松屋フーズ
店舗例(蕨店) | |
松屋フーズ 本社 | |
種類 | 株式会社 |
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市場情報 | |
略称 | 松屋 |
本社所在地 |
日本 〒180-0006 東京都武蔵野市中町一丁目14番5号 |
設立 |
1975年(昭和50年)10月14日 (有限会社松屋商事) |
業種 | 小売業 |
法人番号 | 6012401015768 |
事業内容 |
牛めし定食店チェーンなど飲食店事業 フランチャイズ加盟店舗への経営指導と食材等の販売 |
代表者 |
瓦葺 利夫(代表取締役会長) (2012年7月23日現在) |
資本金 | 66億5,593万2千円 |
売上高 |
連結:617億0,166万9千円 単体:607億2,701万6千円 (2008年3月期) |
総資産 |
連結:481億6,981万8千円 単体:479億6,795万7千円 (2008年3月31日現在) |
従業員数 |
連結:1,206人 単体:1082人 (2008年3月31日現在) |
決算期 | 3月31日 |
主要株主 |
瓦葺 利夫(会長) 23.31% (有)ティケイケイ 14.32% (有)トゥイール 10.49% (2008年3月31日現在) |
主要子会社 |
(株)エム・テイ・テイ 100% (株)エム・エル・エス 100% |
外部リンク | http://www.matsuyafoods.co.jp/ |
特記事項:1966年6月創業 |
株式会社松屋フーズ(まつやフーズ、英称:Matsuya Foods Company, Limited)は、牛丼(牛めし)・カレー・定食などを販売する「松屋」などの飲食店をチェーン展開している企業。
この項目では特記しない限り、牛丼チェーンの「松屋」について記述する。
概要
創業者の瓦葺利夫が1966年(昭和41年)に東京都練馬区羽沢の住宅街に「中華飯店 松屋」を開業したのがその始まりである。この店は1969年(昭和44年)に閉店した。
この店がなかなか軌道に乗らなかったこと、商店街で商売を試してみたかったこと、専門誌で紹介されていた「何時屋」の「ぶっかけ」という牛めしに衝撃を受けたこと、吉野家の味に感銘を受けたことなどにより、瓦葺が牛丼の研究を重ね独自の味を完成させて[1]、1968年(昭和43年)6月に江古田に牛めし・焼肉定食店としての「松屋」をオープンさせた。これは2011年(平成23年)現在の江古田店であり、これが1号店としてカウントされる。
同業の他社チェーンと比較して、牛めし以外のカレーライスや定食などの比率が高いのが特徴である。これは1号店の江古田店近辺は学校が多いことから昼間は学生で賑わい、ベッドタウンでもあることから夜は独身サラリーマンが戻ってくるという当時の土地柄を考慮して、学生層向けの牛めしだけではなく独身サラリーマン層向けには定食とカレーが必要と考え、「牛めし」「定食」「カレー」の三本柱でメニューを構成することになり、その後の展開においてもこの方針を維持している[2]。
ロゴマークは当初、社員の家族が考えた丼を持っている牛(通称:牛ちゃん)だった。会社が大きくなってきたのでデザイナーに依頼、盆に乗せられた丼と味噌汁椀をモチーフとしたものになった。丼・カレーに味噌汁が付く松屋の特色を表したものである。
2014年(平成26年)1月時点の未出店地域は青森県、秋田県、鳥取県、島根県、高知県、大分県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県である。また、熊本県にはかつて出店していたが、2013年12月限りで撤退した。
海外の出店は中国上海市、またラーメン居酒屋、豚カツ専門店などをアメリカ合衆国ニューヨークで営業している。
沿革
- 1966年(昭和41年)6月16日 - 創業者の瓦葺利夫が中華飯店「松屋」開店(~1969年(昭和44年)1月まで)
- 1968年(昭和43年)6月 - 牛めし・焼肉定食店「松屋」をオープン(1号店)
- 1975年(昭和50年)10月14日 - 「有限会社松屋商事」設立
