修学院駅

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修学院駅
駅全景(2014年5月、踏切から)
(左のマンション2階に叡山電鉄運輸課がある)
しゅうがくいん
Shūgakuin
E04 一乗寺 (0.8 km)
(0.9 km) 宝ケ池 E06
地図
所在地 京都市左京区山端壱町田町14-1[1]
北緯35度3分0.81秒 東経135度47分25.65秒 / 北緯35.0502250度 東経135.7904583度 / 35.0502250; 135.7904583座標: 北緯35度3分0.81秒 東経135度47分25.65秒 / 北緯35.0502250度 東経135.7904583度 / 35.0502250; 135.7904583
駅番号  E05 
所属事業者 叡山電鉄
所属路線 叡山本線
キロ程 2.9 km(出町柳起点)
駅構造 地上駅
ホーム 2面2線
乗車人員
-統計年度-
1,858人/日(降車客含まず)
-2017年-
開業年月日 1925年大正14年)9月27日[1]
備考 無人駅
(平日朝の通学時間帯のみ駅員派遣あり)
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修学院駅(しゅうがくいんえき)は、京都府京都市左京区山端壱町田町にある叡山電鉄叡山本線駅ナンバリングE05

歴史[編集]

旧修学院駅のホームと電車(1970年頃)

開業当時は現在より約100メートル北側にあり、駅出口は現在駅前にあるプラザ修学院の裏の道に面していて、ここが駅前通りとなっていた。駅構造、配線等は現在とほぼ同じであった。駅業務ならびに運輸関係の事務所は駅西側、現在の北山通あたりにあり、駅前通を挟んで離宮道との間(現在の京福マンションの位置)にも事務所や倉庫があった。東側のホーム裏(現在の北山通の位置)は車庫裏というべき場所で、草むした線路の上に廃台車や部品が放置されていた。

1960年代までは出町柳方面行きホームの入口脇に売店があり、出札窓口を兼ねていたが、通常時は上下ホームともに集札は乗務員と駅員によって車両ドア付近で行われており駅への出入は自由であった。

1970年に北山通の建設により南へ約100メートルほど移動し、事務所も現在のトイレ横の建物に移動している。なおこの建物は叡山電鉄として独立してから、出町柳駅隣接のビルが完成するまで本社事務所(2012年現在でも登記上の本店所在地)となっていた。駅前通りにあった商店の多くは駅東側のプラザ修学院(半数は店舗付住宅)に移動した。

1980年頃の東側住宅地は学生アパートなどが多く、駅周辺にも牛丼屋・ハンバーガーショップ・中華レストランといったファーストフード店が進出し、ある意味華やかであった時代である。しかしこれらの店舗は当駅の利用客減少や、京都市内の大学の南部移転などで主な客層である学生が減ったため撤退している。

その一方、修学院車庫では北山通の建設で一部建物の移動ならびに配線変更が行われ、入口に近い所の分岐器が叡山電鉄で唯一の複分岐器となり、倉庫兼休憩所として用いられていたデナ1形廃車体が撤去されている。その後、ローズマンションが建設され、事務所が構内東側に移転するなどしているが配線等はほぼこの時点のままである。

年表[編集]

駅構造[編集]

相対式ホーム2面2線を有する地上駅。両ホームはほぼ全体が上屋に覆われている。無人駅であるが、出町柳方面ホームには自動券売機が設置されている[1]。かつては上下ホーム入り口にスルッとKANSAI共通カード対応自動改札機(ゲートのないタイプ)が設置されていたが、2016年1月31日をもってスルッとKANSAI共通カードへの対応を取り止めた際に運用を停止した直後に撤去されている。出入口は北の北山通側(宝ケ池駅側)にある。八瀬比叡山口鞍馬方面ホームの南側には男女共用のトイレがある[1]

なお、平日朝ラッシュ時間帯には上りホームに駅係員が配置され集札業務を行う。

下りホームには改札横のスロープ通路から、上りホームにはホーム裏から下記運輸課への入口を介して車椅子等での移動が可能なバリアフリールートが確保されている[1]が、運輸課の定期券販売所やトイレへのバリアフリールートは確保されていない。

