全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2018

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全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2018
開催期間 2018年11月9日-11月25日
参加チーム数 12
優勝 松江シティFC
準優勝 鈴鹿アンリミテッドFC
JFL昇格権獲得 松江シティFC
鈴鹿アンリミテッドFC
試合総数 24
ゴール数 74 (1試合平均 3.08点)
観客動員数 9,270 (1試合平均 386人)
得点王 エフライン・リンタロウ(鈴鹿)
酒井達磨(松江)(3得点)
2017
2019
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全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2018(ぜんこくちいきサッカーチャンピオンズリーグ2018)は、2018年11月9日から11月25日まで、北海道岐阜県島根県及び千葉県で行われた42回目の全国地域サッカーチャンピオンズリーグである。

概要[編集]

2018年6月8日に全国社会人サッカー連盟から大会要項が発表された[1]

本大会は大きなレギュレーション変更が複数あった。最大の変更点は本大会への参加資格において「地域リーグでの成績」と「日本フットボールリーグ (JFL) への入会の意思」が強く反映されることになったことである[2]。具体的には9つの地域リーグの代表それぞれ1チーム以外の出場枠について「地域リーグ(最上位リーグ)2位、3位チームの中から、全国社会人サッカー選手権大会のベスト4以上で、JFLへ入会を希望する最大3チーム」に与えられることになり[2]、JFL参入を希望しないクラブ、もしくは地域リーグ2部や都道府県リーグからのいわゆる「飛び級」参戦が不可能になった。また、いわゆる「輪番枠」についても、JFLへ入会を希望することが要件とされた。

また、1試合あたり交代できる選手の数が「最大5名」に変更されたほか、決勝ラウンドもこれまでの「連続3日間」から中1日の休息日が設けられ、水・金・日の5日間の開催となる[2]。決勝ラウンドの日程変更については、FC今治2016年大会優勝)オーナーの岡田武史の提案によって実現したものである[3]。ただし、1次ラウンドは前回に続いて、引き続き、金・土・日の3日間連続の開催となり、それに、決勝ラウンドも、休息日が設けられたとはいえ、1次ラウンド・決勝ラウンドとも1週間で戦うことも変わりないため、「過酷な日程」であることには変わりない[3]。また、前回大会まで続いた、90分で引き分けの場合のPK戦による完全決着方式(PK戦勝者に勝点2、敗者に1を付与)をやめ、両チームが勝点1を得る方式に変更された。

会場[編集]

1次ラウンド
試合会場名 所在地 画像
A 千代台公園陸上競技場 北海道函館市
B 岐阜メモリアルセンター長良川競技場 岐阜県岐阜市
C 松江市営陸上競技場 島根県松江市
決勝ラウンド
試合会場名 所在地 画像
ゼットエーオリプリスタジアム 千葉県市原市

なお、当初は1次ラウンドBグループは愛知県で、Cグループは岡山県で開催する計画とされていた[4]

出場チーム[編集]

2018年の全国地域サッカーチャンピオンズリーグ参加クラブの所在地
  1. 2018年度各地域リーグ優勝チーム (9チーム)
  2. 第54回全国社会人サッカー選手権大会出場チームより最大3チーム(JFL入会を希望し、ベスト4以上かつ地域最上位リーグ2位もしくは3位に入賞している上位3チーム)
    • 2位:FC刈谷(東海1部2位)
    • 4位:おこしやす京都AC(関西1部2位)
      • 1位の松江シティFC(中国1位)は出場権獲得済み。3位のいわきFCは東北2部南リーグ所属のため出場条件を満たさず。
  3. 1.および2.の条件で12チームに満たない場合は各地域リーグで2位となったJリーグ百年構想クラブを補充する(複数存在する場合はJリーグ百年構想クラブに承認された順序が早いクラブを優先する。また、この要件での出場権獲得は各クラブ1回限りとする)。
    • 該当無し(地域リーグ所属の百年構想クラブは関東1部優勝の栃木ウーヴァFCと関東2部のtonan前橋のみのため)
  4. 1.から3.の条件で12チームに満たない場合は、地域リーグ2位チームの中で、JFLへ入会を希望するチームを「2010年6月末の全国社会人サッカー連盟加盟登録チームの多い順番(関東→関西→九州→東海→北海道→中国→北信越→東北→四国)」で巡回し輪番により補充する(2018年度は北海道→中国→北信越の順)。

試合方式[編集]

