女御

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Ihimutefu (会話 | 投稿記録) による 2014年7月31日 (木) 14:51個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (→‎参考文献)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

女御(にょうご)は、天皇後宮身位の一つで、天皇の寝所に侍した。名称は、中国)の官制を記した書「周礼」に由来する。位は、皇后中宮につぐ。また、女御のうち、女性皇族たる女王が女御となった場合の呼称を王女御という[1]

初見は「日本書紀雄略天皇の条であるが、実際は桓武天皇のとき紀乙魚(き の おとな)・百済王教法などを女御としたのに始まる。はじめ位は低かったが、その位は次第に高まり、平安時代中期以降、皇后は女御から昇進する慣例となった。最後の女御は孝明天皇の女御である九条夙子(英照皇太后)。

定員はなく、複数の女御がいる場合は住まう殿舎の名を取って「承香殿女御」などと呼んだ。

応仁の乱以後、中宮昇進のための儀式の捻出が困難になると、摂関家出身の后妃といえども女御に留まる場合が多くなる。

関連項目

脚注

  1. ^ 和田英松所功校訂『新訂 官職要解』(講談社2006年) 220頁参照。

参考文献

和田英松・所功校訂『新訂 官職要解』(講談社、2006年)