平家正節

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平家正節』(へいけまぶし/へいけしょうせつ)は、平家琵琶譜本

尾張藩9代藩主・徳川宗睦の後援により、荻野検校が中心となって安永五年(1776年)まで5年をかけて整譜・編纂された[1]。『平家物語』を199句とし、教習の順に、いわゆる平物(ひらもの)161句を30冊に収め、伝授物・秘事の類を9冊に収め、付録の曲譜解説書とともに全40冊から構成されている。なお現存の平曲は、平家正節199句と八坂流「訪月(つきみ)」を合わせて全200句としている。

原本は子孫である尾崎家に伝えられ、名古屋市による文化財指定を受けている[2] [3]。また、一般が目に出来るものとして、東京大学文学部国語研究室が所蔵する譜本の影印金田一春彦による解説を加えた『青洲文庫本 平家正節』(三省堂・1998年刊)がある[4]

脚注

  1. ^ 平家正節の編纂”. 愛知県立大学 文学部・萩野検校顕彰会 (2010年6月28日). 2011年12月23日閲覧。
  2. ^ 荻野本平家正節”. 愛知県立大学 文学部・萩野検校顕彰会 (2010年6月28日). 2011年12月23日閲覧。
  3. ^ 平家正節 / 千邨諸成・愛知県立大学図書館 貴重書コレクション”. 愛知県立大学 (2011年3月23日). 2011年12月23日閲覧。
  4. ^ 青洲文庫本 平家正節(まぶし)”. 三省堂 (2007年12月25日). 2011年12月23日閲覧。