世界水泳選手権

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世界水泳選手権
開始年 1973
主催 世界水泳連盟
公式サイト
世界水泳連盟
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世界水泳選手権(せかいすいえいせんしゅけん World Aquatics Championships)は、世界水泳連盟(旧称:国際水泳連盟)が主催する水泳の国際大会である。通称世界水泳

水泳界において、夏季オリンピックに次ぐ重要な大会とされる。かつては2~5年間隔で不定期に行われてきたが、2001年の第9回日本・福岡大会以降は夏季オリンピックの前年と翌年の奇数年に開催されている。

概要[編集]

基本的には7-8月に開催されているが、2007年にオーストラリアで開催された時は、南半球の季節の関係で3-4月に繰り上げて開催された。そのため、この年8月に競泳のみインターナショナル・スイム・ミート2007(日本名:世界競泳2007)が日本の千葉県国際総合水泳場で開催された。

本大会は世界最高スイマーが一堂に集う大会であり、特に競泳競技では世界記録がここで更新されることがある。また、五輪の前年にあたる大会では、五輪に向けた調整や、前哨戦としても大変重要な大会になる。正式種目として五輪にはない、自由形以外の50m競技も行われる。2015年以降は世界マスターズ水泳選手権大会も実質統合され、この大会と連続して行われるようになっている。

なお、偶数年に開催されている短水路の世界選手権は世界短水路選手権を参照。

大会一覧[編集]

開催地 開催国 開催日程 開催アリーナ 参加国・地域 競技者数
1 1973年 ベオグラード (1) ユーゴスラビア社会主義連邦共和国の旗 ユーゴスラビア (1) 1973年8月31日 - 9月9日 タシュマイダン・スポーツセンター 47 686
2 1975年 カリ (1)  コロンビア (1) 1975年7月19日 - 7月27日 ヘルナンド・ボテロ・オバーン・スイミングプール 39 682
3 1978年 ベルリン (1) 西ドイツの旗 西ドイツ (1) 1978年8月20日 - 8月28日 オリンピアパルク・スイムシュタディオン 49 828
4 1982年 グアヤキル (1) エクアドルの旗 エクアドル (1) 1982年7月29日 - 8月8日 アルベルト・ヴァラリーノ・プール 52 848
5 1986年 マドリード (1) スペインの旗 スペイン (1) 1986年8月13日 - 8月23日 M86スイミングセンター 34 1119
6 1991年 パース (1) オーストラリアの旗 オーストラリア (1) 1991年1月3日 - 1月13日 クレアモント・スーパードローム 60 1142
7 1994年 ローマ (1) イタリアの旗 イタリア (1) 1994年9月1日 - 9月11日 フェロ・イタリコ 102 1400
8 1998年 パース (2) オーストラリアの旗 オーストラリア (2) 1998年1月8日 - 1月17日 パース・スーパードローム 121 1371
9 2001年 福岡 (1) 日本の旗 日本 (1) 2001年7月16日 - 7月29日 マリンメッセ福岡 134 1498
10 2003年 バルセロナ (1) スペインの旗 スペイン (2) 2003年7月12日 - 7月27日 パラウ・サン・ジョルディ 157 2015
11 2005年 モントリオール (1) カナダの旗 カナダ (1) 2005年7月16日 - 7月31日 ジャン・トゥラボ 144 1784
12 2007年 メルボルン (1) オーストラリアの旗 オーストラリア (3) 2007年3月18日 - 4月1日 ロッド・レーバー・アリーナ 167 2158
13 2009年 ローマ (2) イタリアの旗 イタリア (2) 2009年7月17日 - 8月2日 フォロ・イタリコ 185 2556
14 2011年 上海 (1) 中華人民共和国の旗 中国 (1) 2011年7月16日 - 7月31日 上海東方体育中心 181 2220
15 2013年 バルセロナ (2) スペインの旗 スペイン (3) 2013年7月19日 - 8月4日 パラウ・サン・ジョルディ 180 2293
16 2015年 カザン (1) ロシアの旗 ロシア (1) 2015年7月24日 - 8月9日 カザン・アリーナ 190 2400
17 2017年 ブダペスト (1)  ハンガリー (1) 2017年7月14日 - 7月30日 ドナウ・アレーナ 182 2360
18 2019年 光州広域市 (1) 大韓民国の旗 韓国 (1) 2019年7月12日 - 7月28日 南部大学校 192 2623
19 2022年 ブダペスト (2)  ハンガリー (2) 2022年6月18日 - 7月3日 ドナウ・アレーナ 185 2034
20 2023年 福岡 (2) 日本の旗 日本 (2) 2023年7月14日 - 7月30日 マリンメッセ福岡A館・B館 195 2392
21 2024年 ドーハ (1) カタールの旗 カタール (1) 2024年2月2日 - 2月18日 アスパイア・ドーム 199 2238
22 2025年 カラン[1] (1) シンガポールの旗 シンガポール (1) 2025年 シンガポール・ナショナルスタジアム
23 2027年 ブダペスト (3)  ハンガリー (3) 2027年 ドナウ・アレーナ
24 2029年 北京市 (1) 中華人民共和国の旗 中国 (2) 水立方

