園山俊二

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。K-iczn (会話 | 投稿記録) による 2016年2月20日 (土) 14:32個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (→‎外部リンク: {{Normdaten}})であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

園山 俊二
本名 同じ
生誕 1935年4月23日[1]
島根県松江市[1]
死没 (1993-01-20) 1993年1月20日(57歳没)[1]
東京都
国籍 日本の旗 日本
職業 漫画家
活動期間 1958年 - 1992年
ジャンル ナンセンス漫画、家庭漫画
代表作 がんばれゴンベ
ペエスケ
ギャートルズ
花の係長
さすらいのギャンブラー 他
受賞 第22回文藝春秋漫画賞
第6回日本漫画家協会賞特別賞
テンプレートを表示

園山 俊二(そのやま しゅんじ、1935年4月23日 - 1993年1月20日[1])は日本漫画家血液型B型[1]

略歴

島根県松江市外中原町生まれ[1]島根大学教育学部附属小学校から同附属中学校を経て島根県立松江高等学校(現・松江北高等学校)卒業[2]

早稲田大学商学部在学中、後輩の福地泡介東海林さだおらと共に、早稲田大学漫画研究会を創設[1]。「早大漫研三羽烏」と称され注目される[誰によって?]。在学中の1958年、学内での展覧会を通じて知己を得ていた毎日小学生新聞の編集者にスカウトされ[3]、同紙で『がんばれゴンベ』を連載開始し、プロデビュー。

大学卒業後、同級だったしとうきねおの世話で広告代理店に就職するも、入社当日の正午、食事に外出したまま会社に戻らず、そのまま辞職。「自分は勤め人にそぐわない性格だと判断した」という[4]。以降専業の漫画家として、児童漫画および大人漫画の連載作品を多数発表する。1961年寺田ヒロオの紹介で、第2次新漫画党に参加[5]トキワ荘の漫画家たちと交流を深める。

1989年11月に、肝臓にできた「コワイモノ[6]」の除去手術のため入院。その後入退院を繰り返す。1992年7月には、長期の入院・加療のため多くの連載を中断・終了する。『ペエスケ』を長期連載していた同年12月17日付の『朝日新聞[7]等では、「ぎっくり腰の治療」と公表していたが、実際は肝臓の病状の進行であった。当時の園山は見舞客に「肝硬変」あるいは「前癌症状」と説明していたが、交友のあった畑正憲は追悼コメントにおいて、実際の園山の病が肝臓癌であったことを明かしている[8]

1993年1月20日死去。57歳没。「メソメソシルナ 世の中グワンバレ」という文面の遺書を残したほか、病床でペエスケ、ヒロコ、平太、ガタピシなど『ペエスケ』の主要キャラクターをひとりひとり描いて別れを告げたという[要出典]。翌1月21日付の『朝日新聞』朝刊には、園山が死の直前に書いた動物の絵と、東海林さだおの追悼文からなる特集が1ページ半にわたり掲載された。

受賞歴

作風・人物

  • 小学館デジタル大辞泉』においては、「飄々としたタッチでほのぼのとした日常を描く」と評されている[9]。東海林さだおは「白い画用紙のまん中に、スーッと一本、鉛筆で横に線を引くと、すでにそれは大平原と空を分かつ地平線なのであった」「それが園山さんの代表作『ギャートルズ』なのだった」と園山のシンプルな描線による画風を評した[10]
  • ユーモラスな擬音を多く用いている。しっかりと握って離さない状況を示す「シッカ」など。
  • メスのカエルに乳房を描くなど、動物に対する強い擬人化表現が見られる。
  • 愛称は「おんちょ」。音痴であったことから[11]
  • 趣味麻雀プロ雀士顔負けの強さと評された[誰によって?]
  • 1982年日本自然保護協会の理事に就任。宍道湖の淡水化計画に反対する活動を行った[12]

主な作品

漫画

通算連載回数は9775回。1980年テレビアニメ化。

絵本

イラスト

レコードジャケット

いずれもコンパクト盤

脚注

  1. ^ a b c d e f g まんがseek・日外アソシエーツ編『漫画家人名事典』(日外アソシエーツ、2003年ISBN 4816917608)p.215
  2. ^ 園山俊二プロフィール(アーカイブ) - 松江情報センター
  3. ^ 園山俊二さんの思い出(アーカイブ) - 松江情報センター
  4. ^ 福地泡介『あいつのカゲグチ』(立風漫画文庫、1981年)p.160
  5. ^ 藤子不二雄『トキワ荘青春日記』(光文社、1996年、ISBN 4334971156
  6. ^ 『ペエスケ』8巻(朝日文庫、1993年、ISBN 4022607734)p.156
  7. ^ ISBN 4022607734 pp.158-160
  8. ^ ISBN 4022607734 pp.184-186
  9. ^ 園山俊二 コトバンク
  10. ^ ISBN 4022607734 pp.191-193
  11. ^ 「おんちょ」と呼ばれた男の子 松江市出身の漫画家・園山俊二さんのこと(アーカイブ) - 松江情報センター
  12. ^ ISBN 4022607734 p.199

外部リンク