新島繁
新島 繁(にいじま しげる、1901年11月3日 - 1957年12月19日)は、日本の評論家、ドイツ文学者。本名は野上巖(のがみ いわお)。
経歴
山口県生まれ。東京帝国大学独文科卒。日本大学予科教授となり、1929年プロレタリア科学研究所に参加する。1931年日大を辞職させられる。1932年唯物論研究会に参加、その後治安維持法違反などで投獄される。戦後、日本民主主義文化連盟、民主主義科学者協会などの創立に参加。1955年神戸大学教授となる。
文学の翻訳の時は本名を用いた。映画記録者・野上照代の父であり、映画「母べえ」に登場するが、獄中で亡くなったというのはフィクションである。
著書
- 社会運動思想史 三笠書房 1937(唯物論全書)
- 時代の青春 新しい人間形成のために 伊藤書店 1948(人民群書)
- 現代思想の相貌 印刷局 1949
- 社会科学文献解題(編著)東峰書房 1949
- 現代ヒューマニズムの世界 研究と評論 伸展書房 1950
- ジャーナリズム ナウカ社 1950
翻訳
- 人類社会発達史概要 ヴィットフォーゲル 水野力、久米誠共訳 大畑書店 1934-1935
- 市民社会史 ヴィットフォーゲル 叢文閣 1935
- 近代世界観成立史 封建的世界観から市民的世界観へ マニュフアクチア時代の哲学史のための研究. 上巻 フランツ・ボルケナウ 横川次郎共訳 叢文閣、1935
- バルザック論 クルティウス 野上巌訳 河出書房 1942
- 資本主義前史 ヴィットフォーゲル 解放社 1946
- シルレル詩全集 大野敏英、石中象治、野上巌共訳 白水社 1948