実施競技・種目一覧(2024)[編集]

  • 競泳競技(42種目);50~200mの個人種目は予選・準決勝・決勝、400m以上の個人種目とリレーは予選・決勝。
  • 飛込競技(13種目);飛板飛込 (3m) (男・女)、高飛込 (10m) (男・女)は予選・準決勝・決勝。飛板飛込 (1m) (男・女)は予選・決勝。その他は決勝のみ。
    • 飛板飛込 (1m, 3m) (男・女)
    • シンクロナイズド飛板飛込 (3m) (男2・女2)
    • 高飛込 (10m) (男・女)
    • シンクロナイズド高飛込 (10m) (男2・女2)
    • シンクロナイズド飛板飛込 (3m) (混合:男1+女1)
    • シンクロナイズド高飛込 (10m) (混合:男1+女1)
    • チーム (飛板3m+高飛込10m) (混合:男1+女1を含む4名以下)
  • ハイダイビング競技(2種目);すべて決勝。
    • ハイダイビング (20m) (女)
    • ハイダイビング (27m) (男)
  • 水球競技(2種目)
    • 水球 (男・女)
  • アーティスティックスイミング競技(11種目);すべて予選・決勝。
    • ソロ テクニカルルーティン(女)
    • ソロ フリールーティン(女)
    • 男子ソロ テクニカルルーティン(男)
    • 男子ソロ フリールーティン(男)
    • デュエット テクニカルルーティン(女2)
    • デュエット フリールーティン(女2)
    • ミックスデュエット テクニカルルーティン(混合:男1+女1)
    • ミックスデュエット フリールーティン(混合:男1+女1)
    • チーム テクニカルルーティン(オープン)
    • チーム フリールーティン(オープン)
    • チーム アクロバティックルーティン(オープン)
  • オープンウォータースイミング競技(5種目);すべて決勝。
    • オープンウォータースイミング (5km, 10km) (男・女)
    • リレー (4×1.5km) (混合:男2+女2)

歴史[編集]

種目 大会
1973 1975 1978 1982 1986 1991 1994 1998 2001 2003 2005 2007 2009 2011 2013 2015 2017 2019
競泳 29 29 29 29 32 32 32 32 40 40 40 40 40 40 40 42 42 42
飛込 4 4 4 4 4 6 6 10 10 10 10 10 10 10 10 13 13 13
ハイダイビング 2 2 2 2
水球 1 1 1 1 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2 2
アーティスティックスイミング 3 3 3 3 3 3 3 3 3 4 4 7 7 7 7 9 9 10
オープンウォータースイミング 0 0 0 0 0 2 2 4 6 6 6 6 6 7 7 7 7 7
合計 37 37 37 37 41 45 45 51 61 62 62 65 65 66 68 75 75 76

第1回世界水泳選手権は1973年ユーゴスラビア(現セルビア)の首都ベオグラードで、47カ国から686人が参加して開催された。ちなみに2009年ローマ大会では、185の国と地域から総勢2556人が出場している。世界の水泳界においては、オリンピックの存在感が大変大きかったこともあって、比較的その歴史は浅い。

