京都人の密かな愉しみ

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京都人の密かな愉しみ
ジャンル 教養番組テレビドラマ
脚本 源孝志
演出 源孝志
出演者 団時朗
常盤貴子
銀粉蝶
ナレーター 井上あさひ伊東敏恵
製作
制作 NHK BSプレミアム
放送
放送国・地域日本の旗 日本
京都人の密かな愉しみ
プロデューサー牧野望伊東純、源孝志(制作統括)
豊田研吾妹尾啓太
エンディング京都慕情
放送期間2015年1月3日
回数1
京都人の密かな愉しみ 夏
放送期間2015年8月15日
放送時間19:30 - 21:30
放送枠ザ・プレミアム
放送分120分
回数1
京都人の密かな愉しみ 冬
放送期間2016年3月19日予定
放送時間21:00 -
放送枠ザ・プレミアム
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京都人の密かな愉しみ』(きょうとじんのひそかなたのしみ)は、NHK BSプレミアムで不定期放送されている番組。2015年(平成27年)1月3日ザ・プレミアムの枠で放送され、同年8月15日に続編にあたる『京都人の密かな愉しみ 夏』が放送された。ほか、『京都人の密かな愉しみ』をパートごとで30分に分割したミニ番組も不定期にNHK BSプレミアムで放送されている。

入江敦彦が2004年に出版したエッセイ『京都人の秘そかな愉しみ』とは無関係である。

企画・制作

大学教授京都の文化に関心の深いエドワードと、彼が今一番興味を持って「観察」している隣家の老舗和菓子屋若女将の間に広げられる邂逅や日々の生活を追う「メインドラマ」パートと、それに絡む「オムニバスドラマ」のパート、そして京都のおばんざいの作り方の実演や実際に京都で活躍している職人などを紹介する「ドキュメンタリー、情報」のパートで構成されている。

観光旅行では見えにくい京都の生活文化を地元民の視線から描いている[1]

またドラマの最後に付けられるフィクションを示す注記は通常「このドラマはフィクションであり、実在の場所/人物とは関係がありません」などの共通語が使われるが、この番組では「このドラマはフィクションどす 実在する京都人とは関係おへん おおきに」と京言葉で書かれている。

各回内容

秋編

当初サブタイトルは付いていなかったが、夏編放送時に改めて付けられた。外部リンク参照。

初回放送は2時間番組。その後、30分ごとの4編に再編集され、それぞれに編名が付いた。

  • 作法編
  • 縁結び編
  • 代替わり編
  • 秋から冬の味覚編

オムニバスドラマ

  • 其の一 煎茶の深情け
  • 其の二 私の大黒さん
  • 其の三 桐タンスの恋文

夏編

  • わけありな夏編
  • 怪談編
  • 水の美学編
  • 夏の味覚編

オムニバスドラマ(夏編)

  • 其の一 真名井の女
  • 其の二 木屋町 珈琲夢譚

冬編

出演者

メインドラマ

エドワード・ヒースロー
演 - 団時朗
洛志社大学文化人類学教授。イギリスヨークシャー出身。独身。京都に移住して10年ほど経っている。京都の、それも観光旅行では見えにくい内面の文化に興味がある。それらを体現していると思われる和菓子屋の若女将に関心を持ち、一歩間違えばストーカーまがいに尾行したりもしている。甘い物、とりわけあんこが嫌い。
沢藤三八子
演 - 常盤貴子
エドワードの住まいの隣にある老舗和菓子屋「久楽屋春信」の若女将で跡取り娘。美人だが全く浮いた噂もなく、母親が持ってくる数多くの見合い話を断り続けているが、その理由は明らかではない。
沢藤鶴子
演 - 銀粉蝶
「久楽屋春信」の女将で三八子の母。なかなか結婚に踏み切らない娘に手を焼いているが、彼女自身も跡取り娘で婿養子を迎えていたことが「夏」編で明らかにされた。京都市上京区生まれの生粋の「京都人」だが「鉄輪の井戸」のことを知らずにエドワードに教えてもらうなど抜けたところがある。
雲水はん
演 - 深水元基
エドワードが「三八子の密かな恋の相手」と見ていた謎の托鉢僧。「夏」編で実は三八子の父(故人)が祇園芸妓との間に儲けていた隠し子であることが明らかとなった。
エミリー・コッツフィールド
演 - シャーロット・ケイト・フォックス
洛志社大学言語言語学教授。イギリスヨークシャー出身。独身。「夏」編の最後のシーンで、突如夜中にエドワードの家にやってきた女性。「冬」編において、実はエドワードの親子ほど年の離れた許婚であり、彼女を避けて故郷を捨てたエドワードを追いかけ、京都へきたことが明らかとなった。
その他
峰蘭太郎湖条千秋いわすとおる木村康志松島紫代周防ゆう池田琴弥永沼伊久也

