千里丘駅

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千里丘駅
東口(2013年10月)
せんりおか
Senrioka
JR-A41 茨木 (2.9 km)
(1.7 km) 岸辺 JR-A43
地図
所在地 大阪府摂津市千里丘一丁目1-1
北緯34度47分28.64秒 東経135度33分4.84秒 / 北緯34.7912889度 東経135.5513444度 / 34.7912889; 135.5513444座標: 北緯34度47分28.64秒 東経135度33分4.84秒 / 北緯34.7912889度 東経135.5513444度 / 34.7912889; 135.5513444
駅番号 JR-A42
所属事業者 西日本旅客鉄道(JR西日本)
所属路線 A 東海道本線JR京都線
キロ程 544.7 km(東京起点)
京都から31.1 km
電報略号 セオ
駅構造 地上駅橋上駅[1]
ホーム 2面4線[1](乗降は2面2線のみ)
乗車人員
-統計年度-
18,513人/日(降車客含まず)
-2022年-
開業年月日 1938年昭和13年)12月1日[2]
備考 直営駅
みどりの券売機プラス設置駅
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西口(2016年3月)

千里丘駅(せんりおかえき)は、大阪府摂津市千里丘一丁目にある、西日本旅客鉄道(JR西日本)東海道本線である。駅番号はJR-A42。「JR京都線」の愛称区間に含まれている。

概要[編集]

摂津市内では唯一のJRの旅客駅である[1][注釈 1]

同市内の駅の中では群を抜いて利用客数は多いが、駅自体は吹田市茨木市との市境と近接する位置にあり、両市からの利用も多い。また吹田市については、市外でありながらコミュニティバス(すいすいバス)を駅前に発着させている。

駅東側には阪急京都本線が走っており、当駅から近い位置(約500m)に摂津市駅2010年3月14日に開業した。それまでの70年余り、当駅周辺には他社局の鉄道駅が全くない独占状態であった[注釈 2]

歴史[編集]

1938年(昭和13年)、東海道本線の茨木駅 - 吹田駅間に新しく開設された[3]。周辺は農村であったが、産業道路(現在の主要地方道大阪高槻京都線)の開通とならんで工場の進出と宅地化を促し、三宅村味舌村(現在の摂津市域北部)の人口増加に寄与した[4]。太平洋戦争後には駅前商店街が発展し、三宅村・味舌町山田村にまたがって駅周辺の都市化が進展した[5][6]。この駅を中心とした発展は昭和の大合併にも影響を与え、味舌・三宅・山田の3町村あるいはこれらを含む枠組みでの合併が検討されたり、山田村の吹田市への編入反対や三宅村の茨木市への編入反対および分村の動きが生じたりした[7][6]

駅名は千里丘陵に由来すると思われるが、所在地は丘陵から南東に外れた平野部である。また、千里丘陵の由来となった千里村(ちさとむら)からも数キロメートル東に離れている。

1956年、味舌町外2ヶ村の合併により三島町が発足した際、駅の周辺に大字千里丘が設置された。さらに、摂津市が1966年に実施した住居表示に伴い、大字千里丘を含む市北西部に千里丘、千里丘東、南千里丘の町名が新設された。隣接する吹田市では1971年度の住居表示実施に伴って千里丘駅周辺の地区に千里丘上、千里丘中、千里丘下、千里丘西、千里丘北の町名が新設された[8]

当初は地上駅で、1970年に開催された大阪万博で最寄り駅に想定され、それに併せて橋上駅舎化などの再開発を行う予定だった。しかし、最寄り駅競争は京都方面の隣の茨木駅に敗れ、その後約13年間再開発されないままだった。

年表[編集]

駅構造[編集]

旅客線のみに島式ホーム2面4線を持つ地上駅で、橋上駅舎を有する。ただし、通過列車のみの1番のりばと4番のりばは柵が設置されており、利用できなくなっている。分岐器絶対信号機を持たないため、停留所に分類される。

