春日太一
春日 太一（かすが たいち、1977年9月9日 - ）は、日本の映画史・時代劇研究家である。東京都出身。
人物・来歴
1987年、『独眼竜政宗』で時代劇に目覚め、小学生から名画座に通う生活を送る[1]。中学時代には『電気グルーヴのオールナイトニッポン』のリスナーでピエール瀧のファンであった[2]。 海城高校在学時には、2学年上の飯田泰之と交流があり、のちに『エドノミクス 歴史と時代劇で今を知る』（扶桑社）を共著している[3]。
日本大学藝術学部放送学科に入学。在学時は一時期映画監督・石井輝男の書生を務めたことがある[4]。東映の入社試験を受け、卒業論文のテーマは『仁義なき戦い』だった[1]。
卒業後は大学院に進み、フジテレビの時代劇プロデューサー・能村庸一の著書『実録テレビ時代劇史』を読み、テレビ時代劇を研究対象に定める[4]。能村の知遇を得て、映像京都の撮影現場に半年間密着するなど時代劇撮影スタッフに聞き取り取材を行う。『映画とテレビ交流期の時代劇表現：1970年代の京都3撮影所における集団的個性の形成プロセス』（2008年）で芸術学の博士号を取得[5]、博士後期課程を修了。
映画・ドラマのみならず、プロ野球やサッカー、プロレス、アイドルにも造詣が深く、プロ野球は横浜DeNAベイスターズの30年来のファン[1]。『SCHOOL NINE TUESDAY』（JFNC）には、「あかんやつらの℃-ute論!」（2013年12月31日））[6]、「Berryz工房活動停止で改めて考えるアイドルの引退・解散」（2014年8月19日放送）[7]の回でゲスト出演している。『アイドリング!!!』（フジテレビONE）も2006年の第1回から欠かさず視聴している[8][9]。 ただし、本業である映画・テレビドラマ・時代劇関連以外についての執筆（単著）は断っている[10]。
著書
- 『時代劇は死なず!-京都太秦の「職人」たち』集英社〈集英社新書〉（原著2008年12月）。ISBN ISBN 978-4087204711{{ISBN2}}のパラメータエラー: 無効なISBNです。。
- 『時代劇は死なず! 完全版: 京都太秦の「職人」たち』河出書房新社〈河出文庫〉、2015年2月6日。ISBN 978-4309413495。
- 『天才 勝新太郎』文藝春秋〈文春新書〉（原著2010年1月）。ISBN 978-4166607358。
- 『仁義なき日本沈没-東宝VS.東映の戦後サバイバル』新潮社〈新潮新書〉（原著2012年3月）。ISBN 978-4106104596。
- 『仲代達矢が語る 日本映画黄金時代』PHP研究所〈PHP新書〉（原著2013年1月17日）。ISBN 978-4569804187。
- 『あかんやつら 東映京都撮影所血風録』文藝春秋（原著2013年11月14日）。ISBN 978-4163768106。
- 『なぜ時代劇は滅びるのか』新潮社〈新潮新書〉（原著2014年9月16日）。ISBN 978-4106105869。
- 『時代劇ベスト100』光文社〈光文社新書〉（原著2014年10月15日）。ISBN 978-4334038229。
- 『役者は一日にしてならず』小学館（原著2015-2-28）。ISBN 978-4093798693。
- 『市川崑と『犬神家の一族』』新潮社〈新潮新書〉（原著2015年11月13日）。ISBN 978-4106106446。
共著・編著
- 能村庸一、春日太一『時代劇の作り方 プロデューサー能村庸一の場合』辰巳出版（原著2011年7月12日）。ISBN 978-4777808649。
- 飯田泰之、春日太一『エドノミクス 歴史と時代劇で今を知る』扶桑社（原著2014年5月31日）。ISBN 978-4594070526。
- 春日太一（責任編集） 編『五社英雄-極彩色のエンターテイナー-』河出書房新社〈文藝別冊〉（原著2014年11月29日）。ISBN 978-4309978512。
- サンキュータツオ、春日太一『俺たちのBL論』河出書房新社（原著2016年1月21日）。ISBN 978-4309024417。
連載
出演
- 春日太一・サンキュータツオ・宮地昌幸の偏愛映画対談（日映シネマガ）
- WOWOWぷらすと（ニコニコ生放送）※不定期出演
- 映画・時代劇の回のみならず、2014年6月13日配信「第2回 サッカー井戸端会議」にも出演している[11]。
- チャンネル生回転TV Allザップ!（BSスカパー!）※「スカパー!ウォッチャー」[12]として不定期出演
脚注
- ^ a b c “映画史・時代劇研究家 春日太一氏”. デイリースポーツ. (2013年9月2日) 2015年1月26日閲覧。
- ^ “9月18日（木）赤江珠緒×ピエール瀧 - たまむすび”. TBSラジオ (2014年9月18日). 2015年1月4日閲覧。
- ^ “時代劇を気軽に楽しむ「補助線」として--『エドノミクス 歴史と時代劇で今を知る』（扶桑社）あとがき 飯田泰之×春日太一”. SYNODOS (2014年6月15日). 2015年1月27日閲覧。
- ^ a b “『仁義なき日本沈没』を書いた春日太一氏に聞く”. 東洋経済オンライン (2012年4月17日). 2015年1月4日閲覧。
- ^ “書誌詳細”. 国立国会図書館. 2015年2月8日閲覧。
- ^ “あかんやつらの℃-ute論！｜SCHOOL NINE TUESDAY”. JAPAN FM NETWORK (2013年12月31日). 2015年1月26日閲覧。
- ^ “Berryz行くべ!｜SCHOOL NINE TUESDAY”. JAPAN FM NETWORK (2014年8月20日). 2015年1月4日閲覧。
- ^ “セレクト5presents 俺の5チャンネル 第12回 春日太一”. スカパーJSAT. 2015年1月26日閲覧。
- ^ 春日太一 (2015年1月4日). “実は第一回から見てたという話、初めて披露しましたからね〜”. Twitter. 2015年1月26日閲覧。
- ^ 春日太一 (2015年5月26日). “【お知らせ】単著に関しては映画・テレビドラマ・時代劇に関するテーマ以外で書くつもりはありません。なのでベイスターズやアイドル等についての単著の御依頼は全てお断りしております。申し訳ありませんが、その点ご了承いただけましたら、と。”. Twitter. 2015年5月30日閲覧。
- ^ “【WOWOWぷらすと】第2回 サッカー井戸端会議”. W流. WOWOW (2014年6月17日). 2015年1月26日閲覧。
- ^ 春日太一 (2015年1月4日). “それにしても「スカパーウォッチャー」って凄い肩書きだったな。それ、ただのヒマ人だもん。あ、さっきの俺のことです。”. Twitter. 2015年1月26日閲覧。
関連項目
- サンキュータツオ（米粒写経） - 早稲田大学大学院文学研究科 博士後期課程 単位取得満期退学。WOWOWぷらすとやイベントで共演する機会も多い。
- 町山智浩 - 「町山智浩の映画塾!」やラジオ番組で共演する機会も多いが、町山が脚本を担当した『進撃の巨人』の実写映画についてTwitterで辛辣な批評を加えている。
外部リンク
- 春日太一の「雪中行軍な人生」
- 春日太一 (@tkasuga1977) - X（旧Twitter）