偽装結婚
偽装結婚(ぎそうけっこん)とは、婚姻生活の実態のない結婚をさす。
偽装結婚が行われるケースは目的により何種類かに類型される。
目的
ビザの取得を目的としたもの
先進国は開発途上国の国民に対しては不法就労を警戒しビザを発行しない場合が多い。もし発行するとすれば、財産があり、身元保証人がいるなど不法就労をしない保障を求められる。
しかし、結婚目的であれば、比較的容易にビザが下りる。
密航やビザ切れで不法滞在状態になっていても、在留特別許可が認められれば一転して正規のビザが与えられる、在日中国人の黒転白が問題となっている。
性的少数者が異性と結婚するケース
全ての性的少数者が異性との結婚を望んだり実際に行う訳ではない。性的少数者のうち同性愛者が異性と結婚することは、当事者の性的指向とは異なる相手と結婚することを意味している。個々のケースにより異なるが、社会的な信用(世間体)や生活の安定を得ること、実子を持ちたいなどが主な理由とされる。ゲイとレズビアンとの間や、ゲイとおこげとの間の友情婚などでは婚姻生活の実態が伴わないケースもあり得るが、家庭を持つことを目的として異性との婚姻を行うケースでは実態の伴う婚姻生活が必要となるため偽装結婚の定義とは異なる(この場合配偶者が夫や妻が同性愛者だと気付かない場合すらある)。
近年では海外のいくつかの国や地域において性的少数者の婚姻を認める制度が整備され、また事実婚などパートナーシップの多様性が広がっている。
犯罪目的のもの
消費者金融では債務者の情報が相互にやり取りされているため、偽装結婚により姓を変え、新規の債務者と思わせて借金を繰り返すなどの詐欺目的のもの、不法滞在のための偽装結婚などがある。
また犯罪ではないが短期間の結婚をしてブラックリストを回避し、(携帯電話等を)契約をするケースもあるという。
架空の扶養を用いて、脱税する目的、あるいは贈与税脱税のために偽装結婚の後に偽装離婚をする。