- 1980年(昭和55年)1月16日 - 組織変更により、「株式会社松屋商事」設立(有限会社松屋商事の店舗・工場・社員を引き継ぐ)
- 1988年(昭和63年)5月 - ドライブスルー1号店の武蔵村山店(東京都武蔵村山市)オープン
- 1989年(平成元年)6月 - 「株式会社松屋フーズ」に社名変更
- 1990年(平成2年)10月 - 店頭市場(JASDAQ、現・ジャスダック)公開
- 1999年(平成11年)12月 - 東京証券取引所市場第二部上場
- 2000年(平成12年)9月 - 同年8月に300店舗出店達成。それを記念して牛めしの販売価格を値下げ(並390円→290円)。当初は期間限定の予定だったが好評だったこともあってそのまま継続販売となる[3](2004年2月まで)。
- 2001年(平成13年)
- 2002年(平成14年)
- 2003年(平成15年)10月 - 優良フードサービス事業者表彰の「環境配慮部門」において、農林水産大臣賞を受賞。
- 2004年(平成16年)
- 2005年(平成17年)
- 2006年(平成18年)
- 2007年(平成19年)3月 - 完全子会社の松屋フーズ開発株式会社を清算。
- 2010年(平成22年)10月 - CMキャラクターに井ノ原快彦(V6)を起用。
- 2011年(平成23年)5月 - CMキャラクターに溝端淳平を起用。
- 2012年(平成24年)
- 2013年(平成25年)3月12日 - 「松屋相模大野店」(神奈川県相模原市)の開店を以って、牛めし・カレー・定食「松屋」の国内外総店舗数1,000店舗を達成した。
- 2014年(平成26年)7月22日 - 「プレミアム牛めし」を一部店舗で発売[5]。
メニュー
上述のように松屋では一般的な店で言うところの牛丼を牛めしと称している。また、豚丼を豚めし、あいがけをカレギュウ、サラダを生野菜と呼ぶ。
日本にて牛肉の輸入が自由化された後、松屋のメニューを牛めしに特化することも模索されたが、当時既に牛丼といえば吉野家というブランドイメージが出来上がっていた状況の中で、松屋が牛めしに特化しても良い結果を出すのは難しく、慣れている三本柱メニューでマーケットに訴えた方が良いということで却下された[2]。
新メニューは上層部も関わって随時開発する方針を採っており、需要の低いメニューは終了して入れ替え、需要の高い既存メニューも適時改良している[1][2]。
店内で食べる場合は、カレー等にまで無料で味噌汁が付くが、持ち帰りの場合は別売り(有料)となっている。ちなみに、瓦葺会長の「日本の食卓といえば麹の味噌汁だ。」という意向により、松屋の味噌汁は麹入りとなっている。同社総務人事部によれば、注文が一番多いメニューは通年においては牛めしとなっているが、月によっては定食などの新メニューが一番注文されることもあり、客単価は四百円台後半(大体480円位)となっている(2009年(平成21年)時点)[6]。
2014年7月22日より関東の1都6県を中心に「プレミアム牛めし」と称する牛めしを販売している[5]。従来の牛めしより価格を90円 - 130円高くし、従来の牛めしは冷凍牛肉を使用していたのに対しチルド牛肉を使用するなど高級路線に走った。一方で「プレミアム牛めし」販売店では従来の牛めしは販売終了したため「実質的な値上げ」との評価もある[7]。
現在の主なメニュー
- プレミアム牛めし/牛めし(どちらかを販売)
- カレー
- 丼
- 定食
- 朝定食(5時~11時のみ販売、持ち帰り不可)
- サイドメニュー
- トッピング
- この他、期間限定メニューが随時登場している。
上記のメニュー以外にも店舗限定商品や一部外販弁当実施店舗などは独自のオリジナルメニューを導入している。
個食パック
セット販売されており、持ち帰りや電話・インターネットの通販で購入可能。一部のスーパーマーケットなどの店頭でも取り扱いがある。
- 牛めし個食パック、豚めし個食パック
- オリジナルカレー
食材
吉野家との関係