競泳では、第1回大会から長くアメリカと東ドイツの実力が圧倒的で、まさに水泳界の2大大国であった。しかしながら、第3回大会頃から徐々に旧ソビエト連邦の実力も目立つようになり、米、東独の2強にソ連が次ぐ、という構図が見られた。1990年代に入って、大きく躍進した新勢力はオーストラリアであった。1998年パース大会で、長らくアメリカに次ぐ水泳大国だったドイツやロシアなどをおさえ、メダル獲得数で第2位に躍り出た。この大会以降、1位アメリカ、そしてオーストラリアがこれに続き、ドイツ、ロシアなどが2強を追う構図となっている。非欧米諸国の中では、中国、日本など東アジア勢が有力であったが、2005年モントリオール大会では、アフリカから南アフリカ・ジンバブエがそれぞれ健闘した。

一方アーティスティックスイミングでは、競泳と同じく第1回ベオグラード大会から常に実施されているが、第1回大会以降、長く金メダルをアメリカとカナダで競いあう時代が続いた。そしてほぼ例外なく、3番手には日本がつけていた。しかし1998年パース大会で、これまで全くメダル争いに加わっていなかったロシアが、いきなり3種目で金メダルを独占し女王の座についた。2番手には、長く万年銅メダルに甘んじできた日本が台頭してきた。そして3位以下にかつてのシンクロ2強の米・加両国と、フランスが続いた。2009年大会では、スペインがロシアに迫る活躍を見せて、3番手には中国がつけている。なお、2003年大会から、「フリールーティーンコンビネーション」が実施された。また2007年大会から、ソロ・デュエット・チームがこれまでの予選・テクニカルルーティンと決勝・フリールーティンの合計点で競っていたが、テクニカルルーティンとフリールーティンが分離された。2019年大会から「ハイライトルーティン」が実施される。これまでの4種目から種目数が拡大しメダル獲得のチャンスも広がったが、全種目に出場する選手はかなりの負担がかかることになる。

2013年大会から男子27m、女子20mで行われるハイダイビングが行われ、2015年大会から競泳で混合4x100mフリーリレー、混合4x100mメドレーリレーが、アーティスティックスイミングで混合デュエットのテクニカルルーティン、フリールーティンが行われた。

国別メダル受賞総数[編集]

国・地域
1 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 231 181 126 538
2 中華人民共和国の旗 中国 118 83 65 266
3 ロシアの旗 ロシア(2) 98 83 75 256
4 ドイツの旗 ドイツ(1) 91 104 99 294
5 オーストラリアの旗 オーストラリア 79 82 64 225
6  ハンガリー 31 24 28 83
7 イタリアの旗 イタリア 28 29 43 100
8 カナダの旗 カナダ 20 41 43 104
9 イギリスの旗 イギリス 20 18 36 74
10 フランスの旗 フランス 19 22 22 63
11 オランダの旗 オランダ 16 30 28 74
12  スウェーデン 11 15 15 41
13 ブラジルの旗 ブラジル 11 7 11 29
14 日本の旗 日本 10 33 58 101
15 南アフリカ共和国の旗 南アフリカ共和国 10 5 12 27
16  ウクライナ 9 8 13 30
17 スペインの旗 スペイン 8 26 25 59
18 セルビアの旗 セルビア(3) 7 4 5 16
19 ポーランドの旗 ポーランド 6 8 8 22
20  デンマーク 4 8 7 19
21 ジンバブエの旗 ジンバブエ 4 5 0 9
22 ギリシャの旗 ギリシャ 4 4 5 13
23  フィンランド 3 2 2 7
24 チュニジアの旗 チュニジア 2 2 4 8
25  ルーマニア 2 1 7 10
26  ベラルーシ 2 1 1 4
27 大韓民国の旗 韓国 2 0 1 3
28 メキシコの旗 メキシコ 1 4 9 14
29 スイスの旗 スイス 1 4 1 6
30 クロアチアの旗 クロアチア 1 3 3 7
31  リトアニア 1 2 2 5
32  ブルガリア 1 1 4 6
33 ベルギーの旗 ベルギー 1 1 2 4
コスタリカの旗 コスタリカ 1 1 2 4
35  ノルウェー 1 1 1 3
36 朝鮮民主主義人民共和国の旗 北朝鮮 1 0 1 2
37  コロンビア 1 0 0 1
スリナムの旗 スリナム 1 0 0 1
39 ニュージーランドの旗 ニュージーランド 0 5 5 10
40  オーストリア 0 3 3 6
41 スロバキアの旗 スロバキア 0 3 2 5
42  チェコ(4) 0 3 1 4
43  キューバ 0 1 1 2
アイスランドの旗 アイスランド 0 1 1 2
ジャマイカの旗 ジャマイカ 0 1 1 2
46 モンテネグロの旗 モンテネグロ 0 1 0 1
47 マレーシアの旗 マレーシア 0 0 3 3
48 アルゼンチンの旗 アルゼンチン 0 0 2 2
49  エジプト 0 0 1 1
プエルトリコの旗 プエルトリコ 0 0 1 1
シンガポールの旗 シンガポール 0 0 1 1
トリニダード・トバゴの旗 トリニダード・トバゴ 0 0 1 1
ベネズエラの旗 ベネズエラ 0 0 1 1
総計 857 861 852 2570

