嶺井美穂

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。帯ベスト (会話 | 投稿記録) による 2016年3月23日 (水) 09:26個人設定で未設定ならUTC)時点の版であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

獲得メダル
日本の旗 日本
柔道
世界ジュニア
2014 フォートローダーデール 63kg級
世界ジュニア団体
2014 フォートローダーデール 63kg級
アジアユース
2012 台北 63kg級

嶺井 美穂(みねい みほ、1997年9月16日 - )は、埼玉県三郷市出身の、日本人女子柔道選手である。階級は63kg級。身長163cm。血液型はAB型。段位は弐段。組み手は右組み。得意技は大外刈。現在は桐蔭横浜大学に在学[1]。憧れの選手は57kg級の宇高菜絵フィギュアスケート浅田真央。ライバルはコマツ田代未来[2]

経歴

父親はインターハイ砲丸投で3位、母親は国体やり投げで2位になるなどスポーツ一家の下に生まれた。柔道は5歳の時に祖父に柔道向きの骨格をしていると勧められたことがきっかけで、三郷少年柔道クラブで始めた[1][3]。その一方で、柔道以外に水泳陸上競技バレーボールなどにも取り組んでいた[4]。小学校5年生の時には全国小学生学年別柔道大会40kg超級に出場したが、決勝トーナメント1回戦で敗れた[1]東松山南中学1年の時には全国中学校柔道大会57kg級で2位となった[1]。2年の全国中学校柔道大会では63kg級に階級を上げて決勝まで進むが、香長中学3年の池絵梨菜に0-3の判定で敗れて再び2位にとどまった。団体戦では3位だった[1]。3年の全日本カデでは、世界カデチャンピオンである東大阪大敬愛高校1年の池を大内刈で破って優勝を飾った[1]。全国中学校柔道大会では準決勝まで全て一本勝ちで勝ちあがると、同じく全て一本勝ちで勝ち上がってきた大成中学3年の鍋倉那美との対戦となり、GSにもつれこむ接戦となったものの、1-2の判定で惜敗して3年連続2位に終わった[1]アジアユースでは優勝を飾った[5]

桐蔭学園高校に進むと、1年生の時にはインターハイ準決勝で大成高校1年の鍋倉を判定で破るが、決勝では松商学園高校3年の津金恵大外返で敗れて2位だった[1]講道館杯では高校1年生ながら決勝まで進むと、コマツの片桐夏海との対戦では有効2つを取ってリードしながら、中盤に小内刈で逆転負けを喫して2位にとどまった[1]全国高校選手権の個人戦では準々決勝で新田高校2年の佐藤史織に判定で敗れて5位に終わったが、団体戦では2位となった。全国大会で初めてメダルを逃した今大会の個人戦が今まで一番悔しかったという[2]

2年になると、インターハイ個人戦では準々決勝でライバルの鍋倉を技ありで破ると、決勝では高校選手権で敗れた佐藤を大外刈で破って雪辱した。中学1年から高校1年まで夏の全国大会では4年連続2位という珍記録を樹立していたものの、今大会でようやく全国優勝を果たすことになった。この大会が一番嬉しい優勝だという。今まではすぐ泣いてしまいがちだったが、どんな時でも「無の表情」を心がける“能面特訓”を施して、精神面を鍛錬したことで成果を上げることが出来たという。なお、嶺井をこの階級の将来のエース候補とみなす向きもある[2][6][7][8][9]。9月の全日本ジュニアでは決勝で鍋倉を指導1で破って優勝した[10]。10月の世界ジュニアでは決勝で鍋倉を有効で破り優勝を成し遂げた[11][12]。団体戦では準決勝まで勝利するが、決勝のフランス戦では1階級上の70kg級に出場して敗れたものの、チームは優勝を飾った[13][14]。11月の講道館杯では準決勝で昨年の決勝で敗れた片桐を大外刈で破ると、決勝では自衛隊体育学校平井希と対戦して先に指導2でリードされるものの、大外刈の有効から袈裟固に抑え込み、逆転勝ちで初優勝を飾った[15][16]。12月のグランドスラム・東京では初戦でスペインの選手に技ありで敗れた[17]。2015年2月のヨーロッパオープン・オーバーヴァルトでは決勝まで進むが、地元の選手に敗れて2位だった[18]。3月の全国高校選手権個人戦では決勝で鍋倉を指導1で破って優勝した[19][20]。団体戦では準決勝で大成高校と対戦すると、鍋倉と引き分けるなどして3位にとどまった[21]。なお、フランスの著名な柔道サイトであるL'Esprit du Judoから、“かわいい女子高生”と評されることになった[22]