松屋の店舗が江古田のみだった黎明期、吉野家と肉などの材料の卸を共有していた時期がある。これは瓦葺社長が偶然立ち寄った吉野家の味に感激し、研究も兼ねて通い詰めるようになった結果、吉野家のスタッフと顔見知りになったことによる。当時の吉野家は築地の1店舗のみを経営していたが、新橋に2号店を出す際に瓦葺を役員として誘ったものの瓦葺は恐れ多いと丁寧に辞退。これを期に独自の味を探索するようになった。
米国産牛肉禁止による影響
2004年(平成16年)2月4日から米国産牛肉の輸入が禁止された際も、牛めし以外の比率が高かったこと、および新メニューとして開発していた『豚めし』が日本にてBSE発覚の日に完成した"奇遇"も追い風になり、主要チェーンでは最も遅い2004年(平成16年)2月14日まで牛めしを販売していた。その後中国産の牛肉を使用した牛めしで販売復活を果たし、オーストラリア産とメキシコ産の牛肉をブレンドしたものを経て、米国産牛肉による牛めしを再度販売している。なお、豚めしの豚肉はデンマーク産である。
松屋では主要メニューの原産地情報を公開しているが、公開していないメニューもある[8]。
接客
店員に直接注文せず、店入り口の近くにある自動販売機で食券を購入するシステムを採用している。現金を直接触らないように考えていることが理由で、強盗対策にも一役買っている。ただし、厨房内にもレジを設けており、店内で直接店員に申し出て代金を支払い追加注文することは可能である。
食券販売機に「ご飯」ボタンがないが、これは販売機にメニューを一通り載せたところ、「ご飯」を置く位置がなくなってしまったためである[9]。「ご飯」は店員に直接注文すれば購入できる。
一部店舗では交通系ICカード対応型食券自動販売機を導入している。2007年(平成19年)9月よりSuicaショッピングサービスを松屋三鷹店などにて先行導入、2008年(平成20年)5月より東京都のJR中央線沿いの36店舗などで導入、2009年(平成21年)4月より東日本旅客鉄道(JR東日本)の営業エリア内における松屋237店舗に導入[10]と導入店舗を拡大している。また、2009年(平成21年)6月より西日本旅客鉄道(JR西日本)の沿線にある52店舗にICOCA電子マネーを導入している。ほかに九州地区の一部店舗ではSUGOCAに[11]、北海道地区の一部店舗ではKitacaに、東海地区の一部店舗ではTOICAに対応している。これらの店舗では電子マネーの相互利用を実施しているKitaca・Suica・PASMO・TOICA・manaca・ICOCA・SUGOCA・nimoca・はやかけんがいずれも使用可能である。
牛めし等に付いてくる味噌汁は単品でも注文でき、差額料金を払うことにより豚汁への変更が可能である。その際店員は「~ 一丁、豚汁変更一杯」とコールする。なお、通常では合わせ味噌を用いているこの味噌汁は、名古屋圏では地域性を反映して赤味噌だったことがあるが、現在は顧客の要望により他地域と同じ合わせ味噌になっている。
店舗例
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ドライブスルー店舗例
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松屋の店内にあるカウンター
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夜間の松屋(姫路店)
松屋(牛めし)以外の直営店
とんかつ事業
中華・ラーメン事業
- 青島餃子(ちんたおぎょうざ) - ラーメンと餃子。2004年6月16日~2007年4月15日。
- 鉄菜(てっさい) - 鉄鍋ちゃんこめん、醤油ラーメン、餃子ほか。2006年3月から。
- 地蔵ラーメン - 本八幡店2007年3月閉店。
- 博多ラーメン きんしゃい 吉祥寺南口店2F・西荻窪北口 1985年頃開店、博多ラーメン(具は取り放題)・長崎ちゃんぽん・餃子・茶めし 開店当初は豚骨・鶏がらからスープを作成していたが工場で作られるようになった。閉店時期不明。
- 巣鴨柳麺 - ラーメン 閉店時期不明。
- 田無柳麺 - ラーメン 2010年閉店、下記セロリの花へ
- 麺Dining セロリの花 吉祥寺店・綾瀬店・田無店 - 2010年スタートのラーメン店
回転寿司事業
