参考文献

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参考文献(さんこうぶんけん、: reference, works cited, bibliography など)は、記事書籍・学術論文執筆など、著述を行う際に参考にした図書や文献、新聞記事、または、その書誌事項を記したもの。また出典(しゅってん、: source, citation など)は、故事、引用語などの出所(でどころ)、ないしそれと考えられるなどのこと[1]

解説

巻末(尾注)や本文中(脚注)に書き記される。学術論文などにおいては一般に本文中で引用したもののみを列記する。一般図書などでは書名、出版年月日、引用・参考ページ等がある。雑誌論文の引用時には雑誌名も記される。最近はインターネットの普及により、参考にしたサイトURLが記されることが増えている。日本の科学技術関連の書誌情報の記述の指針として科学技術振興機構(JST)の科学技術情報流通技術基準(SIST)がある。

国立情報学研究所の学術情報データベース「CiNii(サイニィ)」では、参考文献となりうる学術論文や図書・雑誌、また所蔵している図書館などが検索できる[2]

引用(著作権法32条)を実施した場合、出典元の記載をしなければならない(著作権法)。

方式

英文

  • ハーバード方式(著者名・発行年方式)- 著者の姓と発行年に基づいて示す方式。
  • バンクーバー方式(引用順方式)- 参考文献と本文を引用順の文献番号で関連付け、参考文献の列挙を引用順に行う方式。

参考文献の重要性

学術論文や書籍の執筆などにおいて、他者の意見や研究成果、周知の事実の確認等のために参考文献は重要である。

研究の場合、過去の誰かの先行研究と、自身の研究内容が重複しないようにする確認や、過去にいかなる研究がいかなる論証・プロセスを経て行われ、現在の学説や理論が構築されてきたかを概観する「研究史の整理」、またその後の分析、解釈の段階にいたるまで、参考文献は極めて重大な役割をもっている[3][4][5]

脚注

  1. ^ 三省堂『新明解国語辞典』による。
  2. ^ CiNii. “論文詳細表示画面の使い方”. CiNii マニュアル. 2020年3月6日閲覧。
  3. ^ Howard 2012, pp. 199–220.
  4. ^ 村上 2019, pp. 31–79.
  5. ^ 村上 2019, pp. 167–182.

参考文献

  • Becker, Howard「文献に怯える」『ベッカー先生の論文教室(小川芳範・訳)』慶應義塾大学出版会、2012年4月30日、199-220頁。ISBN 9784766419375NCID BB08994076 
  • 村上, 紀夫「第10章「はじめに」を書く」『歴史学で卒業論文を書くために』創元社、2019年9月20日、167-182頁。ISBN 9784422800417NCID BB28929146 

関連項目

外部リンク