国鉄タキ10850形貨車

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。シャムネコ (会話 | 投稿記録) による 2015年8月29日 (土) 04:30個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (新しいページ: '{{鉄道車両貨車 |画像 = Taki10850.JPG |画像説明 = タキ10850形、<sup>コ</sup>タキ10850<br />1994年11月6日、汐見町駅 |全長 = 10,9...')であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

(差分) ← 古い版 | 最新版 (差分) | 新しい版 → (差分)
国鉄タキ10850形貨車
タキ10850形、コタキ10850 1994年11月6日、汐見町駅
タキ10850形、タキ10850
1994年11月6日、汐見町駅
基本情報
製造所 日本車輌製造
製造年 1977年(昭和52年)
製造数 1
消滅 1999年(平成11年)
常備駅 末広町駅
主要諸元
車体色
専用種別 ニトロシル硫酸溶液
化成品分類番号 侵(禁水)84
軌間 1,067
全長 10,900
全幅 2,485
全高 3,537
タンク材質 ステンレス鋼
荷重 35
実容積 19.5
自重 15.0
換算両数 積車 5.0
換算両数 空車 1.6
台車 TR225
軸距 6,800
最高速度 75
テンプレートを表示

国鉄タキ10850形貨車(こくてつタキ10850がたかしゃ)は、かつて日本国有鉄道(国鉄)及び1987年昭和62年)4月の国鉄分割民営化後は日本貨物鉄道(JR貨物)に在籍した私有貨車タンク車)である。

概要

本形式は、ニトロシル硫酸溶液専用の35t 積タンク車として1977年(昭和52年)11月4日に1両(タキ10850)が日本車輌製造にて製作された。

記号番号表記は特殊標記符号「コ」(全長 12 m 以下)を前置し「タキ」と標記する。

本形式の他にニトロシル硫酸溶液を専用種別とする形式には、他に例が無く唯一の存在であった。

所有者は、日本陸運産業(現在の日陸)でありその常備駅は、神奈川臨海鉄道浮島線末広町駅であった。

1979年(昭和54年)10月より化成品分類番号侵(禁水)84」(侵食性の物質、水と反応する物質、腐食性物質、禁水指定のもの)が標記された。

ステンレス鋼 (SUS316) 製のタンク体上部にある2個のドーム状のものは配管・弁類のプロテクタ(保護カバー)である。荷役方式は、液出入管からの上入れ、液出入管と空気管使用による上出し方式である。

車体色は黒色、寸法関係は全長は10,900mm、全幅は2,485mm、全高は3,537mm、軸距は6,800mm、実容積は19.5m³、自重は15.0t、換算両数は積車5.0、空車1.6であり、台車はベッテンドルフ式のTR225である。

1987年(昭和62年)4月の国鉄分割民営化時には車籍がJR貨物に継承され、1999年(平成11年)1月に廃車となり同時に形式消滅となった。

参考文献

  • 吉岡心平 『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑(復刻増補)』 2008年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 978-4-7770-0583-3
  • 『日本の貨車-技術発達史-』(貨車技術発達史編纂委員会編著、社団法人 日本鉄道車輌工業会刊、2008年)

関連項目