中野康司
中野 康司(なかの こうじ、1946年 - )は、イギリス文学者・翻訳家。小池滋の門下生、小池監修のちくま文庫版『シャーロック・ホームズ全集』の訳者の一員。19-20世紀イギリス小説が専門。ジェーン・オースティン、E・M・フォースターに多くの翻訳がある。
略歴
神奈川県に生まれる。東京外国語大学卒業、東京都立大学大学院博士課程中退。國學院大學文学部助教授、東京都立大学助教授、教授を経て青山学院大学教授。2012年退職。
著書
- 『ジェイン・オースティンの言葉』 ちくま文庫、2012年。作品名言を紹介した読書案内
主な訳書
- コナン・ドイル『緋色の研究、まだらの紐など』「シャーロック・ホームズ全集 2巻」
- 同『シルヴァー・ブレイズ』 第6巻の収録の一篇。ちくま文庫、各1997年
- 同『最後の事件、三人の学生など』 第7巻収録。(初刊は東京図書、1982年)
- ロバート・バーナード『欺しの天才 アガサ・クリスティ創作の秘密』(小池滋共訳)、秀文インターナショナル、1982年
- N・S・ヌデベレ『愚者たち』 講談社、1985年
- E・M・フォースター『アレクサンドリア』 晶文社、1988年(オンデマンド版2007年)/ ちくま学芸文庫、2010年
- 同 『天使も踏むを恐れるところ』 白水社、1993年 / 白水Uブックス、1996年
- 『E. M. フォースター著作集7 デーヴィーの丘』 みすず書房、1994年
- 『E. M. フォースター著作集8 小説の諸相』 みすず書房、1994年
- ライオネル・トリリング『E. M. フォースター』 みすず書房、1997年
- ウィンダム・ルイス『愛の報い』(「世界の文学 4」集英社)、1991年
- ダグラス・ダン『ひそやかな村』 白水社、1992年 / 白水Uブックス 1996年
- ボブ・シャコーチス『おれは彼女の心臓を食べた』 集英社、1994年
- アーネスト・J・ゲインズ『ジェファーソンの死』 集英社、1996年。全米批評家協会賞受賞
- ジュリアン・バーンズ『海峡を越えて』 白水社、1998年
- ノエル・アナン『大学のドンたち』 みすず書房、2002年
- リットン・ストレイチー『てのひらの肖像画』 みすず書房、1999年
- 同『ヴィクトリア朝偉人伝』 みすず書房、2008年
- ジェイン・オースティン 『高慢と偏見』 ちくま文庫(上・下)、2003年
- 同 『エマ』 ちくま文庫(上・下)、2005年
- 同 『分別と多感』 ちくま文庫、2007年
- 同 『説得』 ちくま文庫、2008年
- 同 『ノーサンガー・アビー』 ちくま文庫、2009年
- 同 『マンスフィールド・パーク』 ちくま文庫、2010年
- J・E・オースティン=リー 『ジェイン・オースティンの思い出』 みすず書房、2011年、※甥の回想
- カレン・ジョイ・ファウラー 『ジェイン・オースティンの読書会』 ちくま文庫、2013年
参考
- みすず書房ホームページでの「著訳者」紹介