  • 1次ラウンドは出場12チームを4チームずつ3グループに分け、1回戦総当たりリーグ戦を戦う。各グループ1位の3チームと、各グループ2位のうち成績最上位チームの計4チームが決勝ラウンドに進出する。決勝ラウンドも4チームが1回戦総当たりリーグ戦を戦う。
    • グループ分けについては前年と同様で、2018年10月27日に日本サッカー協会ビルにて以下の方法で行われた[6]
      1. 各地域リーグ優勝チームのうち1次ラウンド会場を含む地域である3チーム(千代台:十勝、長良川陸:鈴鹿、松江陸:松江。便宜上「第1グループ」と表現する)、これ以外の各地域リーグ優勝チーム6チーム(同「第2グループ」)、全社上位ならびに輪番枠で出場する3チーム(刈谷、O京都、浅間。同「第3グループ」)を振り分ける。これにより、「第1グループ」と「第3グループ」の各チームは同一のグループにならないことがあらかじめ決まっている。
      2. グループ名(A・B・C)を記したボールを1つずつ入れた「ポット1」「ポット3」と2つずつ入れた「ポット2」、グループごとのポジション番号(A-1 - C-4)を記したボールを入れた3種類の「ポットA・B・C」、1から4の番号の書かれた「抽選箱」を用意する。
      3. まず「抽選箱」を3回抽選し、グループごとの決勝トーナメントのポジションを決定する。残ったポジションはワイルドカード(1次ラウンド2位最上位)の枠となる。
      4. 次に、第1グループの3チームが「ポット1」を抽選し、これに対応した「ポットA・B・C」を抽選して、1次ラウンド会場とグループを紐付けると共に、各チームのポジションを決定する。
      5. 続いて、第2グループの6チームが「ポット2」と、これに対応した「ポットA・B・C」を抽選して、各チームのポジションを決定する。
      6. 最後に、第3グループの3チームが「ポット3」を抽選し、各チームのポジションを決定する。この場合、同一地域リーグのチームと同じグループになる可能性については考慮されない。
  • 試合は45分ハーフで延長戦PK戦は行わない。
  • 1次ラウンド・決勝ラウンドとも、試合ごとに勝ち点(90分での勝利=3、引き分け=1、90分での敗戦=0)を与え、3試合での累計勝ち点により順位を決定する。同勝ち点の場合は得失点差→総得点数→当該チーム間の対戦成績(各グループ2位の最上位を決める場合には比較対象としない)→反則ポイントで優劣を定め、それでも差がつかない場合は抽選とする。

試合スケジュール[編集]

組み合わせ抽選会は10月27日に行われた。

1次ラウンド[編集]

Aグループ[編集]

チーム
A1 FC刈谷 9 3 3 0 0 6 2 +4
A3 ブランデュー弘前FC 6 3 2 0 1 8 3 +5
A2 北海道十勝スカイアース 3 3 1 0 2 4 8 -4
A4 高知ユナイテッドSC 0 3 0 0 3 3 8 -5

#1
2018年11月9日
10:45
FC刈谷 3 - 1 北海道十勝スカイアース
藤本陽平 50分にゴール 50分
西原樹 79分にゴール 79分
中野裕太 80分にゴール 80分
公式記録 (PDF) 渋谷亮 47分にゴール 47分
千代台公園陸上競技場
観客数: 80人
主審: 宇田川恭弘

#2
2018年11月9日
13:30
ブランデュー弘前FC 3 - 2 高知ユナイテッドSC
根本直弥 55分にゴール 55分
荒井秀賀 73分にゴール 73分
奥津大和 89分にゴール 89分 (PK)
公式記録 (PDF) 藤田大道 13分にゴール 13分
横竹翔 90+3分にゴール 90+3分
千代台公園陸上競技場
観客数: 120人
主審: 廣瀬成昭

#7
2018年11月10日
10:45
FC刈谷 1 - 0 ブランデュー弘前FC
36分にゴール 36分 (OG) 公式記録 (PDF)
千代台公園陸上競技場
観客数: 80人
主審: 手塚優

#8
2018年11月10日
13:30
北海道十勝スカイアース 3 - 0 高知ユナイテッドSC
山下亮介 50分にゴール 50分
長野聡 74分にゴール 74分
松尾雄斗 85分にゴール 85分
公式記録 (PDF)
千代台公園陸上競技場
観客数: 90人
主審: 長峯滉希

#13
2018年11月11日
10:45
FC刈谷 2 - 1 高知ユナイテッドSC
中野翔太 1分にゴール 1分
佐々木宏樹 61分にゴール 61分
公式記録 (PDF) 泉光輝 31分にゴール 31分
千代台公園陸上競技場
観客数: 100人
主審: 宇田川恭弘

#14
2018年11月11日
13:30
北海道十勝スカイアース 0 - 5 ブランデュー弘前FC
公式記録 (PDF) 早乙女達海 17分にゴール 17分
中津川翔太 26分にゴール 26分56分
小田桐龍也 70分にゴール 70分
菅原康介 90+1分にゴール 90+1分
千代台公園陸上競技場
観客数: 120人
主審: 長峯滉希