競泳大会記録[編集]

男子[編集]

種目 記録 選手 国籍 樹立年 大会
50m自由形 21秒04 ケーレブ・ドレッセル アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 2019年 大韓民国の旗 光州大会
100m自由形 46秒80 潘展楽 中華人民共和国の旗 中国 2024年2月11日 カタールの旗 ドーハ大会
200m自由形 1分42秒00 パウル・ビーデルマン ドイツの旗 ドイツ 2009年 イタリアの旗 ローマ大会
400m自由形 3分40秒07 パウル・ビーデルマン ドイツの旗 ドイツ 2009年 イタリアの旗 ローマ大会
800m自由形 7分32秒12 張琳英語版 中華人民共和国の旗 中国 2009年 イタリアの旗 ローマ大会
1500m自由形 14分34秒14 孫楊 中華人民共和国の旗 中国 2011年 中華人民共和国の旗 上海大会
50m背泳ぎ 24秒04 リアム・タンコック イギリスの旗 イギリス 2009年 イタリアの旗 ローマ大会
100m背泳ぎ 52秒19 アーロン・ピアソル アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 2009年 イタリアの旗 ローマ大会
200m背泳ぎ 1分51秒92 アーロン・ピアソル アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 2009年 イタリアの旗 ローマ大会
50m平泳ぎ 25秒95 アダム・ピーティ イギリスの旗 イギリス 2017年 ハンガリーの旗 ブダペスト大会
100m平泳ぎ 56秒88 アダム・ピーティ イギリスの旗 イギリス 2019年 大韓民国の旗 光州大会
200m平泳ぎ 2分05秒48 覃海洋 中華人民共和国の旗 中国 2023年 日本の旗 福岡大会
50mバタフライ 22秒35 ケーレブ・ドレッセル アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 2019年 大韓民国の旗 光州大会
100mバタフライ 49秒50 ケーレブ・ドレッセル アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 2019年 大韓民国の旗 光州大会
200mバタフライ 1分50秒73 クリストフ・ミラーク  ハンガリー 2019年 大韓民国の旗 光州大会
200m個人メドレー 1分54秒00 ライアン・ロクテ アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 2011年 中華人民共和国の旗 上海大会
400m個人メドレー 4分02秒50 レオン・マルシャン フランスの旗 フランス 2023年 日本の旗 福岡大会
4x100mフリーリレー 3分09秒21 マイケル・フェルプス(47秒78)
ライアン・ロクテ(47秒03)
マット・グレイバーズ(47秒61)
ネイサン・エイドリアン(46秒79)
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 2009年7月26日 イタリアの旗 ローマ大会
4x200mフリーリレー 6分58秒55 マイケル・フェルプス(1分44秒49)
リッキー・ベレンズ英語版(1分44秒13)
デビッド・ウォルターズ英語版(1分45秒47)
ライアン・ロクテ(1分44秒46)
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 2009年7月31日 イタリアの旗 ローマ大会
4x100mメドレーリレー 3分27秒28 アーロン・ピアソル(52秒19)
エリック・シャントゥ英語版(58秒57)
マイケル・フェルプス(49秒72)
デビッド・ウォルターズ(46秒80)
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 2009年8月2日 イタリアの旗 ローマ大会