直営駅ではあるが駅長は配置されておらず、高槻駅(管理駅)と茨木駅(地区駅)が当駅を管理している。ICOCA利用可能駅であり、ICOCAの相互利用対象カードも利用可能。

のりば[編集]

のりば 路線 方向 線路 行先
1 AJR京都線 上り 外側線 (通過列車のみのため閉鎖)
2 A JR京都線 上り 内側線 高槻京都方面[14]
3 下り 大阪三ノ宮方面[14]
4 AJR京都線 下り 外側線 (通過列車のみのため閉鎖)
  • 上表の路線名は旅客案内上の名称(愛称)で表記している。

利用状況[編集]

2022年(令和4年)度の1日平均乗車人員18,513人である。JR西日本では岸辺駅に次いで50番目に多い駅となっている。

かつてはJR京都線の普通しか停車しない駅の中で最も利用客数が多かったが、前述の摂津市駅開業もあり、減少傾向が続いた。現在は岸辺駅に次いで3番目の数字となっている。

近年の1日平均乗車人員の推移は以下の通りである。

年度別1日平均乗車人員[統計 1][統計 2][統計 3]
年度 1日平均
乗車人員
出典
1990年(平成02年) 24,401 [* 1]
1991年(平成03年) 24,360 [* 2]
1992年(平成04年) 24,969 [* 3]
1993年(平成05年) 24,885 [* 4]
1994年(平成06年) 24,808 [* 5]
1995年(平成07年) 25,665 [* 6]
1996年(平成08年) 25,831 [* 7]
1997年(平成09年) 24,611 [* 8]
1998年(平成10年) 23,131 [* 9]
1999年(平成11年) 22,172 [* 10]
2000年(平成12年) 21,566 [* 11]
2001年(平成13年) 20,689 [* 12]
2002年(平成14年) 20,483 [* 13]
2003年(平成15年) 20,971 [* 14]
2004年(平成16年) 20,768 [* 15]
2005年(平成17年) 20,517 [* 16]
2006年(平成18年) 20,566 [* 17]
2007年(平成19年) 20,145 [* 18]
2008年(平成20年) 19,652 [* 19]
2009年(平成21年) 19,296 [* 20]
2010年(平成22年) 18,258 [* 21]
2011年(平成23年) 18,095 [* 22]
2012年(平成24年) 18,410 [* 23]
2013年(平成25年) 19,071 [* 24]
2014年(平成26年) 19,214 [* 25]
2015年(平成27年) 19,760 [* 26]
2016年(平成28年) 20,064 [* 27]
2017年(平成29年) 20,179 [* 28]
2018年(平成30年) 20,230 [* 29]
2019年(令和元年) 20,297 [* 30]
2020年(令和02年) 16,498 [* 31]
2021年(令和03年) 16,978 [* 32]
2022年(令和 4年) 18,513

駅周辺[編集]

フォルテ摂津

周囲は摂津市西部の北端に当たり、東海道本線の北側を並行する府道14号大阪高槻京都線産業道路)を越えたあたり(約200m先)から吹田市域に入る。また、当駅から茨木駅方面に向かって約400m先からは茨木市域に入る。駅東口には駅前再開発によりフォルテ摂津が建設され、バスターミナルも整備された。引き続き、西口も再開発中である。

以前は駅から南へ歩くと摂津市立総合福祉会館があり、プラネタリウムを楽しむことができたが、建物の老朽化により閉鎖された。

当駅の東と西を結ぶ大阪府道142号正雀停車場線(旧・大阪府道2号大阪中央環状線)は、かつては片道1車線の狭路で、交互信号が設置されていた。再開発とともに、この道路トンネルの拡幅工事も進められ、2009年10月から2車線通行が可能になった。また、かつては時間帯右折禁止だった、産業道路吹田市街方面からの右折(千里丘駅・門真市方面)が、これに併せて終日可能となった。