Bグループ[編集]

チーム
B3 鈴鹿アンリミテッドFC 7 3 2 1 0 6 2 +4
B4 J.FC MIYAZAKI 7 3 2 1 0 6 3 +3
B1 アルティスタ浅間 3 3 1 0 2 3 5 -2
B2 バンディオンセ加古川 0 3 0 0 3 1 6 -5

#3
2018年11月9日
10:45
アルティスタ浅間 1 - 0 バンディオンセ加古川
寺田匡史 30分にゴール 30分 公式記録 (PDF)
岐阜メモリアルセンター長良川競技場
観客数: 152人
主審: 鹿島裕史

#4
2018年11月9日
13:30
鈴鹿アンリミテッドFC 1 - 1 J.FC MIYAZAKI
堀河俊大 26分にゴール 26分 公式記録 (PDF) 高橋健哉 62分にゴール 62分
岐阜メモリアルセンター長良川競技場
観客数: 266人
主審: 村田裕紀

#9
2018年11月10日
10:45
アルティスタ浅間 1 - 2 鈴鹿アンリミテッドFC
喜屋武聖矢 36分にゴール 36分 公式記録 (PDF) エフライン・リンタロウ 59分にゴール 59分
キローラン木鈴 80分にゴール 80分
岐阜メモリアルセンター長良川競技場
観客数: 374人
主審: 横山卓哉

#10
2018年11月10日
13:30
バンディオンセ加古川 1 - 2 J.FC MIYAZAKI
伏木一紘 59分にゴール 59分 公式記録 (PDF) 白坂拓也 67分にゴール 67分
小笠原賢聖 90+2分にゴール 90+2分
岐阜メモリアルセンター長良川競技場
観客数: 257人
主審: 高崎航地

#15
2018年11月11日
10:45
アルティスタ浅間 1 - 3 J.FC MIYAZAKI
岡田孝徳 90+1分にゴール 90+1分 公式記録 (PDF) 無津呂武瑠 19分にゴール 19分 (PK)
白坂拓也 81分にゴール 81分
小笠原賢聖 83分にゴール 83分
岐阜メモリアルセンター長良川競技場
観客数: 264人
主審: 高崎航地

#16
2018年11月11日
13:30
バンディオンセ加古川 0 - 3 鈴鹿アンリミテッドFC
公式記録 (PDF) 藤沢ネット 29分にゴール 29分79分
フェレイラ・パブロ・ヤン 39分にゴール 39分
岐阜メモリアルセンター長良川競技場
観客数: 384人
主審: 横山卓哉

Cグループ[編集]

チーム
C1 松江シティFC 9 3 3 0 0 8 4 +4
C2 おこしやす京都AC 4 3 1 1 1 4 4 0
C3 栃木ウーヴァFC 2 3 0 2 1 3 5 -2
C4 サウルコス福井 1 3 0 1 2 4 6 -2

#5
2018年11月9日
10:45
松江シティFC 2 - 1 おこしやす京都AC
酒井達磨 17分にゴール 17分
磯江太勢 76分にゴール 76分
公式記録 (PDF) 守屋鷹人 52分にゴール 52分
松江市営陸上競技場
観客数: 608人
主審: 松本康之

#6
2018年11月9日
13:30
栃木ウーヴァFC 1 - 1 サウルコス福井
山村佑樹 43分にゴール 43分 公式記録 (PDF) 山田雄太 26分にゴール 26分
松江市営陸上競技場
観客数: 231人
主審: 若松亮

#11
2018年11月10日
10:45
松江シティFC 4 - 2 栃木ウーヴァFC
酒井達磨 17分にゴール 17分
43分にゴール 43分 (OG)
長谷優 52分にゴール 52分
宮内寛斗 53分にゴール 53分
公式記録 (PDF) 高地系治 59分にゴール 59分
森島康仁 73分にゴール 73分
松江市営陸上競技場
観客数: 831人
主審: 柳岡拓磨

#12
2018年11月10日
13:30
おこしやす京都AC 3 - 2 サウルコス福井
内田錬平 45+3分にゴール 45+3分 (PK)
青木捷 63分にゴール 63分
高橋康平 65分にゴール 65分
公式記録 (PDF) 川邊裕紀 42分にゴール 42分
鴇田周作 88分にゴール 88分
松江市営陸上競技場
観客数: 322人
主審: 舟橋崇正

#17
2018年11月11日
10:45
松江シティFC 2 - 1 サウルコス福井
出口稔規 62分にゴール 62分
磯江太勢 90+1分にゴール 90+1分
公式記録 (PDF) 蔵田岬平 33分にゴール 33分
松江市営陸上競技場
観客数: 1,278人
主審: 柳岡拓磨

