卯月妙子

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。JapaneseA (会話 | 投稿記録) による 2016年3月4日 (金) 09:35個人設定で未設定ならUTC)時点の版であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

卯月 妙子
生誕 1971年????
岩手県宮古市出身
国籍 日本の旗 日本
職業 漫画家女優、元AV女優
活動期間 1991年 -
ジャンル エッセイ漫画
代表作 『実録企画モノ』
『新家族計画』
人間仮免中
テンプレートを表示

卯月 妙子(うづき たえこ、1971年 - )は、日本漫画家エッセイスト。元AV女優SMストリッパー岩手県宮古市出身。

来歴・人物

1991年タブー』(三和出版)で漫画家デビューする。以降、SMマニア雑誌などでエッセイ漫画を発表していた。その後『マンガ・エロティクス・エフ』(太田出版)誌上で発表したコミックエッセイ「実録企画モノ」が話題となり、徐々にファンを獲得し始める。

私生活では小学5年生の時に異常体験が始まり、中学3年生の時に初めて自殺未遂を図る。20歳の時に元夫と結婚。しかし、元夫の会社の倒産後、借金返済のためにホステスやストリップ嬢、AV女優になる。排泄物や嘔吐物、ミミズを食べるなどの過激なAVに出演。カルト的人気を得る。その矢先、精神病を患っていた元夫が投身自殺(正確には植物状態のち死亡)した後、幼少の頃から悩まされていた統合失調症が悪化、自傷行為や殺人欲求などの症状のため入退院とオーバードーズを繰り返し、手の震えから、漫画を描くことすら困難になり断筆状態に陥る。閉鎖病棟と自殺未遂を繰り返しながらも、女優として舞台などで活動を続けるが、2004年には新宿のストリップ劇場にて、舞台上で喉を刃物で切る自殺未遂を行う。3日間意識不明であったが、一命を取り留める。その後、舞台復帰したが、2007年頃、歩道橋から投身自殺を図り顔面崩壊と片眼を失明する大怪我を負う[要出典]。なお、2011年に舞台復帰。

2012年、2002年に刊行された「新家族計画」の2巻以来10年ぶりとなる描き下ろし単行本、『人間仮免中』を発表[1]。卯月の近況を描いた自伝的漫画となっている[1]。「人間仮免中」は、「このマンガがすごい!2013」でオトコ編3位[2]、「本の雑誌」が選ぶ2012年度ベストテン第1位[3]、「THE BEST MANGA 2013このマンガを読め!」第2位[4]、「オトナファミ」2013年2月号に掲載された全国3000店の書店員によるアンケート結果を集計した「2012年コレ読んで漫画ランキングBEST50」で第2位[5]となり高評価を得た。2014年、アートプログラム「Moving Distance:2579枚の写真と11通の手紙」(主催:東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団)、豊島区)にて、新作の展示作品を発表する。その作品は、東日本大震災をテーマにした直筆の書き下ろし。 2012年時点で精神病院の入退院を7回(うち2回は措置入院)経験している[要出典]

作風

実体験を元にしたエッセイ漫画を主に発表している(本人曰く、実体験を反映させた物語しか描けないとのこと)。深刻な話や自身の過激すぎる体験、絶望的な出来事や暗く悲惨な内容などを、あっけらかんとユーモラスに表現しており、作風は不思議と全体的にギャグ漫画調で明るく描いているのが特徴的。

作品

漫画

アダルトビデオ

  • 乙女の恥じらい(1994年・シネマジック
  • 人妻残虐鼻責めの刑(1995年)
  • エネマ痴帯5 浣腸コレクション(1997年)
  • 女塾 絶叫のアクメ悶え狂い(2001年)
  • ウンゲロミミズ エログロドキュメント (2008年・V&Rプランニング 監督:井口昇
  • ウンゲロミミズ エログロドキュメント2(2008年・V&Rプランニング 監督:井口昇)

成年向け映画

参考資料

いしかわじゅん「漫画の時間」『週刊文春』文芸春秋社、2012年8月2日号、p 129

関連項目

  1. ^ a b “「実録企画モノ」の卯月妙子、10年ぶり近況描いた新作”. コミックナタリー. (2012年5月18日). http://natalie.mu/comic/news/69592 2012年12月23日閲覧。 
  2. ^ “「このマンガがすごい!」1位はテラフォーマーズ&俺物語!!”. コミックナタリー. (2012年12月10日). http://natalie.mu/comic/news/81305 2012年12月23日閲覧。 
  3. ^ 本の雑誌2013年1月 味噌オロチョンあぢぢ号 No.355(2012年12月10日発売)より
  4. ^ “このマンガを読め!1位は、真造圭伍「ぼくらのフンカ祭」”. コミックナタリー. (2012年12月21日). http://natalie.mu/comic/news/82020 2012年12月23日閲覧。 
  5. ^ “「オトナファミ、書店員が選ぶ1位は「暗殺教室」。松井も登場”. コミックナタリー. (2012年12月20日). http://natalie.mu/comic/news/81956 2012年12月23日閲覧。 
  6. ^ 1993年から1996頃にかけて『SMマニア』(マイウェイ出版)、『熟女秘宝館』(ユニ報創)、『ビデオ・ザ・ワールド』(コアマガジン)等に描いた作品を原稿紛失のため掲載誌から転載(コピー)してまとめた同人誌
  7. ^ 太田出版ウェブ連載で緊縛師の有末剛との共著というかたちで連載されるも、諸事情により頓挫した企画