ユニバーシティ・オブ・ザ・ピープル
種別 | Internet-Based University |
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設立年 | 2009年 |
所在地 |
アメリカ合衆国 カリフォルニア パサデナ |
公式サイト | UoPeople.edu |
人民大学(University of the People、略称UoPeople、ユニバーシティー・オブ・ザ・ピープル)は、地球上のあらゆる貧困地域、遠隔地域と高等教育機会をつなぎ、高等教育の普及による世界のよりよいコミュニティ生成を目指すことを理念とした、世界最初の学費無料をめざすオンライン大学である。学長は、ユダヤ系イスラエル人の起業家であるシャイ・レシェフ。 2011年現在、115か国以上から1100人以上の学生が在籍している。
まだ知名度があまりない新興大学のため、2011年現在日本語に訳した大学名が存在しないが、日本語に訳すならば、「ピープル大学」が妥当な訳であろう。
概要
常勤教員、退職後教授、修士以上の学生、専門講師などの非常勤教員によりカリキュラム作成と評価が行われ、学生はオンライン・コミュニティで教材、議論の共有、質問、論文の提出を行う。
MOOCs同様、2000年代後半のコンピュータネットワーク技術の進歩により実現可能となった教育形態だが、UoPeopleは上述の設立理念によりブロードバンドや筆記用具の調達に困難を伴う生徒の環境を考慮し、ビデオ教材やオーディオ教材、印刷物を排し、すべてオンライン上の文章でのみ完結させる授業を目指しているという点で異なる。
2009年創設時点で、Business Administration(経営学)と、Computer Science(コンピューター科学)のプログラムを開設。準学士課程(日本の短期大学に相当)と学士課程(大学に相当)を設置している。大学院については「プログラムを計画中」とだけ発表されている(2014年10月時点)。
運営費に充てられる最低限の費用が設定されているが、学生の経済状態、居住国などにより金額は考慮される。
- 授業履修費:$15-$50
- 試験料:$10-$100
授業履修費と試験料は国ごとに定められており、一般的に貧しいとされる国ほど安い金額に設定されている。日本の場合、入学時に授業履修費50ドルを一度だけ支払う必要があり、また、一科目ごとの試験料として100ドルを支払う必要がある。それ以外の学費は一切かからない。日本の場合、準学士課程においては卒業にかかる費用は総額1850ドル。学士課程においては総額3650ドルである。
- 国際連合 Global Alliance for ICT and Development (GAID)により支援されている。
- 2009年5月19日、国際連合本部で、記者発表。
入学資格
入学には18歳以上かつ高校を卒業していることが求められ、高等学校の卒業証明書が入学審査時に必要となる。証書が英語で書かれていない場合は、英語に翻訳された公式の卒業証明書も併せて大学に提出する必要がある。
授業は全て英語で行われるので、入学審査通過のため非英語圏からの出願者は英語能力資格の証明の提出が可能。
TOEFLのiBTスコアでは61以上、IELTSは6.0、PTEアカデミックでは44、英検は準一級等が目安とされている。[1]
また、コンピューター科学課程の入学審査では、高校卒業程度の数学能力、若しくは数学やコンピュータに関連した実務経験を証明する書類の提出も求められる。
上記の能力が不足している場合は、特定の英語や数学に関する授業を修了し本科の授業が履修できるようになるまで、聴講生(=special non-degree student)として入学することも可能。
関連項目
参照
- ^ (PDF) English Proficiency Qualifications 2014年10月29日閲覧。
- Israeli Entrepreneur Plans a Free Global University That Will Be Online Only, 2009年1月26日, ニューヨーク・タイムズ
- On the Internet, a university without a campus, 2009年1月25日, ヘラルド・トリビューン