リトルウィッチアカデミア

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リトルウィッチアカデミア
続編 魔法仕掛けのパレード
監督 吉成曜
脚本 大塚雅彦島田満
原案 吉成曜
出演者 潘めぐみ
折笠富美子
日笠陽子
村瀬迪与
日高のり子
音楽 大島ミチル
主題歌 「Magic Parade」大原ゆい子
製作会社 TRIGGER
配給 第1章: アニメミライ事務局
第2章: 東宝映像事業部
公開 第1章: 2013年3月2日
第2章: 2015年10月9日
上映時間 第1章: 25分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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リトルウィッチアカデミア』(Little Witch Academia)は、2013年3月2日に『アニメミライ2013』の一作として公開されたTRIGGER製作のアニメ映画作品。

2015年には続編として『リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード』が2015年10月9日に2週間限定[1]で公開された。こちらは『アニメミライ』作品ではなく、単独企画作品となる。

概要

文化庁若手アニメーター育成プロジェクト『アニメミライ2013』の参加作品として『龍 -RYO-』『デス・ビリヤード』『アルヴ・レズル -機械仕掛けの妖精たち-』と共に2013年3月2日公開された[2]。『天元突破グレンラガン』や『Panty & Stocking with Garterbelt』の今石洋之をはじめとするスタッフが2011年に立ち上げたTRIGGER制作の劇場第1弾作品[3]。シャイニィシャリオのキャストは当初公開されておらず、公式サイトでキャストを当てるキャンペーンが行われた。また、文化服装学院コラボレーションとして公式でコスプレ衣装も制作され、主人公を務めた潘めぐみは2013年3月2日の初日舞台挨拶で人生で初のコスプレ姿を披露している[4]。2013年4月にはYouTubeで英語字幕付きで期間限定全編無料公開され[5]、海外ネットユーザーから続編を作って欲しい等の多く絶賛コメントが寄せられた[6]。 2013年には日本でのBlu-ray発売のほか、北米でacttilよりBlu-rayが海外発売[7]

2013年7月のアニメ・エキスポで大塚雅彦から続編製作を公表している[8]。続編の製作資金を集めるために、クラウドファンディングサイトのKickstarterで2013年7月8日から協力者を募ったところ、開始から5時間で目標額の15万ドルに達成し[9]、8月8日までの一ヶ月の募集期間で総額62万5518ドル(当時のレートで約6000万円)を調達した[10]

『アニメミライ』のテーマが"新人育成"を目的としたプロジェクトであることから、物語のあらすじもそれに則ったものになっている。監督の吉成曜曰く「新人アニメーターの話を別のものに置き換えできないか」というアイデアを元に、「新人アニメーターが、深夜枠の魔女っ子アニメに憧れて来ました、みたいなノリ」をテーマに書いたとインタビューで発言している[11]

2015年6月5日より『リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード』の上映劇場で前売り券とムビチケが販売開始となり、10月より期間限定で劇場公開されることが決定した。[12]

2015年7月3日(現地時間)、アメリカ・ロサンゼルスで開催された「アニメエキスポ」にて、『リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード』の、プレミア上映が行われた。[13]

2015年10月4日 23:30~24:30にアニマックスで特別番組『最新映画公開記念「リトルウィッチアカデミア」のすべて!』(キャストへのインタビューや密着ドキュメンタリー映像など)が放送される。[14]

2015年10月9日公開のアニメ映画『リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード』では、前作と同時上映が行われる。[15]

ストーリー

『リトルウィッチアカデミア』

魔女シャイニィシャリオに憧れてルーナノヴァ魔法学校に入学したアッコだったが、一般家庭の出自のためか何をやっても上手くいかない。おまけに憧れのシャリオをライバルのダイアナのみならず、親友のロッテやスーシィにもからかわれる始末。そんな中行われた地下迷宮内の実習でアッコはなんとか成果を出そうと躍起になる。そしてついに、偶然行きついたガラクタの山の中に打ち捨てられていたシャリオの杖・シャイニィロッドを発見する。早速アーシュラ先生に報告しようとするアッコだったが、ダイアナたちの解き放ってしまったいにしえの竜で迷宮内は大パニック。混乱の中アッコたちは先生に、迷宮のてっぺんの塔にある魔導石の場所まで行くように言われる。急いでてっぺんまで向かう三人。いにしえの竜の妨害をかいくぐり、アッコはなんとかてっぺんに辿り着く。すると、アッコの持っていたシャイニィロッドが魔導石に強く反応する。意を決して魔導石とシャイニィロッドを持って塔から落下するアッコ。そして、アッコの強い想いに反応したシャイニィロッドは光の弓矢に変貌を遂げ、放たれたシャイニィアルクによっていにしえの竜はついに消滅するのだった。

『リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード』

ルーナノヴァ魔法学校の生徒であるアッコ、ロッテ、スーシィは相変わらず問題ばかり起こしていた。しびれを切らした先生たちは同じく問題ばかり起こしていたアマンダ、コンスタンツェ、ヤスミンカの三人と協力して、ふもとの街で毎年行われている魔女パレードを成功させるように言う。しかし、過去に行われた魔女狩りの戒めとして生み出されたパレードの内容は陰湿かつ過酷なもので、アッコにはそれが不満でしかなかった。魔女のすばらしさを知ってもらいたかったアッコはついに自身でパレードの計画を立てるが・・・

登場キャラクター

『リトルウィッチアカデミア』

アツコ・カガリ(アッコ)[16][17]
声 - 潘めぐみ
ヨーロッパの魔女育成名門校『ルーナノヴァ魔法学校』の魔女見習い。
性格は猪突猛進。日本の一般家庭出身で魔女の家系ではない為、他の生徒に遅れを取ることが多く、ホウキにもまともに乗れない。
勉強も苦手であるが、『魔法仕掛けのパレード』では目標のために一人で勉学に勤しむ姿も見られた。
シャイニィシャリオは幼少期にショーを見て以来憧れの存在で魔女を志したのもそのためだが、ダイアナをはじめ周囲からは理解されずにいる。
優秀かつシャリオに否定的なダイアナに対抗意識を燃やしている。
ロッテ・ヤンソン[16]
声 - 折笠富美子
メガネをかけたアッコのルームメイトで親友。暴走気味のアッコに対して、しばしば冷静な突っ込みを入れる。
心優しい性格で怒ることは滅多にないが、『魔法仕掛けのパレード』では感情を露わにする一幕もあった。
歌を歌い、精霊を呼び出すことができる。
スーシィ・マンババラン[16]
声 - 村瀬迪与
アッコのルームメイトで親友。歯に衣着せぬ毒舌家。魔法薬の扱いが得意で、よくアッコを実験台にしている。
ダイアナ・キャベンディッシュ[17]
声 - 日笠陽子
アッコのクラスメイトで優等生。自尊心が高く実力もあるが、その自尊心ゆえの行動がいにしえの竜の封印を解く原因になってしまう。
シャリオに心酔しているアッコを見下していたが、自身もファンであることを仄めかす描写があり、物語冒頭でも幼少期のダイアナと思しき金髪の少女が描かれている。
『魔法仕掛けのパレード』でも相変わらずアッコとは折り合いが悪いが、一方でアッコの能力を評価するような発言もしている。
アーシュラ先生(シャイニィシャリオ)
声 - 日髙のり子
魔法学校の先生。魔法を使うときは髪が赤く輝く。ショー的な活動が多かったせいか、魔女に対する間違ったイメージを広げたとして魔女界では評判が悪い。
気苦労が絶えないが、いざというときは持ち前の魔力と臨機応変さを駆使し、アッコたちをサポートする。
愛用の杖『シャイニィロッド』は強力な魔力を持ち、光の弓に変化し『シャイニィアルク』を放つ。迷宮に打ち捨てられていた所をアッコが発見する。
老教師
声 - 京田尚子
魔法史の先生。
教官
声 - 高山みなみ
魔法のホウキの実習教官。
ハンナ
声 - 中尾衣里
ダイアナの取巻き。
バーバラ
声 - 赤﨑千夏
ダイアナの取巻き。
ミノタウロス
声 - 乃村健次
実践訓練の迷宮にいた怪物。スーシィに魔法薬を飲まされ、どろどろに溶解して消滅する。
いにしえの竜
迷宮地下のアイアン・メイデンに封印されていたドラゴン。魔力を吸収して成長する。ダイアナが封印を解いてしまい、大事態に発展してしまうこととなる。

『リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード』からの登場人物

アマンダ・オニール
声 - 志田有彩
魔女パレードでアッコ達と協力することになった問題児三人組の一人。アイルランド系アメリカ人。
手癖が悪く、校内の倉庫に侵入して宝を盗もうとしたところを現行犯で捕らえられている。
ダンスやパーティーを好み、劇中ではホウキを使った軽やかな演舞を披露した。
物体浮遊魔法を使う。
コンスタンツェ・ブラウンシュバンク・アルブレヒツベルガー
声 - 村川梨衣
アマンダのグループの一員の小柄な女の子。ドイツ人。
メカマニアで、校則違反のハイテク機器を改造、密売している。
寡黙だが、いたずらをされてムキになるなど年相応にやんちゃな面もある。
魔力を弾丸にする銃を使う。
ヤスミンカ・アントネンコ
声 - 上田麗奈
アマンダのグループの一員で大柄な女の子。ロシア人。食いしん坊で、授業中に盗み食いして教師に怒られることもしばしば。
性格は癖の強い問題児たちの中でも温厚。常に何かしらのお菓子を口にしているが、時にはアッコたちに分け与えることもある。
肉体の質量を増加する魔法を使う。
トーマス
声 - 青山桐子
ルーナノヴァ魔法学校のふもとの街に住む少年。
魔女に対して偏見を持っており、パレードを盛り上げようとするアッコたちに頻繁にいやがらせをしている。
終盤では救助に現れたダイアナに一目ぼれしている。
トーマスの仲間
声 - 藤村歩, 広田みのる, 水野麻里絵
トーマスの取り巻きの少年たち。トーマスと共にアッコたちにいやがらせをする。
市長
声 - 大竹宏
ふもとの街の市長。
銭ゲバで、利益のためなら何でもする横暴な性格。
古の巨人
大魔女ルシファーによって封印されていた巨人。
市長の指示で行われた工事により、封印が弱まり、シャイニィロッドの魔力に反応し復活してしまった。
黒い触手で魔力を吸い取ったり、物質を付喪神にすることができる。

スタッフ

  • 監督・原案・キャラクターデザイン・作画監督 - 吉成曜
  • 脚本 - 大塚雅彦(第1章)、島田満(第2章)
  • 美術監督 - 金子雄司
  • 色彩設計 - 垣田由紀子(T2studio)
  • 撮影監督 - 山田豊徳(サンジゲン
  • 編集 - 坪根健太郎(REAL-T)
  • 音響監督 - 渡辺淳
  • 音楽 - 大島ミチル
  • プロデューサー・担当制作 - 堤尚子
  • 原画 - 吉成曜
  • 中堅原画 - 芳垣祐介、堀剛史、米山舞
  • 若手原画 - 金子雄人、坂本勝、三宮昌太、田頭悠郎、半田修平
  • アニメーション制作 - TRIGGER

主題歌

「Magic Parade」
作詞・作曲・編曲 - MANYO / 歌 - 大原ゆい子(TOHO animation RECORDS)

放送局

放送地域 放送局 放送期間 放送日時 放送系列 備考
近畿広域圏 毎日放送 2013年4月1日 月曜 26:15 - 26:45 TBS系列
日本全域 アニマックス 2013年4月26日 金曜 19:00 - 19:30 アニメ専門BS/CS放送

Blu-ray

商品名「アニメミライ2013」
品番 - ANTX-33002 / 発売元 - アニプレックス
2013年3月30日・31日の『Anime Contents Expo 2013』で1,000部販売。
商品名「リトルウィッチアカデミア」ブルーレイ
品番 - TRG-10001 / 発売元 - Trigger
2013年8月から「TRIGGERオンラインショップ」で数量限定販売している。

漫画

  • 「リトルウィッチアカデミア」
てりてりおによるコミカライズ。「ウルトラジャンプ」で、2015年9月号(8月19日発売)から、連載中。[18]
  • 「リトルウィッチアカデミア 月夜の王冠」
藤原ゆかによる映画原案のコミカライズ。少女漫画誌の「りぼん」で、2015年10月号(9月3日(木)発売)から連載中。[19]

イベント

  • 2014年2月22日(土)から2月27日(木)まで、『アニメミライ2014』の特別企画「『リトルウィッチアカデミア』とアニメミライ~等身大原動画でみる作画の魔術~」が、アーツ千代田3331で開催された。『リトルウィッチアカデミア』を題材にアニメ作成の手法や、アニメを作る過程の動画など、静止画像、立体物、動画といったアニメの基本とも言うべき「静から動へ」の説明が展示された。[20]
  • 2015年8月28日(金)から9月19日(土)まで、「『リトルウィッチアカデミア』の世界:アニメ発メディアミックスの新潮流」が、明治大学博物館 特別展示室で、開催された。『リトルウィッチアカデミア』原画展示やメイキング映像公開の他、月刊「ウルトラジャンプ」や月刊「りぼん」で連載の始まるマンガ版の関連展示などが行われた。[21]
  • 2015年9月23日(水祝)から10月7日(水)まで、アニメ映画『リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード』の劇場公開を記念した企画展が、ぱりゅこ(渋谷 PARCO PART1 4F)で開催される。「ハトラ(hatra)[22]が監修した主人公の制服をモチーフにしたパーカーが揃うほか、作品の原画やグッズ等が販売される。[23]
  • 2015年9月23日(水祝)から10月4日(日)まで、「『リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード』×ヴィレッジヴァンガード 連動キャンペーン」が、「ヴィレッジヴァンガードfreaks渋谷パルコ店」(渋谷PARCO PART1 6F)で開催される。店舗でのグッズ展開、店舗前に特別展示スペースが設けられる。「ヴィレッジヴァンガード」対象店舗13店にて、映画半券キャンペーンも実施される。キャンペーン期間中、映画の半券を持って対象店舗に行くと、先着でオリジナルポストカードがプレゼントされる。[24]

