ロバート・シェイ

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ロバート・ジョセフ・シェイ: Robert Joseph Shea1933年2月14日 - 1994年3月10日)は、雑誌編集者であり、コラムニスト、小説家。

ロバート・アントン・ウィルソンとの共著である《イルミナティ》三部作が、1986年のプロメテウス賞殿堂賞を受賞。

イルミナティ三部作[編集]

シェイは1960年代末、PLAYBOY誌の編集部でロバート・アントン・ウィルソンと出会った。その後親交を深め、セックスドラッグ宗教アナキズム陰謀論をひとまとめにした小説《イルミナティ》を共同執筆することになった。彼らは親友だが、哲学や政治の面では意見が合わず、そのことが却って同作品に多面的視点を導入することになり、小説として豊かなものになっている。

スティーブ・ジャクソン・ゲームズはこの三部作を題材としたゲーム Illuminati を製作した。その後、トレーディングカードゲーム (Illuminati: New World Order) とロールプレイングゲーム (GURPS Illuminati) が作られている。シェイは Illuminati Expansion Set 1(1983年)のルールブックの序文に「たぶんこのゲームの背後にはイルミナティが潜んでいる。間違いない。彼らはあらゆるものに潜んでいるのだ」と書いている。

他の業績[編集]

シェイはその後、Shike(1981年)、All Things Are Lights(1986年)といった歴史小説を書くようになった。1989年の二巻の The Saracen は、イスラム戦士 Daoud ibn Abdullah とフランス人の十字軍兵士 Simon de Gobignon の戦いを描いたものである。最後に出版された Shaman(1991年)はインディアンを描いている。これらは普通の小説だが、イルミナティの正体についてのヒントが含まれている。

All Things Are Lights は未完となった小説 Children of Earthmaker の概要を示したもので、クリエイティブ・コモンズでリリースされ、公式サイトで入手可能である。Lady Yang は完成したが出版されなかった。こちらもクリエイティブ・コモンズのオンライン版で公表すべく息子が作業中である[1]

シェイは1963年から1965年まで雑誌”True”(1937 - 1975)の共同編集者であった。その後、”Cavalier”(1952 - )、”Playboy”(1953 - )の編集部に移った。

シェイは数年間、アナキズム雑誌 No Governor の編集を行った。《イルミナティ》三部作にもこの雑誌の名が登場する。

主な作品[編集]

脚注[編集]

外部リンク[編集]

  • Robert Shea's Official Website: 息子 (Michael E. Shea) が管理している公式サイト。All Things Are Lights などの作品がクリエイティブコモンズのライセンスで公開されている。