新潟市美術館

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Yumi Mukoyama (会話 | 投稿記録) による 2016年3月17日 (木) 18:08個人設定で未設定ならUTC)時点の版であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

新潟市美術館
Niigata City Art Museum
ファイル:新潟市美術館.jpg
地図
施設情報
専門分野 美術館
事業主体 新潟市
開館 1985年10月13日
所在地 新潟市中央区西大畑町5191番地9
位置 北緯37度55分42.3秒 東経139度2分30.2秒 / 北緯37.928417度 東経139.041722度 / 37.928417; 139.041722座標: 北緯37度55分42.3秒 東経139度2分30.2秒 / 北緯37.928417度 東経139.041722度 / 37.928417; 139.041722
プロジェクト:GLAM
テンプレートを表示

新潟市美術館(にいがたしびじゅつかん)は、新潟市中央区西大畑町5191番地9にある新潟市立の美術館。英文表記は「Niigata City Art Museum」。

概要

1985年10月13日に「みる、つくる、語る」の3つのモットーを掲げて開館。2012年にはこれをさらに進化させ、①「発見する美術館」、②「学べる美術館」、③「生きている美術館」、④「つながる美術館」、⑤「信頼の美術館」の5つを新しい運営方針の柱として策定した。コレクションは「新潟の昨日・今日・明日」「19-20世紀の美術」「21世紀の美術」の3テーマにそって収集が進められ、2015年4月現在の所蔵品総数は4,263点となっている。 特に、新潟出身の作家では阿部展也の作品収集に力を入れ、初期から晩年までの作品1,387点を所蔵。 国内作家では草間彌生の作品78点、海外作家ではウジェーヌ・カリエールの作品30点の所蔵が際立っている。 また、かつて新潟県庁舎横にあった「BSN新潟美術館」(新潟放送が運営、1964年5月1日開館 - 1985年11月5日閉館)の所蔵品の多くが同美術館の閉館後に寄託されている。

美術館の建物は道路向かいの西大畑公園とともに、新潟市出身の建築家・前川國男の最晩年の設計によるもので、1986年のBCS賞受賞作品である。2012年に導入した美術館のロゴとシンボルマークは服部一成によるデザイン。

2015年の開館30周年に合わせ、施設の大規模改修が行われ、7月19日リニューアル・オープンとなった。

  • 開館時間:午前9時30分~午後6時。
  • 休館日:月曜日、祝日・振替休日の翌日、年末年始(12月28日-1月3日)

コレクション

交通

  • 新潟駅万代口バスターミナルから新潟交通バスの下記路線を利用
    • 2番線から「新潟市観光循環バス」で「新潟市美術館入口」下車後徒歩約3分(時刻表上「白山公園先回り」が29分、「朱鷺メッセ先回り」が32分)
    • 4番線から「C60 八千代橋線 入船営業所」行で「西堀通八番町」下車後徒歩約5分(乗車時間約16分)
    • 0・1番線から「【BRT】萬代橋ライン」で「古町」下車後徒歩約12分(乗車時間約10分)※本数が一番多い

過去の展示上の問題

平成21年7月、同美術館で展示されていた土に藁を混練した土壁状の作品にカビが発生し、隣室の展示作品にも拡大。専門家から他の作品に雑菌が付着して腐敗するおそれがあると指摘された。さらに、翌22年2月には、展示室でクモや昆虫約40匹が発生しているのが確認された。

同美術館では、同年4月から国宝中宮寺木造菩薩半跏像及び14点の重要文化財等を展示して企画展「奈良の古寺と仏像」を開催する予定であったが、文化庁は展示作品にカビやクモが発生したことから美術館の運営管理に問題があると判断し、国宝及び重要文化財の展示を認めない方針を決めた[1]。このため、同企画展の同美術館での開催は見送られ、長岡市新潟県立近代美術館で開催された。

「奈良の古寺と仏像」展の開催は、中心市街地の活性化策としても大いに期待をされていただけに、市民の落胆は大きく[2]篠田昭市長は、自らを減給30%1か月の処分とするなどしたが[3]、この混迷は、市当局による強引な美術館の人事に起因するものとして、一部世論による厳しい責任の追及もあった[4][5][6]。平成22年6月から8月まで施設修繕に伴う臨時休館を経て9月1日に常設展が再開、同月4日から10月17日まで企画展「ベルギー王立図書館所蔵 ブリューゲル版画の世界」が開催された。

脚注

  1. ^ 文化庁、クモで国宝展示認めず 新潟市美術館に - 共同通信、2010年3月10日
  2. ^ 新潟市美術館:カビ・クモ発生問題 仏像展、長岡開催 古町の関係者落胆 - 毎日新聞新潟版、2010年3月18日
  3. ^ 新潟市 - ようこそ市長室へ:HP版ひこうき雲平成22年3月25日
  4. ^ 市美術館 仏像展断念 課題も山積 信頼どう取り戻す - 新潟日報、2010年3月20日
  5. ^ 新潟市美術館 独断運営でほころび 生え抜き学芸員放出 - 毎日新聞、2010年3月21日
  6. ^ 作品管理の基本 問い直す 新潟市美術館長解任 - 読売新聞、2010年3月25日

関連項目

  • 北川フラム - 2007年から非常勤で館長を務めていたが、上記の展示上の問題により2010年3月12日付けで更迭された。

外部リンク