投げ縄

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ロデオでゆっくり動く牛にカウボーイが縄を投げる様子
エジプトアビドスのセティ1世の寺院の彫刻ファラオが聖なる牛に縄を投げようとしている様子

投げ縄(英語:lasso、またはlariat、riata、reata)とは、動物などを捕縛する輪が作られたロープ、もしくはそれを投げる事である[1]。アメリカのカウボーイの使う道具としても知られる。カウボーイは、この縄を単にロープ、使う事をローピングという。

歴史[編集]

備考として、インドネシアスラウェシ島の4万4千年前の洞窟狩猟壁画から縄を持っていると見られる人が描かれていることが確認されている[4]

著名な使用者[編集]

  • ロスタム - ペルシャの英雄叙事詩に登場する英雄。魔女、ウーラード、愛馬ラクシュ、the Khaqan of Chin 等を捕まえた。
  • ガネーシャ、ヤマ、ヴァルナなどのヒンズー教の神々は、パシャ英語版という、障害物を取り除き、死体から出る魂を捕える効果があるとされる投げ縄を持つ。
  • 不動明王千手観音不空羂索観音などが羂索という縄を持つ[5]。羂は罠の意味である。

出典[編集]

  1. ^ 研究社 新英和中辞典での「lasso」の意味英和辞典 Weblio辞書
  2. ^ Marcellinus, Ammianus (2001). Jon E. Lewis. ed. "The Huns" in The Mammoth Book of How it Happened. London: Robinson. pp. 43. ISBN 1-84119-149-3 
  3. ^ The Early Modern World 著者: Dennis E. Showalter、William J. Astore 45ページ
  4. ^ 朝日新聞』2019年12月12日木曜日付、記事・米山正寛。
  5. ^ [1]

関連項目[編集]

  • 結び方の一覧英語版
  • 捕縄術
  • ボーラ (武器)
  • en:Team_roping
  • (くくり罠など) - ロープは罠としても使われる。人間が操作せずとも動物の通り道を限定させて、動物が罠に首や足が入ったところで自動で動物やロープの逆側の石を落下、もしくはバネで投げ縄と同じように絞めることで動物を捕らえる。
  • トリックロープ - 西部劇などに見られる、投げ縄を使った曲芸
  • ラリアット - アメリカ西部での投げ縄の呼び方 lariat から
  • ラリエット
  • ゲジ - 鞭のような歩脚で獲物の脚を纏う捕獲方法が「投げ縄」 (lassoing) と呼ばれている。