新MS戦記 機動戦士ガンダム短編集
新MS戦記 機動戦士ガンダム | |
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漫画 | |
作者 | 近藤和久 |
出版社 | バンダイ、 メディアワークス |
レーベル | B-CLUBコミックス、 電撃コミックス |
発売日 | 1989年01月 |
巻数 | 全1巻 |
テンプレート - ノート |
『新MS戦記 機動戦士ガンダム短編集』(しんえむえすせんき きどうせんしガンダムたんぺんしゅう)は、近藤和久による漫画作品。
概要
本作は、雑誌『B-CLUB』28号から連載された『THE DOG OF WAR U.C.0092』を中心とした5作品の短編集である。
核のエピソードである『THE DOG OF WAR U.C.0092』は、時代背景的に『機動戦士ガンダムΖΖ』の終わりから『機動戦士ガンダム 逆襲のシャア』にかけての期間が舞台の作品である。同作者の漫画『機動戦士ガンダム ジオンの再興』の後日談的な内容で、『逆襲のシャア』劇中で、隕石落とし作戦で使用する核兵器を奪取するため、フレデリック・F・ブラウン大尉が率いる第66MS小隊が再度地球に降下し地球連邦軍管轄の旧ジオン軍オデッサ、マ・クベ鉱山基地跡に襲撃をかける物語である。
近藤和久によるモビルスーツ(MS)の進化を独自解釈のもとでデザインしたメカニック群も特徴であり、オリジナルMSをはじめ、従来の設定とは異なる派生機が多数登場する。また、ズゴックやユーコンなど『機動戦士ガンダム』世代の兵器も登場する。
なお、内容的には小林源文のドイツ軍物の影響を受けており、ネオ・ジオンはドイツ軍、MSの戦闘シーンの描写は戦車戦に近いイメージで統一されている。
登場人物
- フレデリック・F・ブラウン
- 階級は大尉。歴戦のベテランパイロット。指揮官としても優れており、各戦線においてその力を発揮するが、ニュータイプではない。
- 同作者のガンダム漫画作品では頻繁に登場するキャラクターでもある(MS戦記 機動戦士ガンダム0079外伝#概要を参照)。
- レイモンド・O・パウロ
- リドリー・SS・グロス
- ラルフ・H・メシュ
- J・マウア
- G・S・ターキン
登場するモビルスーツ
ジオン軍
- MS-16 ギラ・ドーガ
- フレデリック・F・ブラウン大尉が率いた第66MS小隊全員の乗機である。『'THE DOG OF WAR U.C.0092』で登場。本来の設定では形式番号はAMS-119だが、本作ではMS-06 ザクIIの再来と期待され、かつてのジオン公国のMSで欠番となっている開発ナンバーの一つMS-16が与えられているという設定である[1]。
- MS-19E(AMS-119E) ホーク・アイ
- 偵察用MS。MSN-01 サイコミュシステム高機動試験機をベースに、AMX-119(RMS-119) アイザックの探索システムが搭載されている[2]。
- PMX-007 ジャギュア(JAGUAR)
- フレデリック・F・ブラウン大尉が乗った試作タイプのモビルスーツ。PMX-005ブレッダの発展型で武装強化、バーニアの推力増大に加え、地上戦でのデータ収集の為、宇宙型(ジャギュー ツヴァイ)とは若干形が異なる。同クラスのMSであるサザビー(ただし、シャア=アズナブルらが乗ったニュータイプ用は省く)より、わずかではあるが性能が上である。 しかしながら組み立てに非常に時間と費用がかかる為に大戦中に7機しか作られておらず、正確なデータ等はいまだに得られていない。『SIDE OPERATION of THE ZION U.C.0092』で登場。
- AMX-103P ワルキューレ(WAIQUEURE)
- ジオンが開発したニュータイプ用のMA。多数のビーム砲とファンネルを装備している。近藤和久画の『機動戦士Zガンダム』内でも、MSの姿形は多少違うが登場しており、ハマーン・カーンが搭乗している。『JUPITER [ZEUS] IN OPERATION TITAN U.C.0092』で登場。
- MS-15 PLUS GANN EX
連邦軍
- MF-92S(RX-92 L・A・S) Gコマンダー(試作型νガンダム ランド・アーマー・システム)[3]
- 連邦軍の重武装大型MS。ガンダム型MSを地上用要塞として運用する計画のための試作機で、RX-93 νガンダムでの運用を想定していたが、開発時点ではνガンダムが未完成だったため、ニュータイプ用装備を除いた同型のガンダム RX-92に外装された。頭部、腕部はνガンダム、シールドはνガンダムHWSのデザインになっている。ホバー走行で移動。背中にはボディと同等か又はそれ以上の長大なミサイルコンテナを2基備えている。作中ではMSと紹介されているが、外見はMAにしか見えない。後に近藤の他作品(ガンダム世界とは切り離された短編作品)にも同名、同デザイン(コア部分はνガンダムでは無くなっている)で登場しているが、背中のミサイルコンテナは半自律遠隔誘導型護衛ロボットのコンテナになっている。
- RAX-778 G-RAY
- 大型MA。複数のMSを搭載可能。一見陸上戦艦か揚陸艇の様だが、ボディの先端にガンダム系のヘッドが付いている。機体左右にモビルスーツデッキを持ち、全身いたる所に多数の固定砲座を備えている。
脚注
- ^ 『B-CLUB』28号、バンダイ、59、66頁、ISBN 4-89189-408-3
- ^ 『B-CLUB』28号、バンダイ、60頁
- ^ 『B-CLUB』33号、バンダイ、66頁、ISBN 4-89189-413-X