二毛作
二毛作 (にもうさく)とは、同じ耕地で一年の間に2種類の異なる作物を栽培することである。同じ作物を作る場合は二期作(にきさく)と言い、年に1回だけ作物を作ることは一毛作(いちもうさく)や単作(たんさく)と言う。
転じて、近年では飲食店で昼と夜で提供する料理が変わる店のことを二毛作料理店などと呼ぶようになった。
概要
日本においては、春から秋にかけてイネを作り、秋に収穫してから翌年の春まではムギなどを作っていることが多かった。一回目を表作、二回目を裏作という。日本では鎌倉時代頃から普及したが、第二次世界大戦後、特に高度経済成長期頃から、輸入穀物に価格面で対抗できなくなり、あまり行われなくなった。
イネの場合、水田での栽培ということもあり、連作障害が発生しにくかったが、一般的には二毛作を行うと地力が低下し、次第に生育不良となっていく。これを回避するため、ヨーロッパでは三圃式農業や輪栽式農業として発展していった。 近年、FOEASという地下水位制御システムが開発され、農地の高度利用がしやすくなった。
農林水産省では、農業者戸別所得補償制度により、水田を最大限活用して食料自給率の向上を図るため二毛作に対する助成を行っている[1][2]。
関連事項
- 二期作
- 阪神甲子園球場の芝生は1982年にこの二毛作によって通年、緑一色となった。オーバーシードも参照。
- スポーツ新聞 - 一部で宅配版の番組表の箇所を即売=鉄道駅、コンビニエンスストアなどでの販売分ではアダルト記事に差し替えているので、当ページ記事名からの派生で「二毛作」という場合がある
- PRONTO - 朝昼は喫茶店、夜はバーと「二毛作営業」でチェーンを展開している日本の飲食店。