想像力」のふしぎ』講談社ブルーバックス 1995
- 『遺伝子医療への警鐘』岩波書店 1996 のち岩波現代文庫
- 『安らぎの生命科学』ハヤカワ文庫(1996年)
- 『左右を決める遺伝子 からだの非対称性はなぜ生じるのか』講談社ブルーバックス 1997
- 『生命の奇跡 DNAから私へ』PHP新書 1997
- 『われわれはなぜ死ぬのか 死の生命科学』草思社 1997 のちちくま文庫
- 『癒されて生きる 女性生命科学者の心の旅路』岩波書店 1998 のち岩波現代文庫
- 『生と死が創るもの』草思社 1998 のちちくま文庫
- 『冬樹々のいのち』歌 赤勘兵衛画 草思社 1998
- 『生命の不思議』日本放送出版協会 2000 のち集英社文庫
- 『ふたたびの生』草思社(1999年)
- 『いのちの始まりと終わりに』草思社 2001
- 『ヒトゲノムとあなた 遺伝子を読み解く』集英社 2001 のち文庫
- 『いのちの音がきこえますか 女子高生のための生命科学の本』ユック舎 2002
- 『いのちの声 柳澤桂子歌集』河出書房新社 2002
- 『いのちの時』角川春樹事務所 ランティエ叢書 2002
- 『すべてのいのちが愛おしい 生命科学者から孫への手紙』赤勘兵衛絵 PHP研究所 2002 のち集英社文庫
- 『やがて幸福の糧になる』ポプラ社 2002
- 『患者の孤独 心の通う医師を求めて』草思社 2003
- 『生命の秘密』岩波書店 グーテンベルクの森 2003
- 『母なる大地』新潮社(2004年) のち文庫
- 『いのちの日記 神の前に、神とともに、神なしに生きる』小学館 2005
- 『生きて死ぬ智慧 愛蔵版DVD book』堀文子画 小学館 2005
- 『いのちのことば』集英社(2006年)
- 『永遠のなかに生きる』集英社 2006 のち文庫
- 『世界遺産東寺』立木義浩写真 インデックス 2007
- 『萩 柳澤桂子歌集』角川書店 音叢書 2007
- 『日本人への祈り』角川春樹事務所 2008
- 『いのちと環境 人類は生き残れるか』ちくまプリマー新書 2011
- 『四季 歌集』角川書店 2012
共著
- 『生きて死ぬ智慧』堀文子共著 小学館 2004
- 『露の身ながら いのちへの対話 往復書簡』多田富雄共著 集英社 2004 のち文庫
- 『1/4の奇跡 「強者」を救う「弱者」の話』山元加津子,四方哲也,新原豊共著 マキノ出版 2010
翻訳
- J.M.Barry『分子生物学 遺伝子とその作用機構』渡辺格共訳 共立出版 モダンバイオロジーシリーズ 1965
- ハスコウィッツ『現代遺伝学』柳沢嘉一郎共訳 岩波書店 1970
- ステント『進歩の終焉 来るべき黄金時代』渡辺格,生松敬三共訳 みすず書房 みすず科学ライブラリー 1972
- G.S.ステント『バクテリオファージ その分子生物学』渡辺格,三宅端共訳 岩波書店 1972
- K.シコラ,H.M.スメドレイ『単クローン抗体の臨床応用』講談社 1985
- フラン・ボークウィル文 ミック・ロルフ絵『ぼくらDNAたんけんたい』全4巻 岩波書店 2003
- 『よく生きる智慧』訳著 小学館 2008
関連書籍
- 『文藝別冊 柳澤桂子 生命科学者からのおくりもの』河出書房新社(2001年)
関連項目
脚注
- ^ 『文化人名簿』第25版