女子[編集]

種目 記録 選手 国籍 日時 大会
50m自由形 23秒61 サラ・ショーストロム  スウェーデン 2023年7月29日 日本の旗 福岡大会
100m自由形 52秒07 ブリッタ・シュテフェン ドイツの旗 ドイツ 2009年7月31日 イタリアの旗 ローマ大会
200m自由形 1分52秒85 モリー・オキャラハン オーストラリアの旗 オーストラリア 2023年7月29日 日本の旗 福岡大会
400m自由形 3分59秒15 フェデリカ・ペレグリニ イタリアの旗 イタリア 2009年7月26日 イタリアの旗 ローマ大会
800m自由形 8分13秒86 ケイティ・レデッキー アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 2013年8月3日 スペインの旗 バルセロナ大会
1500m自由形 15分36秒53 ケイティ・レデッキー アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 2013年7月30日 スペインの旗 バルセロナ大会
50m背泳ぎ 27秒06 趙菁英語版 中華人民共和国の旗 中国 2009年7月30日 イタリアの旗 ローマ大会
100m背泳ぎ 58秒12 ジェマ・スポフォース英語版 イギリスの旗 イギリス 2009年7月28日 イタリアの旗 ローマ大会
200m背泳ぎ 2分04秒76 メリッサ・フランクリン アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 2013年8月3日 スペインの旗 バルセロナ大会
50m平泳ぎ 29秒48 ルタ・メイルティテ  リトアニア 2013年8月3日 スペインの旗 バルセロナ大会
100m平泳ぎ 1分04秒35 ルタ・メイルティテ  リトアニア 2013年7月29日 スペインの旗 バルセロナ大会
200m平泳ぎ 2分19秒11 リッケ・メラー・ペデルセン英語版  デンマーク 2013年8月1日 スペインの旗 バルセロナ大会
50mバタフライ 25秒07 テレーズ・アルシャマー英語版  スウェーデン 2009年7月31日 イタリアの旗 ローマ大会
100mバタフライ 56秒06 サラ・ショーストレム  スウェーデン 2009年7月27日 イタリアの旗 ローマ大会
200mバタフライ 2分03秒41 ジェシカ・シッパー オーストラリアの旗 オーストラリア 2009年7月30日 イタリアの旗 ローマ大会
200m個人メドレー 2分06秒15 アリアナ・クーカーズ英語版 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 2009年7月27日 イタリアの旗 ローマ大会
400m個人メドレー 4分30秒31 カティンカ・ホッスー  ハンガリー 2009年8月2日 イタリアの旗 ローマ大会
4x100mフリーリレー 3分31秒72 インヘ・デッカー英語版(53秒61)
ラノミ・クロモウィジョジョ(52秒30)
フェムカ・ヘームスケルク英語版(53秒03)
マルリーン・フェルトハイス(52秒78)
オランダの旗 オランダ 2009年7月26日 イタリアの旗 ローマ大会
4x200mフリーリレー 7分42秒08 楊雨英語版(1分55秒47)
朱倩蔚英語版(1分55秒79)
劉京英語版(1分56秒09)
龐佳穎(1分54秒73)
中華人民共和国の旗 中国 2009年7月30日 イタリアの旗 ローマ大会
4x100mメドレーリレー 3分52秒19 趙菁(58秒98)
陳慧佳英語版(1分04秒12)
焦劉洋(56秒28)
李哲思英語版(52秒81)
中華人民共和国の旗 中国 2009年8月1日 イタリアの旗 ローマ大会

日本の大会別獲得メダル数[編集]

