五月会

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五月会(さつきかい)は、埼玉県東松山市を拠点として音楽に関する活動を行なっている、非営利の任意団体。主な活動は、東松山ユンゲルコールをはじめとする合唱団の運営、地域における音楽普及啓発活動、音楽家志望者への後援などである。

沿革[編集]

  • 1950年頃 中学校音楽教師小山伸(こやま のぶ)が、自宅を開放し希望者にピアノを教え始める。当初は毎年5月に発表会を行っていたことから、「五月会」の名称を使い始める。
  • 1963年 伸の妻、小山貞子(こやま さだこ)が小学校の音楽教師を退職し、その退職金を投じて自宅敷地内に練習ホール(通称・小山ホール(こやま-))を建設。以後、現在に至るまで傘下の合唱団全てがこのホールを練習場として使用している。
11月16日の第15回合唱の夕べを、新設された東松山文化会館(現・東松山市民文化センター)で開催。以後、同会場を主な演奏会場として利用する。
  • 1984年 大阪府で開催された、第37回全日本合唱コンクール全国大会で銅賞。以後、1991年まで連続8回、全国大会に出場する。
  • 1998年 五月会の活動に対し、小山貞子が第7回志鳥音楽賞を受賞する。同年11月7日の第37回合唱の夕べを受賞記念演奏会とし、席上で表彰式が行われる。

活動[編集]

傘下の団体[編集]

五月会が運営する合唱団は、下記の通り。いずれの合唱団も、小山貞子またはその門下生が指導・指揮している。

  • 東松山ユンゲルコール(ひがしまつやま-・Higashimatsuyama Junger Chor)
高校生以上の男女をメンバーとする混声合唱団。五月会の中で最大の人数を擁し、実質的に会の中核を成している。
  • 東松山フラウエンコール(ひがしまつやま-)
高校生以上の女性をメンバーとする女声合唱団。メンネルコール(後述)とは異なり、ユンゲルコールの女性とは別のメンバーが所属している、基本的に独立した合唱団である。
  • 東松山メンネルコール(ひがしまつやま-)
高校生以上の男性をメンバーとする男声合唱団。ユンゲルコールの男性メンバーのみで男声合唱の演奏をする際に用いる名義。
  • 東松山少年少女合唱隊Aチーム(ひがしまつやましょうねんしょうじょがっしょうたいエー-)
小学4年生~中学生までの男女をメンバーとする少年合唱団。
  • 東松山少年少女合唱隊Bチーム(ひがしまつやましょうねんしょうじょがっしょうたいビー-)
小学1~4年生の男女をメンバーとする少年合唱団。
  • 東松山リープヒェンコール(ひがしまつやま-)
就学前の男女児をメンバーとする。参加資格は、指導者の弁によれば「トイレに自分で行けるか、行きたいときに言えるようになったら」。
  • エーヴィッヒリート
フラウエンコールと、埼玉県坂戸市の若葉女声コーラス(ともに小山貞子指揮)が合同で演奏する際に用いる、女声合唱団としての名義。

最近の活動[編集]

かつてはユンゲルコールが全日本合唱コンクールの関東大会・全国大会に連続して出場するなど、コンクールを目指しての練習を中心としてきたが、1990年代なかば頃から全日本合唱連盟を脱退し、以後は地域での音楽普及活動や内外の合唱団・オーケストラとの共演など、コンクールにとらわれない活動を行っている。

2006年にはユンゲルコールが設立45周年を迎え、7月に記念コンサートを行った。

団員やOBOGのうち音楽家を志す者に対する援助活動も行っている。五月会メンバーから寄付を募って海外留学中のメンバーに送金をしたり、舞台発表を行うメンバーのチケットの斡旋を行ったりするのが、主な援助の内容である。

著名な出身者[編集]

モットー[編集]

「愛し合って許し合って皆が家族」

関連項目[編集]