ユンカース・カム・ヒア

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ユンカース・カム・ヒア』(Junkers Come Here)は、1990年に発行された木根尚登TM NETWORK)原作の小説。または、それをもとに1995年に公開されたアニメ映画。または、サウンド夢工房で放送されたラジオドラマ

概要

1990年10月、木根の『CAROL』に続く小説の第2弾として出版。ストーリー中に出てくるミニチュア・シュナウザー犬の「ユンカース」は、同じくTM NETWORKのメンバーである小室哲哉イギリス滞在時に飼っていた同名の犬がモデル。躾は全て英語で行われていたため、小室がユンカースに対し「Junkers, come here(ユンカース、おいで)」と呼びかけるのを、木根が何度か耳にしていたことがタイトルの由来となった[1]。その後、ユンカースは小室の元妻である大谷香奈子の元で、2005年6月6日に亡くなるまで育てられた[2]

小説の発売から5年後、佐藤順一の監督でアニメ映画化が行われ、木根は映画で使用される音楽制作・声優を担当した。同年の毎日映画コンクールアニメーション映画賞を受賞するが、興行が成功しなかったため、セル作品としての発売は行われずに、"幻の作品"になってしまった。

その後『ユンカース・カム・ヒア』を観る会ができ、映画の舞台になっている東急世田谷線沿線の下高井戸シネマでの上映会や、主人公の通う学校のモデルになった世田谷区立赤堤小学校での上映から、CS放送・ビデオ発売へと至り、ファンを増やすことに成功した。

ストーリー

登場人物

※声の記述は、アニメ映画版。以下の記述も同様。

野沢ひろみ(のざわ ひろみ)
声 - 押谷芽衣
ヒロイン。小学校6年生で、野沢家の一人娘。
ユンカース
声 - 古本新乃輔
野沢家に飼われているミニチュア・シュナウザー犬。ある日突然人と会話できるようになる[3]。自称・「3つだけ奇跡を起こすことができる」。テレビの時代劇を見るのが趣味。
野沢新太郎(のざわ しんたろう)
声 - 木根尚登
ひろみの父親。コマーシャルフィルムの監督をしており、ロケ等で家を空けがち。
野沢鈴子(のざわ すずこ)
声 - 紺野美沙子
ひろみの母親で、キャリアウーマン。家庭観・仕事観のことで夫と対立している。
木村圭介(きむら けいすけ)
声 - 峰野勝成
ひろみの家庭教師で大学4年生。ひろみの憧れの人。
井上洋子(いのうえ ようこ)
声 - 玉川紗己子
圭介の婚約者。人形劇団に所属している。
森田文江(もりた ふみえ)
声 - 中島啓江
野沢家の家政婦。お茶目な性格で、秘かに圭介のことが好きだった。

アニメ映画版

スタッフ

OVA版

『ユンカース・カム・ヒア メモリーズ・オブ・ユー』(1994年7月20日発売)

映画公開前にOVA化された。両親がいない4姉妹と言葉を喋る不思議な犬ユンカースが出会ったことから始まる、家族の絆を描くストーリー。主役の4姉妹の声は、テレビドラマ『クニさんちの魔女たち』に出演する俳優陣である。

登場人物

有村春香(ありむら はるか)
声 - 黒木瞳
有村夏乃(ありむら なつの)
声 - 田村翔子
有村秋美(ありむら あきみ)
声 - 細川ふみえ
有村冬子(ありむら ふゆこ)
声 - 小田茜
有村みさこ(ありむら みさこ)
声 - 松島みのり
パパ
声 - 広瀬正志
ミッシェル
声 - 速水奨
男子生徒
声 - 石田彰
アナウンサー
声 - 真殿光昭
ユンカース
声 - 古本新乃輔

スタッフ

エンディングテーマ

『Happy Birthday』
作詞・作曲・歌:KENJIRO 編曲:KENJIRO 牧野信博

朗読劇

2012年7月3日 - 7月8日、ル テアトル銀座にて、朗読劇『ユンカース・カム・ヒア』が上演された[4]

登場人物

ユンカース
演 - 藤田玲青木玄徳
麻生瞳(あそう ひとみ)
演 - 中島早貴仙石みなみ
麻生秀一郎(あそう しゅういちろう)
演 - 木根尚登
麻生久美子(あそう くみこ)
演 - 白羽ゆり
田代順(たしろ じゅん)
演 - コタニキンヤ.

出典

関連項目

外部リンク