#18
2018年11月11日
13:30
おこしやす京都AC 0 - 0 栃木ウーヴァFC
公式記録 (PDF)
松江市営陸上競技場
観客数: 206人
主審: 舟橋崇正

各グループ2位[編集]

チーム
B J.FC MIYAZAKI 7 3 2 1 0 6 3 +3
A ブランデュー弘前FC 6 3 2 0 1 8 3 +5
C おこしやす京都AC 4 3 1 1 1 4 4 0

決勝ラウンド[編集]

チーム
F2 C1位 松江シティFC 7 3 2 1 0 5 2 +3
F3 B1位 鈴鹿アンリミテッドFC 6 3 2 0 1 5 3 +2
F1 A1位 FC刈谷 4 3 1 1 1 6 4 +2
F4 WC J.FC MIYAZAKI 0 3 0 0 3 2 9 -7

#19
2018年11月21日
10:45
FC刈谷 1 - 1 松江シティFC
内田悟 56分にゴール 56分 公式記録 (PDF) 宮内寛斗 35分にゴール 35分
ゼットエーオリプリスタジアム
観客数: 420人
主審: 船橋昭次

#20
2018年11月21日
13:30
鈴鹿アンリミテッドFC 3 - 0 J.FC MIYAZAKI
エフライン・リンタロウ 20分にゴール 20分
藤田浩平 25分にゴール 25分
小澤司 89分にゴール 89分
公式記録 (PDF)
ゼットエーオリプリスタジアム
観客数: 650人
主審: 加藤正和

#21
2018年11月23日
10:45
FC刈谷 1 - 2 鈴鹿アンリミテッドFC
中野裕太 85分にゴール 85分 公式記録 (PDF) 藤井竜 6分にゴール 6分
エフライン・リンタロウ 56分にゴール 56分
ゼットエーオリプリスタジアム
観客数: 645人
主審: 原田雅士

#22
2018年11月23日
13:30
松江シティFC 2 - 1 J.FC MIYAZAKI
下村尚文 26分にゴール 26分
西村光司 44分にゴール 44分
公式記録 (PDF) 小松峻輔 66分にゴール 66分
ゼットエーオリプリスタジアム
観客数: 552人
主審: 畠山大介

#23
2018年11月25日
10:45
FC刈谷 4 - 1 J.FC MIYAZAKI
浜田康寿 4分にゴール 4分
菅原渉 40分にゴール 40分73分
藤本陽平 86分にゴール 86分
公式記録 (PDF) 高橋健哉 65分にゴール 65分
ゼットエーオリプリスタジアム
観客数: 560人
主審: 勝部健

#24
2018年11月25日
13:30
松江シティFC 2 - 0 鈴鹿アンリミテッドFC
酒井達磨 2分にゴール 2分
長谷川翔平 30分にゴール 30分
公式記録 (PDF)
ゼットエーオリプリスタジアム
観客数: 680人
主審: 松尾明徳

最終結果[編集]

  • 優勝:松江シティFC
  • 2位:鈴鹿アンリミテッドFC
  • 3位:FC刈谷
  • 4位:J.FC MIYAZAKI

上位2チームは12月6日に行われたJFL理事会において、JFLへの入会が承認された[7]

脚注[編集]

  1. ^ 【お知らせ】本年度の大会要項を公開しました』(プレスリリース)全国社会人サッカー連盟、2018年6月8日http://www.jffms.jp/news/8602018年6月9日閲覧 
  2. ^ a b c 全国地域サッカーチャンピオンズリーグ 開催規程変更のお知らせ”. 公益財団法人日本サッカー協会 (2017年11月27日). 2017年12月9日閲覧。
  3. ^ a b 飯尾篤史「“J5”監督挑戦、岡山一成「指導者って夢がある」 コロナ禍と雷の記憶、鬼木達の助言」『Number Web』、2020年9月16日。2020年9月16日閲覧。
  4. ^ 2018年度 事業計画書 (PDF) 日本サッカー協会2017年度臨時評議員会(2017年12月16日開催)報告資料、p.11。2017年12月20日閲覧
  5. ^ 「全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2018」 出場のお知らせ』(プレスリリース)アルティスタ浅間、2018年10月24日http://artista-asama.jp/news/2018/20181024.html2018年10月24日閲覧 
  6. ^ 全国地域サッカーチャンピオンズリーグ2018 組み合わせ抽選会 - YouTube
  7. ^ お知らせ「第21回日本フットボールリーグ 新入会チーム決定!」』(プレスリリース)日本フットボールリーグ、2018年12月6日http://www.jfl.or.jp/jfl-pc/view/s.php?a=13972018年12月6日閲覧 

外部リンク[編集]