大会名
1973年 ベオグラード 0 0 6 6
1975年 カリ 0 1 3 4
1978年 ベルリン 0 2 1 3
1982年 グアヤキル 0 0 3 3
1986年 マドリード 0 0 2 2
1991年 パース 0 2 3 5
1994年 ローマ 0 2 1 3
1998年 パース 0 4 4 8
2001年 福岡(開催国) 1 1 7 9
2003年 バルセロナ 3 3 3 9
2005年 モントリオール 0 5 7 12
2007年 メルボルン 1 4 8 13
2009年 ローマ 1 2 1 4
2011年 上海 0 4 2 6
2013年 バルセロナ 1 2 3 6
2015年 カザン 3 1 4 8
2017年 ブダペスト 0 4 5 9
2019年 光州 2 2 6 10
2022年 ブダペスト 2 8 3 13
2023年 福岡(開催国) 4 1 5 10
2024年 ドーハ 1 1 2 4
合計 19 49 79 147

日本は第1回大会から参加していたが、金メダルが取れなかった。開催国となった2001年福岡大会のシンクロナイズトスイミング・デュエットで、立花美哉武田美保組が初めての金メダルを獲得した。シンクロでは第1回大会から全ての大会でメダルを獲得していたが、2009年のローマ大会で初めてメダルなしに終わった。

競泳では第1回ベオグラード、第2回カリ大会で平泳ぎの田口信教が2大会連続でメダルを獲得するなどしたが、その後は日本勢の不振に伴ってメダルをしばらく得られないでいた。再び日本チームがメダルを得たのは、1991年パース大会で、その後日本勢は徐々に復調を見せた。2003年バルセロナ大会の100m平泳ぎと200m平泳ぎで、北島康介が初めての金メダルを獲得。2005年モントリオール大会では、金メダルこそ獲得できなかったものの、平泳ぎの北島康介や自由形長距離の柴田亜衣などを中心として過去最高の9つのメダルを獲得、総数で初めて米豪に次ぐ第3位となった。

飛込では2001年福岡大会男子3m板飛込で寺内健が初メダルとなる銅メダルを獲得している。この大会では女子10mシンクロ高飛込でも宮嵜多紀理大槻枝美組が銅メダルを獲得している。

2015年カザン大会女子200mバタフライで星奈津美が日本史上初となるバタフライでの金メダルを獲得している。2024年ドーハ大会で瀬戸大也が400m個人メドレーで7大会連続メダルを獲得している。

日本でのテレビ中継[編集]

第8回まではNHKが衛星放送などで放送していた。

2001年(第9回)の福岡以後はテレビ朝日が日本国内における放送権の独占契約を結んだ[2]。地上波のANN系列と衛星波子会社のBS朝日、CS放送のテレ朝チャンネル2 ニュース・スポーツで独占中継している。基本的に生放送であるが、競技の進行状況その他によってはニアライブ撮って出し)を行う日もある。

  • 大会テレビ中継のテーマソングは2001年と2003年(第10回)はB'z(「ultra soul」・「GOLD」・「スイマーよ 2001!!」・「IT'S SHOWTIME!!」・「野性のENERGY」)だったが、2005年(第11回)以降はテレビ朝日のスポーツ中継統一テーマ曲が用いられている(2005年はSMAPの「BANG! BANG! バカンス!」、2007年はSMAPの「Mermaid」、2009年はSMAPの「スーパースター★」)。2011年からは再びB'zの「ultra soul」がテーマ曲となり、この年はアレンジされた「ultra soul 2011」がテーマ曲となった。2013年は「ultra soul」オリジナルバージョンが2001年以来12年ぶりにテーマ曲として復活し、以降の大会でもオリジナルバージョンが使用されている。2022年からは、テーマ曲と並行してB'zの「You Are My Best」が世界水泳応援ソングとして使用される。
  • 2001年と2003年は古舘伊知郎が特別実況を務めた。担当したレースはイアン・ソープ北島康介のレース。
  • 2005年はカナダで行われたため、時差の関係で競泳決勝の一部が「スーパーモーニング」の枠内にかかった。このため、通常同番組を放送している系列外の局も競泳決勝(土日を除く)のみ放送された。
  • マスコットとして、2001年の福岡大会に使用した後、日本水泳連盟の公認マスコットキャラクターとなった『ぱちゃぽ』を毎回使用している。
  • テレビでは、視聴者にわかりやすいように、世界記録のペースを赤色のラインで表示し、これより先を進んでいれば世界記録ペースで泳いでいることを示している。
  • 大会によっては競技の開催時間帯であっても撮って出しによる時差録画となるために、放送前に競技の結果がウェブニュースや放送などで分かってしまう「ネタバレ」となるケースがある。[3]

