情操教育

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情操教育(じょうそうきょういく)とは、感情情緒を育み、創造的で、個性的なの働きを豊かにするための教育、および道徳的な意識や価値観を養うことを目的とした教育の総称。(ヘルバルト学派が用い始めた語)

概念

情操とは、「高い精神活動に伴って起こる感情、情緒より知的で安定感があり、持続できる情緒的態度」[1]のことを指す。この仮定に基づく限り、情操教育は先述の情緒的態度を育む教育活動を指すといえる。

具体的には、小中学校の教科における道徳図工美術)、音楽保健体育などを指し、暗記偏重の教育とされがちな数学理科社会などとは対置される。総合的な学習の時間での福祉体験や、ボランティア地域社会の中での勤労体験学習体験学習)も、この一環として理解されることが多い。また、国語については、文学作品の鑑賞などにおいて、情操教育の性格を持つものとみなされる傾向がある。

しかし、「情操教育」という用語は学校教育でしばしば用いられるものの、明確な定義が難しいとする見解もある[2]

注釈

  1. ^ 広辞苑「情操」より。
  2. ^ 例えば、為本六花治「情操教育」細谷俊夫・奥田真丈・河野重雄・今野重清編『新教育学大辞典』第4巻(第一法規、1990年)所収、pp. 138-141。

関連文献

  • 土平健雄「芸術・情操教育再考」『経営研究』第19巻第1号、愛知学泉大学、2005年9月、193-203頁、NAID 110006609457 

関連項目