3年になると、4月の選抜体重別では準決勝で了徳寺学園職員の田中美衣巴投げで敗れると右膝内側側副靱帯も損傷した。7月のグランプリ・ウランバートルでは決勝で地元の選手に敗れて2位だった[23]金鷲旗では準決勝で大成高校と対戦すると、1階級上の中江美裕に大内刈で敗れてチームも3位に終わった。8月のインターハイではケガの影響で団体戦のみの出場となったが、準決勝の大成戦で鍋倉と引き分けに終わるなどしてチームも3位にとどまった[24]。10月のグランドスラム・パリでは準々決勝でドイツのマルティナ・トライドスに合技で敗れると、その後の3位決定戦でもイスラエルのヤーデン・ジェルビに技ありで敗れて5位にとどまった[25]。12月のグランドスラム・東京では初戦でオランダのアニカ・ファンエムデンに一本負けを喫した[26]

2016年には桐蔭横浜大学へ進学した。

IJF世界ランキングは340ポイント獲得で42位(16/5/2現在)[27]

戦績

(出典[1]JudoInside.com)。

テレビ出演

脚注

  1. ^ a b c d e f g h i j 「柔道全日本強化選手名鑑 2016」近代柔道 ベースボールマガジン社、2016年4月号
  2. ^ a b c 桐蔭学園高等学校柔道部の選手アンケート
  3. ^ もう「ガラスのハート」じゃない 桐蔭学園・嶺井が代表デビューへ 神奈川新聞 2014年12月3日
  4. ^ 柔道の高校総体、全日本ジュニアで優勝し、世界ジュニア選手権の代表に選ばれた嶺井 美穂さん
  5. ^ 2012年アジアジュニア・ユース選手権大会
  6. ^ 桐蔭学園・嶺井が初制覇 「万年2位」返上 日刊スポーツ 2014年8月6日
  7. ^ 全国高校総体:柔道女子63キロ級 嶺井(桐蔭)悲願初V 神奈川新聞 2014年8月7日
  8. ^ 高校総体 柔道女子2大エース候補が初優勝 東京スポーツ 2014年8月7日
  9. ^ 「次世代を担う新鋭たち」近代柔道 ベースボールマガジン社、2013年2月号
  10. ^ 小川が初優勝=全日本ジュニア柔道 時事通信 2014年9月14日
  11. ^ 嶺井が優勝=柔道世界ジュニア 時事通信 2014年10月25日
  12. ^ Junior World Championships, Fort Lauderdale 2014 DAY 3
  13. ^ 世界ジュニア 日本が男女とも団体V 産経新聞 2014年10月27日
  14. ^ Junior World Championships, Fort Lauderdale 2014 DAY 5
  15. ^ 浅見、2年ぶり優勝=17歳嶺井は初制覇-講道館杯柔道 時事通信 2014年11月9日
  16. ^ 嶺井、雪辱の初優勝=柔道講道館杯 時事通信 2014年11月9日
  17. ^ 新星17歳嶺井が初戦敗退「未熟さ出た」 日刊スポーツ 2014年12月6日
  18. ^ 松本と大島が優勝=柔道欧州オープン 時事通信 2015年2月15日
  19. ^ 嶺井が格の違い見せる「一番のライバルに勝てて良かった」/柔道 サンケイスポーツ 2015年3月20日
  20. ^ 桐蔭の嶺井が優勝 柔道・全国高校選手権 神奈川新聞 2015年3月20日
  21. ^ 桐蔭、準決勝で涙 柔道女子団体戦 神奈川新聞 2015年3月21日
  22. ^ Championnats du Japon 2015 : demandez le programme !
  23. ^ 嶺井は準優勝=柔道グランプリ 時事通信 2015年7月4日
  24. ^ 嶺井を擁する桐蔭学園は3位/高校総体 サンケイスポーツ 2015年8月11日
  25. ^ Paris Grand Slam 2015, France - DAY 1
  26. ^ グランドスラム東京2015
  27. ^ World ranking list
  28. ^ ミライ☆モンスター

外部リンク

  • 嶺井美穂 - JudoInside.com のプロフィール(英語)