脚注

  1. ^ 池袋HUMAXシネマズと札幌シネマフロンティアでは、好評につき上映が10月30日まで延長された。
  2. ^ 「日本のアニメは面白い!」、渾身の4作品が公開された「アニメミライ2013」完成披露試写会GIGAZINE 2013年1月21日
  3. ^ TRIGGERの最初のアニメーション作品は『インフェルノコップ』。
  4. ^ 声優の潘めぐみが人生“初”のコスプレ姿を披露/「アニメミライ2013」舞台挨拶財経新聞 2013年3月3日
  5. ^ アニメミライ2013で公開された短編アニメ『リトル ウィッチ アカデミア』がYouTubeで全編公開!Kotaku JAPAN 2013年4月22日
  6. ^ ネット公開された日本の魔法少女アニメが海外で大絶賛! 「続編を作ってくれ!」「この世に神は存在した」ロケットニュース 2013年4月22日
  7. ^ トリガー制作「リトル ウィッチ アカデミア」 英語版リリースへ LAでファンイベントも開催アニメ!アニメ! 2013年6月29日
  8. ^ アニメエキスポにて続編制作発表!「リトルウィッチアカデミア」上映会でファン喝采アニメ!アニメ! 2013年7月8日
  9. ^ “ファンの期待に応えるための「Kickstarter」という選択 『リトルウィッチアカデミア2』のスタジオトリガー ロングインタビュー[2/3]”. ITmedia. (2013年8月13日). http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1308/13/news024.html 2013年8月13日閲覧。 
  10. ^ “アニメ「リトルウィッチアカデミア」、続編制作の資金調達に成功! 予定額の4倍超となる約6千万円を1ヶ月間で”. アキバ総研. (2013年8月9日). http://akiba-souken.com/article/anime/17242/ 2013年9月6日閲覧。 
  11. ^ 『アニメスタイル』 2013年3月号 特集 吉成曜より
  12. ^ 「キルラキル」クリエイター集団の新作アニメが10月劇場公開
  13. ^ 「キルラキル」スタッフが贈る魔女っ子アニメ続編、米アニメエキスポへ
  14. ^ アニメ映画「リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード」、前作との同時上映が決定! 公開記念特番の放送も、2015年9月26日閲覧。
  15. ^ アニメ映画「リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード」、前作との同時上映が決定! 公開記念特番の放送も、2015年9月26日閲覧。
  16. ^ a b c 第二回取材*若手アニメーターインタビュー・半田修平さん2012年11月10日
  17. ^ a b 第八回取材*予告第三弾公開*キャラデザ追加発表2013年1月17日
  18. ^ 映画公開記念!「ウルトラジャンプ」にてコミカライズ「リトルウィッチアカデミア」集中連載スタート!、2015年9月19日閲覧。
  19. ^ 映画公開記念!「りぼん」にて「リトルウィッチアカデミア 月夜の王冠」連載スタート!、2015年9月19日閲覧。
  20. ^ アーツ千代田3331で「『リトルウィッチアカデミア』とアニメミライ~等身大原動画でみる作画の魔術~」展開催中! 2月27日までだぞ!急げ!!、2015年9月19日閲覧。
  21. ^ 映画公開記念!『リトルウィッチアカデミア』の世界:アニメ発メディアミックスの新潮流 開催決定!!、2015年9月19日閲覧。
  22. ^ ハトラ、ユニセックスウェアレーベル、2015年9月19日閲覧。
  23. ^ 【動画】ハトラがグッズのレプリカ監修、アニメ映画「リトルウィッチアカデミア」の企画展開催、2015年9月19日閲覧。
  24. ^ 劇場アニメ『リトルウィッチアカデミア 魔法仕掛けのパレード』:映画公開記念!「渋谷PARCO」にて続々コラボ決定!、2015年9月19日閲覧。

外部リンク