師岡カリーマ・エルサムニー

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師岡カリーマ・エルサムニー(もろおかカリーマ・エルサムニー、1970年 - )は、アラビア語講師、コラムニスト。

人物・来歴[編集]

エジプト出身のアラビア語教育者アリー・ハサン・エル=サムニーを父に、日本人女性を母に、東京都で生まれる。小学生のころに家族で父の祖国・エジプトへ移り、以後はずっとエジプトを母国とする。このため、国籍はエジプトであったが、国籍法の改正により、十代に日本国籍を取得、22歳に在エジプト日本大使館にて、日本国籍の国籍取得宣言をしている。宗教的にはムスリマである。

カイロ大学政治経済学部卒業後英国へ渡り、ロンドン大学で音楽学士を取得。その後母の祖国である日本に再びわたり、今に至る。また、妹は留学先に日本を選んだ。

現在は獨協大学慶應義塾大学で非常勤講師としてアラビア語を教えているほか、NHKワールドのアラビア語アナウンサーも務めている(主にラジオ)。その縁から、NHK教育テレビアラビア語会話』の講師をパイロット版時代から務めた。また、「ニューズウィーク」誌にもコラムを寄稿していたが、論調は日本社会を冷徹に見つめたものになっており、前述の「アラビア語会話」においても、時折そうした姿勢をのぞかせることがあった。

主張[編集]

  • 選択的夫婦別姓制度について、「日本の強制的な同姓制度で無理やり繋ぎ止められた家族が幸せとは思えない」として、家族の絆を重視するなら、導入を検討するべきだ、としている[1]

テレビ出演歴[編集]

いずれも教育テレビ。NHK出版で放送テキスト

著書[編集]

共編著ほか[編集]

訳書
  • ユスリー・フーダ『危険な道 9.11首謀者と会見した唯一のジャーナリスト』白水社、2016年

連載[編集]

  • 岩波書店『世界』で「すぐそこにある世界」を連載(2019年3月号から2021年4月号まで全25回)

脚注[編集]

  1. ^ 「夫婦別姓で絆を」、東京新聞、2018年1月27日。

外部リンク[編集]