ラム・トラックス
ラム・トラックス (Ram Trucks) はアメリカ合衆国の自動車メーカー、クライスラーの商用車部門である。クライスラーがイタリアのフィアット傘下に入った2009年(2010モデルイヤー)に発足した。
概要
ラム・トラックスはダッジの看板車種であるピックアップトラックのラムがダッジから分離して単独ブランドとなる形で2009年に発足した[1]。クライスラーによれば、ラムブランドはイメージやファッションで購入するカジュアルユーザーよりもむしろ本来のトラックの顧客に注力する方針であるとしている[2]。2010年モデルイヤーからダッジは乗用車専門のラインナップとなり、クライスラーが製造するピックアップやヘビーデューティートラックはラムブランドの下で売られることになった。また、2008年に販売が終了したダイムラー由来のスプリンターの穴を埋めるべく、商用バンのフィアット・デュカートをラム・プロマスターとして販売する計画も立てられた。トラックの販売目標は初年度の28万台から2014年に41万5千台まで拡大するとされた[3]。
ラム・ディヴィジョン前CEOのフレッド・ディアス (Fred Diaz) は、ラムブランドでセミトレーラートラックの分野に参入する目論見や、フィアットが保有するイヴェコと既存のダッジのディーラー網がその助けになり得ることを語っている[4]。
2012年11月28日、ラム・トラックスは商用トラック部門「ラム・コマーシャル」の発足を発表した。全モデルにトレーズマン (Tradesman) というグレードが設定され、ラム・コマーシャルは商用ユーザー専門のディーラー網「ラム・ビジネスリンク」と一体となって販売やサービスの提供を行う[5]。
2013年4月、ディアスはラムを去り、米国日産のセールス&マーケティング担当VPとなった。後任としてリード・ビッグランド (Reid Bigland) がラムのCEOに就任した[6]。
ラムブランドのロゴは以前はダッジで使用されていたラムの頭を模したロゴを引き継いでいる。
車種一覧
- ラム(1500、2500、3500、4500、5500、ヘビーデューティー、シャーシキャブ)(1981年-現在)
- ラム1500(ST、トレーズマン、エクスプレス、SLT、アウトドアズマン、スポーツR/T、ローンスター、ビッグホーン、スポーツ、ララミー、ララミーロングホーン、ララミーリミテッド)
- ラム・カーゴバン(ベース 2011年-2012年、トレーズマン 2013年-現在、モデル 2011年-現在)
- ラム・プロマスター(バン1500、バン2500、バン3500、シャーシキャブ)(2013年-現在)
- ラム・プロマスターシティ(2015年-現在)
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ラム・ヘビーデューティー・クルーキャブ
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ラム3500
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ラム5500
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ラム・カーゴバン
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ラム・プロマスター1500
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ラム・プロマスターシティ
製造拠点
- ラム・1500、2500、3500、4500、5500、DXシャーシキャブ、ラム・プロマスターを製造
- ラム・カーゴバンを製造
脚注
- ^ “Ram brand created, Gilles to lead Dodge cars and Fong leaves in Chrysler shakeup”. AutoWeek (2009年10月5日). 2014年3月17日閲覧。
- ^ BRYCE G. HOFFMAN (2009年11月5日). “Chrysler brands to aim appeal at specific lifestyles”. The Detroit News via AutoPacific. 2014年3月17日閲覧。
- ^ Sean Kilcarr (2009年11月5日). “Chrysler to get Fiat commercial vans”. Fleet Owner. 2014年3月18日閲覧。
- ^ John McElroy (2009年11月6日). “Chrysler Considers Getting Back Into Big Rigs - Autoline with John McElroy”. Autoblog. 2014年3月17日閲覧。
- ^ Jeffrey N. Ross (2012年11月28日). “Ram establishes new commercial truck division”. Autoblog. 2014年3月17日閲覧。
- ^ “Chrysler Names Reid Bigland New Ram Brand CEO”. Truck Trend News (2013年4月15日). 2014年3月17日閲覧。