松川温泉

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松川温泉
温泉情報
所在地 岩手県八幡平市
座標

北緯39度52分18秒 東経140度54分35秒 / 北緯39.8716766度 東経140.9097922度 / 39.8716766; 140.9097922 (松川温泉)座標: 北緯39度52分18秒 東経140度54分35秒 / 北緯39.8716766度 東経140.9097922度 / 39.8716766; 140.9097922 (松川温泉)

松川温泉
松川温泉
松川温泉
松川温泉 (岩手県)
交通 東北自動車道西根ICもしくは松尾八幡平ICより約30分
泉質 硫黄泉
宿泊施設数 3
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松川温泉(まつかわおんせん)は、岩手県八幡平市(旧国陸奥国、明治以降は陸中国)にある温泉1711年 - 1735年に当地を訪れた山伏の伊藤西念が発見[1]し、1743年に西念の息子である与次郎によって開湯と伝わる[2]

泉質[編集]

効能[編集]

温泉街[編集]

十和田八幡平国立公園の南東のはずれ、岩手県道212号雫石東八幡平線途中の松尾寄木(まつおよりき、標高800 m)に位置する。八幡平樹海ラインの入り口の手前にあるが、冬場でも温泉街までは除雪されている。

3軒の温泉宿があり、それぞれ敷地内に源泉を持っている[4]。立寄り入浴は各旅館の日帰り受付を利用する。

  • 2023年11月30日付で「松楓荘」が事業を停止した[5]

近くには日本初の地熱発電所である、松川地熱発電所が存在。温泉を掘削した際に蒸気が多く噴出することが契機となり、発電に蒸気を必要とする地熱発電所が誘致された。発電所から得られる温泉は、当地では用いられず東八幡平温泉まで引湯されている。

アクセス[編集]

TSD40改 ボンネットバス「八幡平号」

その他[編集]

温泉地周辺の生物相[編集]

ブナミズナラミズダテカンバナナカマドウツギカエデなどの落葉広葉樹の原生林の中に温泉街があるため、紅葉が美しい。山菜は、春はフキノトウフキシノダケ(通称:根曲がり竹)、ミズウドコゴミゼンマイワラビがとれる。秋はボリナメコマイタケなどのキノコ類がとれる。

動物はウサギタヌキキツネテンなどが温泉宿周辺まで出没する。まれにニホンザルも見られる。ツキノワグマも多い。一方、温泉街の側を松川が流れるものの、温泉宿や地熱発電所の排水が酸性のため、魚類水生昆虫相は貧弱である。

登山[編集]

3つの登山口があり、西側に源太ヶ岳(げんたがだけ)(大深山荘)登山口、南側に三ツ石山(みついしやま)(三ツ石山荘)登山口、南東側に姥倉山(うばくらやま)登山口がある。姥倉山は岩手山登山のルートでもある[4]

脚注[編集]

  1. ^ 『いわての温泉パーフェクトガイド第5版』岩手日報社、2017年、48頁。 
  2. ^ 松川荘の魅力”. 松川荘. 2022年2月19日閲覧。
  3. ^ ふるさとの文化遺産『郷土資料事典』3、人文社、1998年、48ページ。
  4. ^ a b 松川温泉”. 十和田八幡平国立公園. 環境省. 2022年2月19日閲覧。
  5. ^ テレビ岩手 ニュース 【速報】280年続いた老舗…松楓荘 「松川温泉」破産申請へ コロナで客足鈍化し事業停止 岩手県 - 2023年12月1日配信
  6. ^ “バス路線新紀行「次、とまります」 岩手県北自動車松川線”. 交通新聞 (交通新聞社): p. 2. (1997年2月6日) 

関連項目[編集]