ヴィオロンチェロ・ダ・スパッラ

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ヴィオラ・ダ・スパッラ
映像外部リンク
Introducing the Violoncello da Spalla - シギスヴァルト・クイケンによる解説と演奏、エイジ・オブ・インライトゥメント管弦楽団公式YouTube
Bach - Cello Suite no. 6 in D major BWV 1012 - Malov - セルゲイ・マーロフ英語版によるバッハの無伴奏チェロ組曲第6番の演奏、オランダ・バッハ協会英語版公式YouTube

ヴィオロンチェロ・ダ・スパッライタリア語: Violoncello da spalla)は、18世紀に用いられていた小型のチェロ。名称は「肩のチェロ」を意味し、ストラップで肩にかけて演奏する。ヴィオラ・ダ・スパッラ(Viola da spalla)とも呼ばれる[1]

ただし、ヨハン・フリードリヒ・ベルンハルト・カスパール・マイヤーは、1732年の著作の小型のバス・ヴァイオリン類(Violoncello, die Bassa Viola und Viola di Spala)についての解説で「それはストラップで胸につけて、あるいは右肩に載せて演奏される。しかし多くはそれを脚の間に保持する」と述べている[2][3]。この場合、ヴィオラ・ダ・スパッラはチェロの同義語として扱われている[1]

18世紀後半にE.L.ゲルベルは、かつてヨハン・ゼバスティアン・バッハヴィオラ・ポンポーサと称するヴィオラとチェロの中間の楽器を発明したと述べているが、これはヴィオロンチェロ・ダ・スパッラを指しているのかもしれない(バッハの発明ということは疑わしい)[4]

脚注[編集]

  1. ^ a b Gregory Barnett (2001). “Viola da spalla”. The New Grove Dictionary of Music and Musicians. 26 (2nd ed.). p. 700. ISBN 0333608003 
  2. ^ Johann Friedrich Bernhard Caspar Majer (1732). Museum musicum theorico practicum. Halle. p. 79 
  3. ^ Marc Vanscheeuwijck (2020), Violoncello and other Bass Violins in Baroque Italy.
  4. ^ Suzanne Wijsman (2001). “Violoncello: II. 18th and 19th centuries”. The New Grove Dictionary of Music and Musicians. 26 (2nd ed.). pp. 750-759. ISBN 0333608003 

外部リンク[編集]