なお、2007年は先述の季節上の関係で世界水泳は3-4月の開催だったため、翌年2008年北京オリンピックの前哨戦という位置づけで、世界水泳をしのぐ「夢の国際競泳大会」、「2007年の真の競泳世界一決定戦」として「インターナショナル・スイム・ミート2007(世界競泳)」がテレビ朝日・日本水泳連盟・国際水泳連盟との共同企画により千葉県習志野市千葉県国際総合水泳場で開催され、同様にテレビ中継された。

テレビ朝日中継関係者[編集]

放送キャスター
松岡修造(2001年 - [4])メインキャスター
寺川綾
萩野公介(競泳解説も担当)
解説者
実況アナウンサー(いずれもテレビ朝日)
過去
  • 優香(2001年大会女子シンクロ飛び込み銅メダリストの大槻枝美と中学時代の同級生)
  • 長島三奈(2001年のみ)
  • 古舘伊知郎(実況)
  • 中山貴雄(実況。当時テレビ朝日アナウンサー)
  • 武内絵美(進行キャスター。テレビ朝日アナウンサー)
  • 山本貴司(解説)
  • 鈴木大地(解説。現日本水泳連盟会長)
  • 赤江珠緒(2005年。放送当時朝日放送東京支社勤務アナウンサーで、「スーパーモーニング」MCだったことによる)
  • 宮下純一(2009年、2011年。元五輪選手で、キャスター、リポーター担当)
  • 竹内由恵(2011年進行キャスター。テレビ朝日アナウンサー)
  • 北島康介(2009年 肩書き上は「スペシャルゲスト」)

提供出し[編集]

  • この大会期間中、テレビ朝日では提供クレジット出し(番組・大会の協賛スポンサー表示)は画面下に出す程度でクレジットのアナウンスは行わない。(全英オープンゴルフと同要領)

その他[編集]

  • アジア・オセアニア以外で当大会が開催される場合、時差の都合上日本時間の深夜~早朝に開催されてしまう。この大会の開催時期が概ね7月下旬-8月初めとなることが多いため、この場合「全英オープン」「全英女子オープン」(ともにR&A主催)の生中継や「速報!甲子園への道」の放送にも影響が出やすい。特に「-甲子園への道」は2005年以後、同番組製作局の朝日放送→朝日放送テレビ大阪府)以外の多くが午前0時台以後(土曜・日曜は朝日放送テレビを含め最終版ANNニュース明け)に放送されるところもあるが、これを世界水泳の生中継終了後に延期し、早朝番組となるケースもある。
  • 23時台の「ネオバラエティ」は朝日放送テレビのみ唯一全国ネットスポンサーセールス(前半のみ)ながら時差放送扱いされているが、世界水泳の開催時間によっては23時台の「ナイトinナイト」(ローカル差し替え枠)を休止し、ネオバラの同時放送にすることもある。
  • 大会開催時期には、ミニ番組全力坂』がコラボレーションとして、タレントが水着で出演し、プールを全力で泳ぎきる『全力水』を放送する。

脚注[編集]

  1. ^ World Aquatics Championships 2025 awarded to Singapore”. World Aquatics (2023年2月9日). 2023年2月9日閲覧。
  2. ^ スペインシンクロ大躍進の陰に日本人コーチ藤木麻祐子の存在があった。”. テレビ朝日 (2007年3月5日). 2012年6月4日閲覧。
  3. ^ 事例として2013年バルセロナ大会における、男子400m個人メドレー。中継は全英女子オープンゴルフ生中継の関係でその後からの撮って出し放送だったため、中継が始まる前に瀬戸大也の優勝が、NHKラジオ第1放送FMラジオ放送、及びウェブなどで報じられてしまっていた
  4. ^ 「世界水泳」の顔に7大会連続で松岡修造 - テレコ!、2013年7月22日閲覧。

外部リンク[編集]