ホーム有効長は上下線ともにぎりぎり3両分の長さがあり、1990年代までは単行と2両編成の電車の車両交換が行われていた。長く駅員の手旗合図によってきたが、末期には代用の色灯信号も設置されていた。現行ダイヤでは当駅での車両交換は実施されていない。必要な場合は出町柳まで回送して交換している。

出町柳行きホーム隣のローズマンション2階には叡山電鉄の運輸課があり、定期券販売所では定期券のほか各種乗車券を発売している。大人用回数券については駅前のセブンイレブン京都修学院駅前店でも発売。

当駅で乗務員の交代が行われる列車がある。

駅東側の地名「修学院」は現在では「しゅうがくいん」と読むが、駅開設当時は「しゅがくいん」と読んでいた。変遷の経緯や時期には諸説あるが、現在でも修学院離宮をはじめ「しゅがくいん」と発音するものもある。

のりば[編集]

番線 路線 方向 行先
西側 叡山本線
鞍馬線直通
下り 八瀬比叡山口方面
貴船口鞍馬方面
東側 叡山本線 上り 出町柳方面

※案内上ののりば番号は割り当てられていない。

駅周辺[編集]

北山通に面し、東大路通の北端部にある。南東側のローズマンション裏には修学院車庫が隣接している。また、駅のすぐ東側に白川通が、西側に川端通がある。京都盆地の北東角にあたり、西側の東大路通と川端通の間にある旧大原街道は古くからの商店街である。当駅のごく周辺は、駅東側のプラザ修学院、駅西側に隣接(ホーム側にも入口あり)したフレスコ修学院店の他、数件のスーパーマーケットも立地する商業地域であるが、駅から少し離れると北山通、白川通沿い以外は住宅地となっている。

東側に広がる住宅地は徒歩圏内としては叡山電鉄沿線で一番大きく、付近には観光名所も多い。このため輸送人員は当駅で半減する。京都市営地下鉄烏丸線松ヶ崎駅は西へ800メートルほど離れたところにある。

バス路線[編集]

駅には乗り入れない。最寄りとなる停留所は、「修学院道」あるいは「修学院駅前」である。経由する路線が多いため、ここでは停留所ごとに分けて解説する。

修学院道[編集]

白川通(北行)
京都市営バス
京都バス
白川通(南行)
京都市営バス
京都バス
  • 18号系統(土曜・休日のみ1本の運行):銀閣寺道・清水道 経由 京都駅行

修学院駅前[編集]

川端通(北行)
京都バス
川端通(南行)
京都バス
北山通(西行)
京都市営バス
北山通(東行)
京都市営バス
  • 65号系統 :岩倉操車場前行き
  • 北8号系統:高野 北大路バスターミナル行

1997年(地下鉄烏丸線が国際会館駅までの開通時)までは京都市バス(北6号系統:北大路BT(一時期は四条烏丸まで運行していた時期あり) - 大原)もこちらで乗降扱いを行っていた。なお、停留所名は「山端」であった。

その他[編集]

  • 京阪電気鉄道との初乗り相互区間同士の乗継割引適用は当駅までであった(2023年(令和5年)4月1日廃止)[3]
  • 駅名の「修学院」は駅付近の地域名(旧愛宕郡修学院村)に由来する。修学院離宮が有名なため離宮の名前を採って地名としたと思われがちだが、離宮のほうが地名を採って修学院と称したものであり、地名はかつて当地に存在した比叡山下の寺院である修学院に由来する[4]

隣の駅[編集]

叡山電鉄
叡山本線
一乗寺駅 (E04) - 修学院駅 (E05) - 宝ケ池駅 (E06)
  • 括弧内は駅番号を示す。

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e 各駅情報 | 修学院駅”. 叡山電鉄. 2016年2月11日閲覧。
  2. ^ a b c 曽根悟(監修) 著、朝日新聞出版分冊百科編集部 編『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 公営鉄道・私鉄』 4号 京福電気鉄道・叡山電鉄・嵯峨野観光鉄道・京都市交通局、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2011年4月3日、14-15頁。 
  3. ^ 京阪線と叡山電車の乗継割引の廃止について”. 2023年7月8日閲覧。
  4. ^ 山谷和弥『続・駅名ものがたり 叡山本線・鞍馬線に沿って』カギコウ、1992年、44-45頁。ISBN 4-7970-4901-4 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]