駅ビル[編集]

西口方面[編集]

東口方面[編集]

バス路線[編集]

東口側には、阪急バス吹田摂津線(柱本営業所担当)と近鉄バス千里丘系統(鳥飼営業所担当、路線名は茨木線)が乗り入れている。停留所名は阪急バスが「JR千里丘駅」、近鉄バスが「JR千里丘」。

近鉄バスは全て平日のみの運行。

のりば 運行事業者 系統・行先 備考
1 近鉄バス 53番:鳥飼車庫 2本のみ。別府経由
54番:鳥飼車庫 最終便のみ。温水プール前経由
55番:摂津市内循環
2 阪急バス 33系統:柱本団地/上鳥飼 南摂津駅は経由しない。一部便は上鳥飼止まり
34系統:柱本団地 阪急摂津市駅(ロータリー)・摂津ふれあいの里経由
35系統:柱本団地
36系統:柱本団地/摂津ふれあいの里 摂津ふれあいの里経由、一部便は同停留所止まり

西口からは吹田市コミュニティバスが発着する。

備考[編集]

かつては京阪バス京阪守口市駅や京阪門真市駅、近鉄バスのJR八尾駅に向かう路線もあったが、1997年大阪モノレール線南茨木 - 門真市間開通を前後に運行が中止された。

隣の駅[編集]

西日本旅客鉄道(JR西日本)
A JR京都線(東海道本線)
新快速・快速
通過
普通
茨木駅 (JR-A41) - 千里丘駅 (JR-A42) - 岸辺駅 (JR-A43)

脚注[編集]

記事本文[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 貨物駅も含めると、他に大阪貨物ターミナル駅がある。
  2. ^ 1997年大阪モノレール本線沢良宜駅(茨木市)および摂津駅(摂津市)が開業しているが、前者とは約1.5km、後者とは約1.7km離れている。

出典[編集]

  1. ^ a b c 『週刊 JR全駅・全車両基地』 02号 大阪駅・神戸駅・鶴橋駅ほか77駅、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2012年8月12日、23頁。 
  2. ^ a b 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、36頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  3. ^ a b 摂津市史編さん委員会 1977, pp. 862–863.
  4. ^ 摂津市史編さん委員会 1977, pp. 882–884, 887–889.
  5. ^ 摂津市史編さん委員会 1977, p. 962.
  6. ^ a b 吹田市史編さん委員会 1989, p. 401.
  7. ^ 摂津市史編さん委員会 1977, pp. 1011–1036.
  8. ^ 吹田市史編さん委員会 1989, pp. 514–515.
  9. ^ a b c 「鐵道省告示第二百九十一號 東海道本線茨木吹田間ニ停車場設置」『官報』第3570号、内閣印刷局、822頁、1938年11月28日。NDLJP:2960062/4 
  10. ^ 「きょうから使用開始 千里丘駅橋上化」『交通新聞』交通協力会、1983年3月18日、1面。
  11. ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '98年版』ジェー・アール・アール、1998年7月1日、185頁。ISBN 4-88283-119-8 
  12. ^ 「ICOCA」いよいよデビュー! 〜 平成15年11月1日(土)よりサービス開始いたします 〜インターネットアーカイブ) - 西日本旅客鉄道プレスリリース 2003年8月30日
  13. ^ 琵琶湖線・JR京都線・JR神戸線・大阪環状線の駅のホームで使用している「入線警告音」の音質を見直します
  14. ^ a b 千里丘駅|構内図:JRおでかけネット”. 西日本旅客鉄道. 2023年1月11日閲覧。

利用状況[編集]

データで見るJR西日本

大阪府統計年鑑

参考文献[編集]

  • 摂津市史編さん委員会 編『摂津市史』摂津市役所、1977年3月31日。NDLJP:9573794 
  • 吹田市史編さん委員会 編『吹田市史』 第3巻、吹田市役所、1989年3月31日。NDLJP:9576512 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]