オムニバスドラマ

煎茶の深情け

私の大黒さん

桐タンスの恋文

真名井の女

木屋町 珈琲夢譚

その他

番組内でインタビューや調理の場面に登場する人々

スタッフ

ロケ地

  • 同志社大学 - 主人公・エドワードの勤務先である「洛志社大学」のモデル。一部ロケも行われた。
  • 俵屋吉富 - 主人公・エドワードが住む町屋の隣にある有職和菓子屋「御菓子司 久楽屋春信」のモデル
  • 雨宝院 - 主人公・エドワードが密かに恋心を寄せることになる沢藤三八子を見かけた場所
  • 将軍塚 青龍殿 - 主人公・エドワードが早朝の京都を一望する場面に出てくる
  • 粟田口 青蓮院門跡 - 主人公・エドワードが早朝の庭を眺める場面に出てくる
  • 桔梗利 内藤商店 - 掃除に使う箒を文政年間から商う老舗女店主にインタビューする場面に出てくる
  • あじき路地 - 門掃きを説明する場面に出てくる
  • 京都府立植物園 - 煎茶の深情けのロケ地のひとつ
  • 西陣百々町(どどちょう)、室町通 - 主人公・エドワードが散策場面のロケ地のひとつ
  • 片山家能楽・京舞保存財団 - 京舞 井上流女宗家にインタビューする場面に出てくる
  • 泉涌寺 塔頭 雲龍院 - 私の大黒さんのロケ地のひとつ
  • 下鴨神社 相生社 - 沢藤三八子が何やら結縁を祈願する場面に出てくる
  • 下鴨神社 糺の森 - 沢藤三八子と謎の雲水とが人目を忍んで密会する場面に出てくる
  • 相国寺 塔頭 瑞春院 - 桐タンスの恋文のロケ地のひとつ
  • 妙心寺 塔頭 大法院 - 桐タンスの恋文のロケ地のひとつ
  • 鹿王院 - 桐タンスの恋文のロケ地のひとつ
  • 妙心寺 塔頭 衡梅院 - 沢藤三八子が年季茶会の有職和菓子の打ち合わせに訪れた
  • 出町枡形商店街 - 主人公・エドワードがよく来る商店街
  • 出町 ふたば - 沢藤三八子が秋に必ず栗餅を買う生菓子屋
  • 千本釈迦堂 - 大根炊きを紹介する場面に出てくる
  • 貴船神社 - 夏の茶会に用いる水汲みをする場面に出てくる
  • 右源太 - 貴船の川床での夜咄の茶事の場面に出てくる
  • 命婦稲荷社 - 真名井の女のロケ地のひとつ
  • 鉄輪井 - 真名井の女のロケ地のひとつ
  • 梨木神社 染井の水 - 真名井の女のロケ地のひとつ、湧き水
  • 八坂神社 祇園神水 - 真名井の女のロケ地のひとつ、湧き水
  • 市比賣神社(いちひめじんじゃ) - 真名井の女のロケ地のひとつ
  • 天之真名井 - 真名井の女のロケ地のひとつ、湧き水
  • 花背 美山荘 - 京都夏の家庭料理を調理する場面に出てくる
  • 金戒光明寺 塔頭 永運院 - 夏に流し素麺をする地域催事の場面に出てくる
  • 冷泉家 - 新しい松の井(御文庫に入る際の潔斎をする水などに使用)を紹介する場面に出てくる
  • 錦天満宮 錦の水 - 錦天満宮にある湧き水
  • 高瀬川源流庭苑 - 和食がんこ内にある七代目小川治兵衛作の庭で鴨川から取水する高瀬川の源
  • 銅駝の水 - 銅駝會舘にある湧き水
  • 直珈琲(なおこーひー) - 珈琲夢譚のロケ地のひとつ、コーヒ屋「滴」のモデル
  • 晦庵河道屋 - 珈琲夢譚のロケ地のひとつ、兄弟が晩御飯を食べる蕎麦屋
  • イノダコーヒ - 珈琲夢譚のロケ地のひとつ
  • 妙心寺 塔頭 天球院 - 珈琲夢譚のロケ地のひとつ
  • 御霊神社 - 夏の大祓神事である茅の輪くぐりの場面に出てくる相国寺北の上御霊神社
  • 福寿稲荷神社 - 沢藤三八子と謎の雲水とが人目を忍んで密会する場面に出てくる上御霊境内にある神社
  • 福寿園(宇治市) - 沢藤鶴子が夏の挨拶に訪れた製茶会社で、この後 寺に戻る雲水を見かける
  • 興聖寺 (宇治市) - 雲水はんが修行している寺として登場
  • ハンター邸 - エミリーの母校であり、エドワードがイギリスで勤めていた大学のロケ地
  • 六甲山牧場 - エミリーとエドワードの故郷であるヨークシャーのロケ地

京都の家庭料理紹介

脚注

  1. ^ NHK広報局報道用資料(平成27年7月22日(PDFファイル))

外部リンク