株式会社コバヤシフーズインターナショナルより営業譲受。
- すし丸
- 焼津丸
- 吉ェ門
- 福松
- すし松
その他の事業
- 松屋グリル - 松屋のメニューに加えステーキやハンバーグなど洋食メニューを組み合わせ、ドリンクバーも設置した実験店。2006年(平成18年)7月から。1号店は板橋区・西台駅前店。その西台店は2010年(平成22年)1月31日にて閉店。
- 学食運営 - 武蔵野大学有明キャンパスの学食を運営。牛めしや定食の他、麺類も提供している。食券には「松屋フーズ 武蔵野大学有明CP店」と表記されている。
CM
2006年(平成18年)9月~10月頃に、TOKYO FMをはじめとするJFN系列各局にて同社のスポンサーによる時報CMが平日夜間の3回流されていた。これは、松屋未出店地域の系列局でも放送された。またTBSラジオのプロ野球中継番組「エキサイトベースボール」の番組スポンサーについている。テレビ番組では、現在、報道ステーション SUNDAY(テレビ朝日系列)の番組が、番組スポンサーについていて、過去には、クイズ!ヘキサゴンII(フジテレビ系列)の番組が、番組スポンサーについていた。
スポンサー契約
エピソード
- 2004年(平成16年)9月12日、松屋北千住店にて、日常的にクレームを付けてきた36歳の会社員を当時26歳の同店店長が刺殺する事件が発生[12]。この元店長は警視庁に殺人罪で逮捕・起訴され、東京地方裁判所により懲役10年の刑を言い渡され、確定した。
- PlayStation 2のゲームソフト、『龍が如く2』のゲーム中、神室町に松屋(架空店舗、モデルは松屋新宿歌舞伎町店)が登場し、主人公が牛めし等任意のメニューを飲食することにより体力が回復する。なお、『龍が如く3』、『龍が如く4』、『龍が如く5』、『クロヒョウ 龍が如く新章』『龍が如く OF THE END』でも同様に登場する。『龍が如く4』では正式に松屋とのタイアップが組まれ、実在の松屋の店舗やWebサイトでレトルトカレー『松屋×龍が如くオリジナルカレー』が数量限定で販売された[13]。
付記
- 公式アプリ・モバイルサイト(携帯、iPhone、Android)を開設している。会員登録(入会金・年会費無料)をすると、メニュー、店舗検索、各種コンテンツのダウンロードの他、会員限定メニューや、各種割引サービスを受けられる。この場合、券売機で食券を購入するのではなく、携帯画面に表示されるクーポン(1画面で最大2名まで利用可、テイクアウト可)を、直接従業員に提示し、現金(交通系電子マネー(PASMO、Suica等)は不可)を支払う方式となる。2011年(平成23年)3月現在、24時間利用できるようになっている。
- 携帯会員限定メニューは、過去には公式メニューとなっていた「牛焼カレー」があった。
脚注
- ^ a b シルシルミシル(テレビ朝日)2009年6月3日放送、テーマ1「松屋」 より。
- ^ a b c BSE騒動にも負けない松屋フーズの元気な経営~3か月にひとつの新メニュー開発で顧客の支持を得る~ 富士通公式サイト 2004年5月17日
- ^ 松屋フーズ第26期中間事業報告書 (PDF) より。
- ^ 牛めし定価値下げのお知らせ
- ^ 特別企画 覆面調査第二弾 牛丼上場4社の優劣は? 日本証券新聞 2009年8月26日
- ^ 松屋はなぜ"プレミアム牛丼"で勝負するのか - 東洋経済オンライン・2014年7月21日
- ^ メニューの主要な原材料の原産地表示 松屋公式サイト
- ^ 「キングコングのあるコトないコト」より。
- ^ 「松屋」でSuicaがご利用いただける店舗が約270店舗に拡大します! livedoorニュース 2009年2月16日
- ^ 「松屋」でSUGOCA電子マネーがご利用いただけるようになります。 - JR九州プレスリリース 2009年7月27日
- ^ “会社員殺人、牛丼店の店長逮捕…相次ぐクレームに激怒”. 読売新聞 (Internet Archive) (2004年12月11日). 2014年7月20日閲覧。
- ^ セガと松屋、『龍が如く4 伝説を継ぐもの』でコラボレート企画実施 (2010年2月23日)