大樹駅

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大樹駅
駅舎は北海道衛星株式会社が利用している(2006年7月22日)
たいき
Taiki
十勝東和 (6.2 km)
(4.3 km) 石坂
所在地 北海道広尾郡大樹町寿通一丁目
北緯42度29分18秒 東経143度16分31.2秒 / 北緯42.48833度 東経143.275333度 / 42.48833; 143.275333座標: 北緯42度29分18秒 東経143度16分31.2秒 / 北緯42.48833度 東経143.275333度 / 42.48833; 143.275333
所属事業者 日本国有鉄道(国鉄)
所属路線 広尾線
キロ程 60.6 km(帯広起点)
電報略号 イキ
駅構造 地上駅
ホーム 2面2線
乗降人員
-統計年度-
204人/日
-1981年(昭和56年)-
開業年月日 1930年昭和5年)10月10日
廃止年月日 1987年(昭和62年)2月2日
備考 広尾線廃線に伴い廃駅
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1977年の大樹駅と周囲約500m範囲。右下が広尾方面。国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

大樹駅(たいきえき)は、北海道十勝支庁広尾郡大樹町寿通一丁目にあった日本国有鉄道(国鉄)広尾線廃駅)である。電報略号イキ。広尾線の廃線に伴い1987年(昭和62年)2月2日に廃駅となった。

愛国駅幸福駅がブームになった頃には、当駅でも「新生駅 - 大樹駅」の乗車券縁起切符として発売され、ブームを呼んだことがあった。

駅構造

廃止時点で、単式ホーム島式ホーム(片面使用)複合型2面2線を有する地上駅で、列車交換可能な交換駅であった。互いのホームは駅舎側ホーム南側と島式ホーム南側を結んだ構内踏切で連絡していた[1]。駅舎側ホーム(東側)が下りの1番線、島式ホーム(西側)が上りの2番線となっていた[1]。島式ホームの外側1線を側線として有し、そのほか1番線の広尾方から分岐し駅舎南側のホーム切欠き部分の貨物ホームへの貨物側線を1線と、2番線の帯広方から分岐した短い行き止まりの側線を1線有していた[1]

職員配置駅となっており、駅舎は構内の東側に位置しホーム中央部分に接していた[1]。1976年(昭和51年)に大樹町が国鉄利用債を利用して改築された鉄筋造り[2]の駅舎であった。

駅名の由来

当駅の所在する地名より。地名は、アイヌ語の「タイキ・ウシ」(が多いところ)に由来する[1]

利用状況

1981年度(昭和56年度)の1日乗降客数は204人[1]

駅周辺

歴史

駅跡

廃止後は大樹町により「大樹町交通公園」として整備された。1999年(平成11年)時点では駅舎は十勝バスの待合所に再利用された[5]。またホームとレールが保存されホーム側にはブルートレイン色に塗られたオハ62形客車オハ62 76スユニ60形客車スユニ60 301の2両の旧型客車と2両の貨車静態保存・展示されていた[5]。客車はライダーハウスとしても使われた。その後老朽化に伴い2000年夏頃に撤去されてしまった。

駅舎は2002年(平成14年)時点でも十勝バス大樹案内所であり、係員を配置して乗車券窓口と待合所が利用されていた[2]。この時点では旧駅舎内に窓口カウンター、改札柵が残存し、旧ホーム側は転轍てこの残存を始めとした廃線当時のままの状態、ホームは駅名標の枠のみが残存していた[2]。またレールは撤去され小公園になっていた[2]

その後十勝バス大樹案内所が道の駅コスモール大樹へ移転したため、2010年(平成22年)時点では北海道衛星株式会社が3代目の利用者となっており[6]、2011年(平成23年)時点でも同様であった[2]

また、1999年(平成11年)時点では当駅跡の北約1.5kmの地点にある歴舟川に橋台が残存し、大樹駅方面への線路跡も低い築堤や遊歩道として残存・再利用されていた[5]。2010年(平成22年)時点でも歴舟川の橋台は残存しているが、藪に埋もれている[6]

隣の駅

日本国有鉄道
広尾線
十勝東和駅 - 大樹駅 - 石坂駅

脚注

  1. ^ a b c d e f 書籍『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』(小学館1983年7月発行)140ページより。
  2. ^ a b c d e 書籍『北海道の鉄道廃線跡』(著:本久公洋、北海道新聞社2011年9月発行)190-191ページより。
  3. ^ 書籍『北海道道路地図 改訂版』(地勢堂、1980年3月発行)12ページより。
  4. ^ 書籍『蒸気機関車完全名鑑 ビジュアル改訂版』(廣済堂ベストムック2011年1月発行)46ページより。
  5. ^ a b c 書籍『鉄道廃線跡を歩くVI』(JTBパブリッシング1999年3月発行)40-41ページより。
  6. ^ a b 書籍『新 鉄道廃線跡を歩く1 北海道・北東北編』(JTBパブリッシング2010年4月発行)88-89ページより。

関連項目