最後の喫煙者

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最後の喫煙者
著者 筒井康隆
発行日 2002年平成14年)11月1日
発行元 新潮文庫
ジャンル SF小説
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 短編SF小説
ページ数 20
公式サイト iTunes Store オーディオブック 最後の喫煙者
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コード ISBN 978-4-10-117143-2
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最後の喫煙者』(さいごのきつえんしゃ)とは、筒井康隆の短編SF小説1987年昭和62年)10月小説新潮』において発表された短編小説作品である。

作品概要

国会議事堂の頂きに座り込み、地球上で『最後の喫煙者』になった主人公が、それまでに起きた嫌煙権運動を振り返り、愛煙家・喫煙者差別魔女狩りレベルの排斥運動となって、きちがいの沙汰となりヒステリックに過激化していく様を、主人公である小説家の視点から描いた作品である。

発表当時『健康ファシズム』という表現で行われているが、煙草屋村八分にされ、世界保健機関人権擁護局赤十字マスメディア国民・嫌煙権団 (KEK) と称する団体が、煙草屋や愛煙家のに対して放火殺人を始めていき、喫煙者を脅迫私刑にし、警察及び自衛隊といった存在までもがタバコ及び喫煙を排斥する側に回っていく様を記述し、風刺で表現されている。

作者の意図

現在の『禁煙ファシズム』においても、全体主義的な禁煙・嫌煙・嫌煙権運動の例えとしてこの作品が取り扱われることが多い。その後も筒井は、自身のコラムや作品中で嫌煙・禁煙運動について、批判的に触れている。

メディア展開

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