ロン・ガント

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ロン・ガント
Ron Gant
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
出身地 テキサス州ビクトリア
生年月日 (1965-03-02) 1965年3月2日(59歳)
選手情報
投球・打席 右投右打
ポジション 外野手三塁手二塁手
プロ入り 1983年 MLBドラフト4巡目
初出場 1987年9月6日
最終出場 2003年5月25日
経歴(括弧内はプロチーム在籍年度)

ロナルド・エドウィン・ガント(Ronald Edwin Gant、1965年3月2日 - )はMLBで活躍した元野球選手。ポジションは、外野手及び二塁手。右投右打。アメリカ合衆国テキサス州ビクトリア出身。

人物・来歴[編集]

1987年9月6日アトランタ・ブレーブスで二塁手としてメジャーデビュー。当時のブレーブスは毎年最下位争いをしていたチームで、その中で数少ない期待の新人選手で、初のフルシーズンとなった翌1988年には146試合に出場し、打率.259、19本塁打、60打点、19盗塁の成績を残した。しかし、1989年にはチーム編成上三塁手コンバートしたところ、1割台の打撃不振で1Aまで降格。終盤にメジャーに復帰したが、以後は外野手に転向。これが成功した。

1990年には152試合に出場し、打率.303、本塁打32、打点84、そして33盗塁を記録し、「30-30クラブ」の一員となった。1991年にも32本塁打、34盗塁で2年連続で「30-30」を達成。2年連続の「30-30」達成は、当時メジャー史上3番目で、前の2人はウィリー・メイズボビー・ボンズであった。 打率は.251と落ちたが打点が105に増えた。トム・グラビンデビッド・ジャスティスジョン・スモルツらの成長や、移籍加入したテリー・ペンドルトンチャーリー・リーブランドらの活躍もあり、チームは前年の最下位から一気に地区優勝。ナ・リーグチャンピオンシップシリーズでもピッツバーグ・パイレーツを下してワールドシリーズに進出。シリーズは第2戦(対ツインズ、メトロドーム)で一塁走者として牽制球で帰塁する際に、ツインズの一塁手ケント・ハーベックに足をつかまれる形でベースに戻れず、アウトと判定され、抗議したが覆らなかった(通常、走塁妨害がとられてもおかしくないケースであった)。結局、ミネソタ・ツインズに敗れたが、現在のような常勝チームへの転換を果たした。1992年は17本塁打に終わったが、チームは2年連続でワールドシリーズに進出。ただし、この年もトロント・ブルージェイズに敗れ、これがガントにとって最後のワールドシリーズとなった。1993年には26盗塁に終わって3度目の「30-30」はならなかったが、自己最高の36本塁打、117打点を記録。

しかし、1994年初頭にバイクの事故で足を骨折。シーズンを棒に振る大怪我で、ブレーブスはガントを解雇した。

1995年シンシナティ・レッズと契約し、見事に復活。119試合の出場で29本塁打、88打点、23盗塁をマーク。カムバック賞を受賞した。翌1996年にはセントルイス・カージナルスに移籍し、30本塁打を打つ。ただし、以後は盗塁は最高でも14に終わった。1997年は17本塁打、62打点。1998年は26本塁打、67打点。1999年以降はチームを転々とし、1999年にフィラデルフィア・フィリーズ2000年途中にアナハイム・エンゼルス、その年のオフにコロラド・ロッキーズ2001年途中にオークランド・アスレチックス2002年サンディエゴ・パドレス2003年に再びアスレチックスにそれぞれ移籍。この間、本塁打1999年は17本、2000年は26本打ち、2001年は10本に終わったが、2002年は102試合で18本と復調。しかし2003年は17試合出場した時点でアスレチックスを解雇となり、そのまま現役を引退した。

2005年に専属コメンテーター(解説者)として全盛期を過ごしたブレーブスに「復帰」した。

年度別打撃成績[編集]

















































O
P
S
1987 ATL 21 86 83 9 22 4 0 2 32 9 4 2 1 1 1 0 0 11 3 .265 .271 .386 .657
1988 146 618 563 85 146 28 8 19 247 60 19 10 2 4 46 4 3 118 7 .259 .317 .439 .756
1989 75 285 260 26 46 8 3 9 87 25 9 6 2 2 20 0 1 63 0 .177 .237 .335 .572
1990 152 631 575 107 174 34 3 32 310 84 33 16 1 4 50 0 1 86 8 .303 .357 .539 .896
1991 154 642 561 101 141 35 3 32 278 105 34 15 0 5 71 8 5 104 6 .251 .338 .496 .834
1992 153 602 544 74 141 22 6 17 226 80 32 10 0 6 45 5 7 101 10 .259 .321 .415 .736
1993 157 682 606 113 166 27 4 36 309 117 26 9 0 7 67 2 2 117 14 .274 .345 .510 .855
1995 CIN 119 493 410 79 113 19 4 29 227 88 23 8 1 5 74 5 3 108 11 .276 .386 .554 .940
1996 STL 122 500 419 74 103 14 2 30 211 82 13 4 1 4 73 5 3 98 9 .246 .359 .504 .863
1997 139 562 502 68 115 21 4 17 195 62 14 6 0 1 58 3 1 162 2 .229 .310 .388 .698
1998 121 438 383 60 92 17 1 26 189 67 8 0 0 2 51 2 2 92 6 .240 .331 .493 .824
1999 PHI 138 605 516 107 134 27 5 17 222 77 13 3 0 3 85 0 1 112 6 .260 .364 .430 .794
2000 89 384 343 54 87 16 2 20 167 38 5 4 1 3 36 1 1 73 7 .254 .324 .487 .811
ANA 34 103 82 15 19 3 1 6 42 16 1 2 0 1 20 0 0 18 0 .232 .379 .512 .891
'00計 123 487 425 69 106 19 3 26 209 54 6 6 1 4 56 1 1 91 7 .249 .335 .492 .827
2001 COL 59 199 171 31 44 8 2 8 80 22 3 1 2 2 24 2 0 56 0 .257 .345 .468 .813
OAK 34 93 81 15 21 5 1 2 34 13 2 0 0 1 11 0 0 24 0 .259 .344 .420 .764
'01計 93 292 252 46 65 13 3 10 114 35 5 1 2 3 35 2 0 80 0 .258 .345 .452 .797
2002 SD 102 353 309 58 81 14 1 18 151 59 4 6 1 5 36 1 2 59 8 .262 .338 .489 .827
2003 OAK 17 44 41 4 6 0 0 1 9 4 0 0 0 1 2 0 0 9 1 .146 .182 .220 .402
通算:16年 1832 7320 6449 1080 1651 302 50 321 3016 1008 243 102 12 57 770 38 32 1411 98 .256 .336 .468 .804

タイトル・表彰・記録[編集]

表彰[編集]

外部リンク[編集]